皆さま、あけましておめでとうございます。昨年は歴史的な薬事法改正、再生医療新法の同時成立、がん登録法の成立、国家戦略特区法の成立など次々と重要法案が国会で成立しました。また今年は、いわゆる日本版NIH法案や医療法改正(臨床研究中核病院の法的な位置づけの明確化等)なども次々と成立していくのだろうと思います。

 日本版NIHについても、当初はただの金配り組織に終わるのか、と懸念されていましたが、レギュラトリーサイエンスやドラッグディスカバリー、臨床薬理、生物統計、知財などの観点も盛り込まれ、産学が連携しやすいよう利益相反、透明性にも配慮され、ナショナルセンター、臨床研究中核病院との連携も期待できるような仕組みに工夫されており、出口戦略を見据えたPDCAサイクル、産学のマッチング、基礎研究と臨床研究(治験、疫学を含む)の好循環システムの構築が期待できると思います。あとはどれだけよい人材を確保できるか、そしてトップに臨床研究、基礎研究双方に理解があり、国際的にも知名度があり、マネジメント能力も高く、産学官から信頼が厚いスーパーマンのような人物を据えることができるか、にかかっています。

 産業界の研究開発費や開発リスクの右肩上がりの上昇に対して、日本版NIHにはオープンイノベーションを促進するリーダーシップが期待されていると思いますし、また難病や希少疾患などのアンメット・メディカル・ニーズに開発を誘導していくためにはさらなる工夫が必要だろうと思います。今年は、日本版NIHとの両輪のもう一つの輪であるPMDAの改革も引き続き着実に進めていくべきだろうと思います。薬事法改正が成立したが、結局、承認件数は増えなかった→開発側が悪い、では国民を含めて納得が得られない。人材交流を促進し、人材の流動性を高めることにより、審査の質を向上していく、臨床評価ガイドラインなどを積極的にFDAに先駆けて発信していくような取り組みに期待したいと思います。

 最後に健康・医療・介護分野はアベノミクス3本目の矢の本命の領域の一つです。国家戦略特区の具体化な取り組み、短期間での見える成果、健康ICT領域における改革が求められていると思います。同時に医療や介護の効率化にも取り組み、必要な予算への弾力的な組み替えにも取り組んでいくべきと考えています。スピード感を持って、日本を世界の健康・医療・介護立国とし、世界のPublic Healthの向上に日本が貢献するべく、虚心坦懐、がんばってまいりたいと思います。今年も皆様、ご協力、ご支援、宜しくお願いいたします。