あけましておめでとうございます。私の夢は“メタボロームで鶴岡に奇跡を起こす”ことです。その第一章は上場することでしたが、昨年、クリスマスイブ上場でそれを実現できました。今まで弊社をご支援くださいましたお客様、株主様、山形県、鶴岡市、社員などのステークホルダーの皆様に感謝申し上げます。

 昨今のヘルスケア関連の将来予測では、これからは3Pの時代が来ると言われています。
PERSONALIZED(個別化)
PREDICTIVE(予知)
PREVENTIVE(予防)
の3Pがこれからのヘルスケア産業のイニシアティブになると目されています。個人の遺伝子情報からの疾患リスク、それにバイオマーカー(疾患に特有な代謝物質の変動を示す指標のこと)によるその人の現状把握と総合的診断からの発病リスク評価、さらにはその結果から想定できる的確な個別化予防が3Pとなります。3Pの推進には、メタボローム解析を通じて得られる生体内の代謝活動の「現状」の情報が極めて有用となりますから、今後、一気にこの分野でメタボローム解析は拡大するのではないかと考えています。近未来には、数十の代謝物質の測定と遺伝子解析、さらにその人の生活習慣などをINPUTすると、信頼性の高いリスク評価ができる時代がくると信じています。また、時間はかかるかもしれませんが、着実に政府や個人のヘルスケア費用が治療費から予防費へシフトしていくのではないでしょうか?

 弊社がメタボローム解析から発見した“うつ病バイオマーカー”(エタノールアミンリン酸)などはそのさきがけになると考えて、現在、実用化にむけて、診断薬キットの開発を進めています。当面は、疾患バイオマーカーを測定する診断薬開発を目指しますが、将来は、一度に複数の代謝物質を測定し、複数の精神疾患を鑑別できるシステムを開発したいと考えています。

 今回の上場により、新しい診断システム構築するための投資を加速し、第2章(近日公開予定)に向けて、新たな旅立ちをしたいと考えています。そのためには、新しい診断コンテンツ(バイオマーカー)をさらに発見する必要があります。弊社の世界でもユニークなキャピラリー電気泳動-質量分析計を用いたメタボローム解析技術が、バイオマーカー探索エンジンとして、その性能を十分に発揮してくれるものと確信しています。その結果として、“鶴岡の奇跡”第2章を実現したいと考えています。

 最後になりますが、山形県の鶴岡市という地方都市から、世界に発信できる技術が生まれ、育ち、上場することができました。明るい日本の将来のためにも、弊社の事例を日本の地方都市の活性化の一つのモデルとなれるよう、事業をさらに飛躍させてゆきたいと思います。