脳科学の未来:コネクトームへの挑戦 (5) ゲノム研究でも使われたセンチュウを活用

(2014.02.04 08:00)0pt
Harvard University      脳科学センター 山形方人

 1991年、ミズーリ州セントルイス。筆者は、Washington大学の遺伝学学科のRobert Waterston博士の研究室を訪ねた。数多くのDNAシーケンサーが並ぶ部屋で、酵母人工染色体(YAC)ベクターにクローニングされたセンチュウの遺伝子が全て並べられたフィルターを手にした。これが、ヒトゲノムプロジェクトの先行プロジェクトとして始まった当時のセンチュウのゲノムプロジェクトの最先端であった。その後、1998年、センチュウのゲノムは多細胞生物として初めて 97Mb の塩基配列読み取り完了が発表された。そして、その経験が、次のヒトの公的なゲノムプロジェクトに移行されたのだ。現在のコネクトームをめぐる状況というのは、ゲノム解析で言えば、1990年ごろ、あるいはそれ以前に相当するのではないか、と筆者は考えている。

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