(編集部注)この記事は、国際アグリバイオ事業団(ISAAA)によるアグリバイオ最新情報【2014年1月31日】の日本語訳を掲載したものです。

世界

世界的なイネ研究成果のインパクトが公表された

 CGIAR(国際農業研究センターのコンソーシアム)による2010年12月の立ち上げ以来、世界的イネ科学の研究パートナーシップ( GRiSP)が着実に大きな成果を出してきている。コンソーシアムの報告書によると、東南アジアの稲作農家は、すでに世界的な米の品種改良とそれらのよりよい革新的作物管理の結果、既に14.6億米ドル相当の年間収穫増を得ている。同地域では、革新的稲作管理技術の導入によって25~43%増の投資リターンがあった。

 また、農家は、乾燥、冠水、高温、および塩耐性イネの品種の栽培によって気候変動の影響からの回復力を高めている。例えば、南アジアだけ既に400万人以上の農家が冠水耐性品種を使用している。そして、最近発表された研究では、社会的注目を受けず、しかも気候変動に最も苦しんでいる人々がこの技術の恩恵を受けていることが示されている。

詳しいことは以下のサイトにある。
Visit http://irri.org/news/media-releases/the-massive-benefits-of-global-rice-research.

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世界の農業、気候変動対応に関する方向付けをする主要経済モデル

 Proceedings of the National Academy of Sciences特別号に発表された新しい研究では、農業に焦点をあてた世界で最も重要な9つの経済モデルを結集してその結果を比較し、農業の将来について検討した。論文は、農業モデル相互比較および改善事業(AgMIP)と部門間インパクトモデル相互比較プロジェクト(ISI -MIP)の下で、世界をリードする研究チーム間の複数年にわたる共同研究の産物である。

 分析から得られた知見は、以下の通りである。

・収穫量に対する直接的気候変動の平均的影響は、 17%の減少であるが、作物、地域、気候モデルにより大幅に異なる。
・農家は、既存の農業地域での資源投入と管理慣行を変えること、新たに精算面積を拡大(約8%の世界的面積の増大)すること、消費を抑制する(約3%の減少)を行うことで、最終的に平均収量11%の減少である。
・穀物価格への平均的な効果は20%増加となったが、地域や作物によっては全く変化しないものがある一方、増加が60%を超えているものもある。
・モデルの結果の差は、 3つの領域でのモデリング・グループによって行われた異なる仮説に起因している:非耕作地を耕作地に変えることは簡単か? 農家がどれだけより高い収率やどれだけ高い価格に対応することができるか? そして、どのくらいの国際貿易の流れが、異なる地域での気候変動の影響に対応することができるか?

IFPRIのニュースリリースは、以下のサイトにある。
http://www.ifpri.org/pressrelease/major-economic-models-climate-change-and-agriculture-point-same-direction-differ-magnit

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アフリカ

ガーナの大臣: 遺伝子組換え作物の導入を後戻りさせることはない

 ガーナの環境・科学・技術・改革大臣Joe Oteng-Adjei博士は、ガーナは、農民のための農業生産と所得を向上させるための遺伝子組換え(GM)技術を導入する途上にあると述べた。

 Oteng-Adjei博士は、バイオセーフティ・バテク法の成立とともにガーナは科学的方法を通じて、農業生産を向上させるために遺伝子組換え技術革新を導入する以外に選択肢はない。彼は専門家によるさまざまな報告書が、GMO製品は安全であり、さらに加えて「この国で遺伝子組換え作物の商業化を開始するに当たり必要な基盤整備をする必要がある」と述べた。大臣は、このことを北部にあるNyankpalaの科学産業研究協議会(CSIR-SARI)のスタッフとの対話の中で述べた。大臣は、副大臣のMohammed Musheibu-Alfa博士を同伴して、特に遺伝子組換え製品の分野での事業を理解するためにこの研究機関をよく知ることを目的に訪問した。

 対話の一環として、遺伝子組換えワタの生産に関する講演が、Tolon地区Nyankpalaの遺伝子組換えササゲ農場とMion地区Kpalkoreの遺伝子組換えワタ農場への首相と彼の側近の訪問後に行われた。

 Oteng-Adjei博士は、遺伝子組換え作物の安全性について国民のある部分が懸念しているが、それが新規であるが故に疎外されるものではなく、この技術導入をそのような恐怖感で阻害してはならいと述べた。

詳しい内容は、以下のサイトにある。
http://www.citifmonline.com/index.php?id=1.1634624
より詳しい内容については、以下のアドレスに問い合わせてください。
danofosu@hotmail.com

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生物的ストレス:遺伝子から圃場へ

 「生物的ストレス:遺伝子から圃場へ」と題する1日間のワークショップが 2013年12月25日にエジプトバイオテクノロジー情報センター(EBIC)の主催で開かれた。エジプトのギザにある科学技術Misr University(MUST)で開催され、100以上の科学者、学生、および利害関係者が参加した。

 参加者に対して学長のMohammed El-Azzazi教授は、研究実施と知識を共有することの重要性を強調した。 「我々は、遺伝子組換え作物がもたらした科学革命に対応しなければならない」と彼は付け加えた。副学長のMohamed El-Saadani教授は、「未来の意思決定者を代表する学生は、明日の問題を解決するために新技術を理解し、十分に消化する必要がある。しかも最も重要な問題の1つは、食糧不足であり、特に気候変動に伴うその問題である」と述べた。

 講演者には、MUSTバイオテクノロジー学部副学部長Hala Eissa博士およびエジプトでの乾燥耐性コムギ、真菌に耐性コムギを開発したチームのメンバーが含まれていた。彼女は、圃場テストの最大7年間にわたる実験室から圃場への、エジプトで行われたコムギの研究を発表した。残念ながら、圃場テストの延長は、政治的な理由で保留になり、これらのこの作物の商業化への道を妨げているとした。

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アフリカオーファン作物コンソーシアムは、100種の作物の遺伝子塩基配列を決定すると発表

 University of California-Davis、Mars社、およびその他の機関で構成されるアフリカオーファン作物コンソーシアムは、アフリカ農家の栄養を改善する方法についての情報を取得するために100種のアフリカの作物種のゲノム塩基配列を決定すると発表した。リストには、アフリカナス、オクラ、タマネギ、パパイヤ、ココナッツ、タロイモ、タマリンド、およびニガウリが含まれている。完全なリストはhttp://www.mars.com/global/african-orphan-crops.aspxから入手できる。コンソーシアムは、作物のリストを発表し、連絡を取りあい、研究ニーズの提案のために、世界中の研究者の参加を呼びかけている。コンソーシアムは、 1つの参考にする標準ゲノムと最新の科学機器や技術を使用して、作物ごとに100系統の配列を決定する予定である。

ニュースリリースは、以下のサイトにある。
http://news.ucdavis.edu/search/news_detail.lasso?id=10804

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南北アメリカ

トマト収量を高めるための遺伝子機構の解明

 ニューヨーク州にあるCold Spring Harbor研究所の科学者たちは、トマト本来の特徴的なふさふさした形態を損なうことなくトマトの収量を上げる方法を明らかにした。20世紀初頭以来収量増加をもたらすことが知られている雑種強勢に寄与する1つの遺伝メカニズムを明らかにしたものである。

 ただ1つの遺伝子による雑種強勢に関する隠されていた微妙な性質の機能を変えることで、ふさふさした形態のトマト品種が花を付ける期間の長さを調節できることができた。このようなトマト品種では、長い開花時間が得られ、その結果として実質的に果実の収量を上った。

 研究者は、florigen遺伝子の2つのコピーの一つが変異してflorigen生産が半分になったふさふさした形態のトマト品種が開花時間を延長することを発見した。その結果として、多くの果実の収量を得ることができる。

詳しい情報は、以下のサイトにある。
http://www.cshl.edu/Article-Lippman/genetic-discovery-points-the-way-to-much-bigger-yields-in-tomato-other-flowering-food-plants

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米国消費者の遺伝子組換え作物の受け止め方

 フロリダ大学の専門家Edward Evans氏 とFredy Ballen氏は、「米国消費者の遺伝子組換え作物の受け止め方の大要」と題する報告を発表した。報告書は、最近の食用組換え作物の進展および2次情報源に基づいた遺伝子組換え食品に対する米国世論の評価をまとめたものである。

 著者らは、世論が世界的に遺伝子組換え食品の受け入れに向けてゆっくりと動いていると述べている。最近の研究では、製品の安全性に関する情報が提供されると遺伝子組換え食品を喜んで受け入れている。つまり、一般国民に遺伝子組換え技術や遺伝子組換え食品に関する情報が提示されていることが重要である。

報告書は、以下のサイトからダウンロードできる。
http://edis.ifas.ufl.edu/fe934

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GENERAL MILLS' CHEERIOS社は遺伝子組換え作物の安全性を強化

 General Mill's Cheerios社は、自社シリアルの箱に「遺伝子組換え食材を使っていない」と表記すると発表した。General Mill's社のグローバル広報担当副社長Tom Forsythe氏によると、実際にはシリアルの成分には変わりはない。ただ消費者を喜ばせるために箱にラベルを書いたにすぎない。同社はまた、遺伝子組換え製品に対して反対ではないことを表明した。実際に、彼らは、遺伝子組換え作物の安全性およびそれらの従来品との同等性を承認している国連の世界保健機関(WHO)や国連食糧農業機関(FAO)などの信頼できる機関を引用して、遺伝子組換え製品が安全であることを国民に知らせる自社のウェブサイトに記事を発表している。

 バイオテクノロジー情報評議会の事務局長Cathy Enright氏は、農家が種子をその事業のために選択する自由を持つように、食品会社はその市場に有利な材料を選択する権利があると述べた。このように、General Mill's Cheerios社が新しいラベルを自主的かつ正直に製品に付け、顧客の選択肢を提供することができるのは、良い例である。

General Mill's 社の声明は、以下のサイトにある。
log.genhttp://beralmills.com/2014/01/the-one-and-only-cheerios,http://www.generalmills.com/Home/ChannelG/on_biotechnology.aspx, とhttp://cheerios.com/en/Articles/cheerios-and-gmos. 専門家の声明に対する対応は以下のサイトにある。http://gmoanswers.com/experts-respond-general-mills%E2%80%99-cheerios-announcement

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Fraley氏:遺伝子組換えコムギの上市が近くなっている

 Monsanto社の最高技術責任者と世界食糧賞受賞者Robert Fraley氏によれば、除草剤耐性コムギの開発は、良好な進展を遂げている。穀物産業とコムギ産業は、遺伝子組換え技術の進展に興味を持ち続けてきた。その理由は、コムギ農家もトウモロコシやダイズ栽培者でありその技術の有用性をよく理解しているからである。その研究は進展してきたものの、遺伝子組換えコムギの商業栽培にはまだ数年かかる。現在遺伝子組換えコムギは、まだどの国で商業化されていない。

詳細は、以下のサイトにある。
http://www.geneticliteracyproject.org/2014/01/10/monsanto-says-biotech-wheat-moves-closer-to-market/#.UtXzevQW1RQ

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テキサスA&M大学チームが長く強いワタ繊維を開発

 国際的共同研究によって、より長いワタ繊維を作る方法を開発した。世界の綿花産業に数十億ドル規模の影響を与える可能性のあるマイルストーンを達成したことになる。これは、ワタ農家が合成繊維との競争の激化をかわすのに役立つ。

 科学者たちは、長繊維品種と短繊維品種の遺伝的交差を行い、phytochrome遺伝子の1の上のゲノムにこれらを直接置くことで、これらを消去した。phytochromeは赤色光の異なる波長に主に応答する光受容体の一種であり、葉の長さや茎と開花時間を含む多くのことを制御している。RNA干渉と呼ばれる技術を使用しこの遺伝子を「ノックダウン」またはその遺伝子の発現を妨害することを利用した。

詳しくは、http://www.science.tamu.edu/articles/1157にあるテキサスA&M大学のニュースリリースを参照して下さい。

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New Hampshire(NH)州議員が遺伝子組換え表示法に反対する理由を説明

 New Hampshire(NH)州の環境・農業委員会委員、共和党議員Tara Sad 氏と Bob Haefner氏が、なぜ遺伝子組換え表示下院法案660 に反対票を投じたかの理由を説明した。彼らによれば、遺伝子組換えと非遺伝子組換え食品の間に何ら信頼できる科学的な物質的な差異がない、特に栄養価と健康の安全性に差異がないからである。従って遺伝子組換え表示によって、なにも差異がないのにあたかも違いがあるような誤解を消費者に与えることになる。

 法律の専門家は、法案は違憲であると述べている。その理由は、食品会社への製品に健康あるいは安全性に問題のないものを表示付けさせることへの要求が、州が関心を持っている試験、商業上の自由を損なうこと、州際通商に違反することを示せなかったからである。さらに、Sad and Haefner社は、製品表示は、州の権限外であり、連邦政府のものであることを強調した。食品医薬品局(FDA)は、どの情報が食品の表示に使われており、消費者の好奇心を満たすのかではなく、食品の健康上と安全上のためのものであるとしている。FDAおよびその他の信頼できる科学的な組織は、遺伝子組換え食品は、それらの従来の対応と健康上も栄養上も同等であるとの表明をして、これら遺伝子組換え食品への考え方を支持している。

現報告書は、以下のサイトにある。
http://www.unionleader.com/article/20140121/OPINION02/140129929

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カナダで、遺伝子組換え紫色のトマトを収穫

 英国のJohn Innes Centre(JIC)が開発した遺伝子組換え(GM)紫色のトマトが今後の研究のためにカナダ・オンタリオ州で収穫され、個人投資家の興味を惹いている。5000平方フィートのガラス室で収穫された紫色のトマトは、2000Lの紫色のトマトジュースになった。これは、新たな研究と産業の共同事業を生み、市場にこのジュースを出すために必要な規制認可制度を開始するきっかけになる。

 JICのCathie Martin教授は、「我々は健康上の利点を上乗せできる需要を見つけたので、私たちの発見から消費者が利益を得る方法を模索したい」と述べた。トマトの色は、高レベルのアントシアニンによるもので、通常のものに比べて抗炎症作用を有することが示されており、癌を起こしやすいマウスの軟組織の癌の進行を遅くする。また、通常のトマトよりも日持ちが2倍よくなる。

 トマト及びトマトジュースは、癌、心臓血管疾患、および他の慢性疾患に対する高アントシアニン食事の効果を研究するために使用することができる。例えば、通常赤ワイン中にあるresveratrolのような化合物の高いものが、すでにスキンケア製品として開発されている。

詳しい情報とニュースリリースは以下のサイトにある。
http://news.jic.ac.uk/2014/01/gm-purple-tomatoes/

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アジア・太平洋

BTナスの栽培がバングラデシュで始まった

 バングラデシュは正式に、国で最初の遺伝子組換え(GM)作物、 Btナスの栽培を開始した。農業大臣Matia Chowdhury氏は、2014年1月22日にバングラデシュ農業研究所(BARI)が主催するバングラデシュ農業研究協議会(BARC)で開催された式典でJamalpur、Gazipur、Pabnaと Rangpur地区からの20人の農家にBtナスの苗木を配布した。

式典で大臣は、「我々は、様々の試験を国内外で行った後、Btナスの栽培を開始することを決定した。この品種の栽培を導入するための賛成・反対すべて試すのに長い時間がかかった」と述べた。

 また、式典の際に話をしたBARI局長Rafiqul Islam Mondal博士によると、Btナスの種子は、今年後半に国のすべての農家に提供される。新品種は、BARI Bt(Uttara) 、BARI Bt(Kajla)、 BARI Bt(Nayontar)とISD006Bt BARIである。

 国家環境・森林省バイオセーフティ委員会が正式に2013年10月30日にその解放利用を承認したことで、バングラデシュ政府は、 Btナスの解放利用の道を開いたのである。

詳しい情報とニュースリリースは以下のサイトにある。
http://btbrinjal.tumblr.com/seedlings

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HAINAN UNIVERSITYは高収量耐塩性イネを開発

 Hainan UniversityとHunan省農業科学アカデミーの科学者は、高いヘクタール当たり(6トン)の生産ができる耐塩性イネを開発した。彼らは、東部のJiangsu省で3mu(0.2ヘクタール)に18品種を植え、10月に収穫したところ、1品種が通常の農地での品種と同様の生産量を示した。この品種は、実験室ではなく、実際の塩-アルカリ土壌に植えたもので、この実験は、大きなブレークスルーとなったとHainan University Lin Qifeng教授が述べた。Lin教授は、実験農園はさらに、耐塩性イネ品種の性能を評価するために2014年に100muに拡張すると付け加えた

原報告は、以下のサイトにある。
http://english.cas.cn/Ne/CN/201312/t20131231_115177.shtml

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農業科学者たちは、食糧増産に向けた取り組みをスピードアップ

 University of Agriculture FaisalabadのIqrar Ahmad Khan教授は、食糧不足が、パキスタンの人口の60パーセントを絶えず悩ませていることは、重大な懸念事項であると述べた。彼は、 2014年1月4日に新上院ホールで行われたパキスタン農学協会(PSA)の宣誓式典中にこの考えを表明した。彼は、増加する人口に供給するために生産性を高めるため研究スピードを上げるように農業科学者に求めた。農学は、気候変動と作付体系の中で生産性を向上させる上で重要な役割を果たしている。彼は、その研究効率を上げるには、最新の農業技術を導入する必要があると付け加えた。

 農学部長及びパキスタン農学協会(PSA)長Ehsan Ullah氏は、過去数十年の世界の食糧生産の増加は主により良い作物管理と農学技術進歩によるものであると述べた。彼は一貫した努力が、人口の増加に見合う食糧需要を満たすために必要であると述べた。

 一方、 パキスタン農学協会(PSA)長Hafiz Muhammad Akram博士は、PSAは、農学的研究を推進する科学的な情報発信と緊密な協力と頻繁な相互作用のための機会を提供することを目的としていると述べた。

詳細は、以下のサイトにある。
http://pabic.com.pk/Agricultural%20scientists%20speed%20up%20efforts%20for%20increase%20production%20of%20food.html

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南アジア地域での気候変動に対応できるコムギの開発

 国際トウモロコシ・コムギ改良センター(CIMMYT)の科学者たちは、革新的な遺伝子型判定技術を用いて、南アジアの農民のための高収量、気候変動対応コムギを開発した。塩基配列決定による遺伝子型判定技術(GBS)は、従来の植物育種よりも大きなメリットがある。全ゲノムをカバーする一塩基多型(GS)を介した品種の選択は、正確にかつ低コストで最高の両親をランク付けする作物育種を可能にするマーカー利用選抜(MAS)の変形である。

 研究プロジェクトは、CIMMYTの科学者によって確立され設立された耐熱性および高収量性の枠組みに基づいている。 CIMMYTによるメキシコで開発した約1000のコムギ系統をそれらの耐熱性特徴を見るために南アジアBorlaug研究所(BISA)、パキスタンのFaisalabad、およびメキシコCiudad Obregóの6か所で栽培した。

詳細は、以下のサイトにある。
http://blog.cimmyt.org/?p=11671&utm_source=dlvr.it&utm_medium=twitter

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遺伝子組換え作物がアジア小規模農家の生活を向上させたことが研究の結果明らかになった

 「小規模且つ資源の乏しいアジア農家の遺伝子組換え作物の導入と取り込み:中国、インド、フィリピンの比較」に関する調査プロジェクトの成果が、国際アグリバイオ事業団(ISAAA)、中国農業政策センター、中国科学アカデミー、インドコットン改善協会、University of the Philippines Los Bañosの開発コミュニケーション学部の共同で出版された。

 「変革の雄:中国、インド、フィリピンでの遺伝子組換え農家の変貌」と題するモノグラフは、遺伝子組換え作物を導入することで得た利益を農家の見地から詳細に著している。これには、より高収量、少ない農薬使用による少ない生産費、収穫穀物の高品質が得られること含まれている。その結果、農民は収入の増加と生活の質の向上を得た。このモノグラフはまた、これらの国々でどのように遺伝子組換え作物の導入が進んだかの追跡もなされている。

 モノグラフには、遺伝子組換え農家は、どんな人か、どのように取り組んだか、またどのような恩恵を受けたか、導入に当たっての問題点や課題、それらへの挑戦がまとめられて10分間のビデオとして添付されている。

全報告は、以下のサイトにある。
http://www.isaaa.org/programs/specialprojects/templeton/adoption/monograph/Cadres%20of%20Change.pdf

ビデオは、以下のサイトにある。
http://www.isaaa.org/resources/videos/cadresofchange/default.asp

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ヨーロッパ

ROTHAMSTEDの遺伝子組換えコムギの圃場試験が完了

 Rothamsted 研究所では、2013年12月31日に遺伝子組換えコムギの圃場試験が完了した。科学者たちは、(E)-β-farneseneというアブラムシ忌避剤を高レベルで生産するコムギ遺伝子組換えで作成した。

 遺伝子組換えの視察団が定期的に2年間の実験を通して試験を視察した。その検査報告は、以下のサイトにある。
http://www.gm-inspectorate.gov.uk/deliberateRelease/exptreleases.cfm

 彼らの結論は、以下の通りである。「GM視察団は、解放利用は申請内容と一致していた。また遺伝子組換え体による人の健康や環境へのリスクは、全くなく、満足した」

研究は、バイオテクノロジーおよび生物科学研究院(BBSRC)を通じて、英国政府からの資金提供で行われた。

詳細は、以下のサイトにある。
http://www.rothamsted.ac.uk/our-science/rothamsted-gm-wheat-trial

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テンサイゲノムの塩基配列が決定された

 スペインのバルセロナのゲノム制御センター(CRG)、ドイツのMax Planck Institute for Molecular Genetics(MPIMG)と脊椎動物ゲノム研究部( H. Lehrach) 、及びBielefeld大学、そしてその他の学界、民間部門からの科学者のチームが初めてテンサイゲノムの塩基配列を決定し、分析した。

 テンサイは、11500種を含むCaryophyllales(ナデシコ)目と呼ばれる顕花植物のグループの第1の代表的植物であり、そのゲノムが配列決定された。このグループには、この他に経済的に重要なホウレン草やキノアがあり、さらに生物学的に興味深い食虫植物や砂漠の植物もある。27421タンパク質をコードする遺伝子が発見され、これは、ヒトのゲノム内にコードされているものよりも多い。テンサイが転写制御に関与する未知の遺伝子を保有するかもしれないと推測されものがあり、また、遺伝子相互作用ネットワークは、他の種に比べてテンサイでは異なる進化した可能性があると考えられる。

Max Planck Instituteのニュースリリースは、以下のサイトにある。
http://www.molgen.mpg.de/2397262/2013_12_18_sugarbeet_genome

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EFSA:遺伝子組換え大豆305423は、既存の対応ダイスと安全性は同じ

 欧州食品安全機関パネル(EFSA GMOパネル)が、遺伝子組換え大豆305423の人間や動物の健康及び環境への潜在的影響は、その従来の対応大豆と同じであるとの科学的意見を表明した。

 EFSA GMOパネルは、従来の対応ダイズとダイズ305423について、その組成、農学的、および表現型の特徴を比較した。ダイズ305423とその従来の対応ダイズとの間のすべて特性について統計的有意な評価を行った。結論として、 EFSA GMOパネルは、ダイズ305423のEFSA GMOパネルに出されているガイダンス文書と欧州連合(EU)の加盟国が提起した科学的なコメントについて科学的に考慮した結果、ダイズ305423は、従来の対応ダイズと同じ安全性であるとした。

詳細は、以下のサイトにある。
http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/3499.htm

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EFSAは、 遺伝子組換え生物(GMO)のリスク評価のための科学的ネットワークの2013年年報を公開

 加盟国との協力とネットワークのための欧州食品安全機関(EFSA)戦略に従って、 GMOのリスク評価(GMOネットワーク)のためEFSAの科学的ネットワークが2010年に設立された。GMOネットワークの全体的な目的は、以下の通りである:参加者間の対話を改善、リスク評価の原則の相互理解構築、EUで行われている科学的評価に関する知識および信頼性の向上、そして加盟国とEFSAの間で、プロセスの透明性を高める。

 2013年の会議中に、 GMOネットワークは、統計学的信頼性と生物学的意義の原則、遺伝子組換え生物(GMO)のリスク評価における動物への給餌試験の利用、環境保護の目標とその開発、GM動物の環境リスク評価に関するEFSAガイダンスについて議論した。EFSAからの要求に従い、 GMOネットワークは、EFSAの科学報告書へ「食品/飼料試験へのOECD TG 453の適用性に関する考察」を加えることと「上市後の農業生態系の環境モニタリングをサポートするための統計学的手法やデータ要件を考察すること」をプロジェクトに加えた。

EFSA'のニュースリリースは以下のサイトにある。
http://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/548e.htm
また、年報は以下のサイトにある。
http://www.efsa.europa.eu/en/supporting/doc/548e.pdf