ところで先週の金曜日に開催したバイオファイナンスギルドは、恒例の今年のバイオベンチャー投資の予測で盛り上がりました。昨年のベストIPOはペプチドリームを選出、窪田社長も顔を見せ、IPOは本当に一里塚に過ぎず、垂直統合した製薬企業へと成長するシナリオを極めて高い精度で開陳いただき、聴衆のため息を誘っておりました。これが実現したらまったく新しい製薬企業が日本に誕生いたします。日本にバイオベンチャーが成立しえないなど、こんな軽率な発言を誰が言ったのか?日本の経営学者は雁首を揃えて反省しなくてはなりません。もう既にわが国のバイオベンチャーは5社も黒字転換しております。今後、続々と黒字転換の企業が出る見込みです。しかも、バイオベンチャー発(ライセンスインも含む)の医薬品は2013年度に9件も製造認可あるいは製造申請されています。米国では既に画期的な新薬のオリジンはバイオベンチャーがビッグファーマを上回っておりますが、日本でもそうした趨勢が見えて参りました。結局、日本にバイオベンチャーが育たないなどという都市伝説が出来上がったのは、イノベーションで経済をドライブする構造変換が日本では米国に20年間遅れて始まったことが原因でした。「単なる時間の問題」だったのです。民族や文化、社会システムの問題などではなかったと思います。第一次安倍内閣からの医療イノベーション戦略によって、規制環境や研究環境、知財環境の整備は急速に進みました。途上にあるのは臨床試験・臨床研究などのトランスレーショナル研究の改革、そして最も遅れているのは金融改革によるリスクマネーの供給ですが、第二次安倍内閣もベンチャー支援のために大盤振る舞いを始める兆しも出て参りました。2000年のミレニアム・バイオバブル以来の好環境がわが国のバイオベンチャーに訪れようとしています。バイオファイナンスギルドで、バイオアナリストの王であるいちよし経済研究所の山崎主幹研究員が語った、今年のバイオベンチャーの趨勢は、誠に元気になるものでした。

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