アグリバイオ最新情報【2014年1月31日】のハイライト
ISAAA日本バイオテクノロジー情報センター(NBIC)の冨田房男代表

1月のハイライト

 テンサイゲノムの全塩基配列が決められた。27,421タンパク質をコードする遺伝子が発見され、ヒトよりも大きなゲノムであり、転写制御に関与する未知の遺伝子を保有するかもしれないと推測されるものがあり、また、遺伝子相互作用ネットワークは、他の種に比べてテンサイでは異なる進化をした可能性があると考えられる。大きな進歩が期待できる。残念なのは日本の科学者が関与していることが全く見えないことである。

 遺伝子組換えコムギの研究が進んできているのも大きな進展と言えよう。Rothamsted研究所では、2013年12月31日に遺伝子組換えコムギの圃場試験が完了した。(E)-β-farneseneというアブラムシ忌避剤を高レベルで生産するコムギ遺伝子組換えについてのことだ。また、モンサント社では、除草剤耐性コムギの開発は、良好な進展を遂げている。数年のうちに上市されると予想される。

 米国でも遺伝子組換え表示問題がでてきているようであるがNew Hampshire州での表示反対の理由は明解だ。遺伝子組換えと非遺伝子組換え食品の間に信頼できる何ら科学的な物質的な差異がない、特に栄養価と健康の安全性に差異がないからである。従って遺伝子組換え表示によって、なにも差異がないのにあたかも違いがあるような誤解を消費者に与えることになる。また、食品医薬品局(FDA)は、どの情報が食品の表示に使われているかは、消費者の好奇心を満たすのではなく、食品の健康上と安全上のためのものであるとしている。FDAおよびその他の信頼できる科学的な組織は、遺伝子組換え食品は、それらの従来の対応と健康上も栄養上も同等であるとの表明をして、これら遺伝子組換え食品への考え方を支持している。

 これに対して、「科学技術立国」を標榜する我が国の現状は、嘆かわしい。「遺伝子組換え作物・食品」の理解が進むことと科学の正しい理解の進む教育が行われることを望んでやまない。

世界

世界的なイネ研究成果のインパクトが公表された
世界の農業、気候変動対応に関する方向付けをする主要経済モデル

アフリカ

ガーナの大臣: 遺伝子組換え作物の導入を後戻りさせることはない
生物的ストレス:遺伝子から圃場へ
アフリカオーファン作物コンソーシアムは、100種の作物の遺伝子塩基配列を決定すると発表

南北アメリカ

トマト収量を高めるための遺伝子機構の解明
米国消費者の遺伝子組換え作物の受け止め方
GENERAL MILLS' CHEERIOS社は、遺伝子組換え作物の安全性を強化
Fraley氏:遺伝子組換えコムギの上市が近くなっている
テキサスA&M大学チームが長く強いワタ繊維を開発
New Hampshire(NH)州議員が遺伝子組換え表示法に反対する理由を説明
カナダで、遺伝子組換え紫色のトマトを収穫

アジア・太平洋

BTナスの栽培が、バングラデシュで始まった
HAINAN UNIVERSITYは高収量耐塩性イネを開発
農業科学者たちは、食糧増産に向けた取り組みをスピードアップ
南アジア地域での気候変動に対応できるコムギの開発
遺伝子組換え作物がアジア小規模農家の生活を向上させたことが研究の結果明らかになった

ヨーロッパ

ROTHAMSTEDの遺伝子組換えコムギの圃場試験が完了
テンサイゲノムの塩基配列が決定された
EFSA:遺伝子組換え大豆305423は、既存の対応ダイスと安全性は同じ
EFSAは、 遺伝子組換え生物(GMO)のリスク評価のための科学的ネットワークの2013年年報を公開

国際アグリバイオ事業団(ISAAA)アグリバイオ最新情報【2014年1月31日】

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https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20140212/174059/