(編集部注)この記事は、国際アグリバイオ事業団(ISAAA)によるアグリバイオ最新情報【2013年10月31日】の日本語訳を掲載したものです。

世界

EUとFAOは、 飢餓に関するミレニアム開発目標を達成するために6カ国を支援

 欧州連合(EU)と国連食糧農業機関(FAO)は、 6カ国の200万人を支援するために農業開発におけるパートナーシップを設立した。支援を受ける国は、ブルンジ、ブルキナファソ、ガンビア、ハイチ、マダガスカル、モザンビークである。ほぼ6000万ユーロ相当のプロジェクトは、ミレニアム開発目標に向けた進展を強化するためのイニシアチブの10億ユーロによっている。

 イニシアチブは、国連機関、政府や市民社会とのパートナーシップを強くして、栄養改善や農業政策を含む主要な目標を達成ができるように強化するものである。

 「目標年が近くなっているが、やることがまだ山ほどある。締め切り近いこのときの農業へのこの良い投資は、FAOが飢餓を根絶するための努力を高め、また2015年までに飢えた人々を抱える国でその割合を半減するための活動ができる」とFAOの事務局長のJose Graziano da Silva氏が国連総会中にミレニアム開発目標に関する特別イベントで述べた。

 詳細は以下のサイトにある。
http://www.fao.org/news/story/en/item/198122/icode/

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100 以上の農業団体や科学者がWFP(世界食糧賞)の分野決定を賞賛

 100以上の農業団体や学者は、世界食糧賞のテーマ「ポストBorlaug世紀 :バイオテクノロジー、持続可能性と気候変動」に対して賞賛を表明した。この賞は世界的な食糧供給の質と量の向上に模範的な貢献をした個人に与えられる。

 WFP財団への手紙の1つは、「ますます厳しい気候や環境条件に直面して2050年90億人の世界人口に食料を供給するには、現代科学やバイオテクノロジーの完全な利用なしには達成できない」と述べている。また、もう1つの手紙では、「今日世に出ている遺伝子組み換え種子は、より少ない水と少ない資源を使ってより高い収量をあげる一方、環境にはより少ない影響を与えることで持続可能性を推進するものである。これらの種子は、世界の食料安全保障と気候変動の課題を解決するための重要なツールである」とコメントしている。

 今年の受賞者、ベルギーのMarc Van Montagu博士、 米国のMary-Dell Chilton 博士とRobert T. Fraley 博士は、全員作物バイオテクノロジーの研究に関与している。

 原報告は、以下のサイトにある。
http://www.biotech-now.org/food-and-agriculture/2013/10/100-ag-organizations-and-academics-applaud-world-food-prizes-biotech-focus?utm_source=newsletter&utm_medium=email&utm_campaign=1003
 受賞者の詳細は、以下のサイトにある。
http://www.isaaa.org/kc/cropbiotechupdate/article/default.asp?ID=11115

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「遺伝子組換え(GM)のない」世界

 King's CollegeのVivian Moses氏とPG Economics のGraham Brookes氏が、遺伝子組換え(GM)のない農業の狙い、目的及びその影響に関する記事を発表した。論文は、GM Crops and Food特別号に発表された。

 記事によれば、真の「遺伝子組換え(GM)のない:GMフリー」状態が達成される場合には、GM源からの全ての痕跡を除去するためにきわめて大きな努力がなされなければならない。現在GM技術が世界中で使用されている中で、100%純粋な農産物は、不可能である。 GM材料の不要な存在を最小限にするための鍵は、完全に独立した2つの源からの材料について同一性保持や分離システムの構築である。しかしながら、そのようなシステムは、最終製品のコストを増大させることになる。その理由は、非遺伝子組換えと表示するために完全に独立した遺伝資源供給チェーンの完全な分離、詳細な記録維持、不要な遺伝子がないことを定期的チェックとして、その存在がないことを保証するための試験が必要になるからである。

 この報告は、以下のサイトからダウンロードできる。
https://www.landesbioscience.com/journals/gmcrops/article/25992/

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世界食糧デーは、持続可能な食糧システムに焦点を当てている

 2013年10月16日に行われた今年の世界食糧デーのお祝いの焦点は、 「食料安全保障と栄養のために持続可能な食料システム」であった。食糧システムは、農業生産と商業化に関与する環境、人々 、機関、プロセスで構成されている。食糧システムの各構成要素は、多様な、栄養価の高い食品、及び最終的な可用性と健康な食事を持てるような消費者の能力に関する最終的な供給力や入手の可能性に影響を及ぼすものである。

 国連食糧農業機関(FAO)によると、約8億7000万人が2012年に慢性的に栄養不良であった。栄養失調を解決するためには、農業、食糧システム、天然資源管理、公衆衛生、教育、および広範な政策などの統合された行動と相補的な介入が必要である。 Jose Graziano da Silva FAO事務局長は、彼の世界食糧デーのメッセージの中で「我々は一年中食料入手を確保し、食糧の無駄と子供の発育不良を排除し、小規模農家の生産と利益を倍増する必要があると強調した。

 世界食糧デー祝典の詳細は、以下のサイトにある。
http://www.fao.org/getinvolved/worldfoodday/en/
 FAO事務局長のビデオメッセージは、以下のサイトにある。
http://www.fao.org/news/audio-video/detail-video/en/?uid=10119&wmode=1

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植物育種家Ronnie Coffman博士が世界農業賞を受賞

 2013年最初の世界農業賞は、世界的なパートナーシップや作物改良で働く男女共同でリーダーシップ促進したことを評価して、植物育種家であるCornell University 教授Ronnie Coffman博士に授与された。賞は、全世界の600以上の大学が参加する農学生命科学高等教育協会世界連盟(GCHERA)からのもので、2013年10月20日に、中国の南京農業大学でRonnie Coffman博士に与えられた。

 GCHERA副議長Ian Maw氏は、「40年以上にわたり、Ronnie Coffman博士は、安全かつ確実な食糧、再生可能資源の利用を提供して学界に国際的な役割を果たしてきた。世界農業賞は、彼の大学の役割である教育、研究、知識移転を社会のために行ってきた偉大なる貢献を評価するものである」と述べた。

 受賞講演でCoffman博士は、バイオテクノロジーなどの新技術は、世界中の農業生産者が使えるものでなければならない。そうすることで気候変動にも適応できる資源の限られている農業生産者もそれらを利用できるようにしなければならない。また女性に飢餓との闘いのための科学技術教育を行き届かせることが大事である。Coffman博士は、5万ドルの世界農業賞をCornell大学の研究・教育を通しての農業への女性の関与推進(AWARE)に寄付すると発表した。

 Coffman博士は、1981年からCornell Universityの教員を務め、現在Cornell's College of Agriculture and Life Sciences(IP- CALS )の国際プログラムのディレクターである。

 Dr. Coffman博士の受賞の詳細は、以下のサイトにあるGCHERAのニュースリリースを見てください。
http://www.gchera.com/2013/10/gchera-awards-world-agriculture-prize-to-u-s-plant-breeder-ronnie-coffman/
 また Cornell Chronicleは、以下のサイトでご覧下さい。
http://www.news.cornell.edu/stories/2013/10/coffman-receives-inaugural-world-agriculture-prize

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ISAAAは、食品・農業バイオテクノロジーに関するインフォグラフィックを開始

 世界食糧賞(WFP)財団が3人の著名な作物の生物工学者を称える2013年10月16-19日のお祝いと時を同じくして、 ISAAAは未来の世界の食糧供給という課題へのチャレンジを目指し、一般の人々の食品・農業バイオテクノロジーの理解を高めるために、食品と農業バイオテクノロジーに関する新たなインフォグラフィック(infographic)を開設した。インフォグラフィックは、農業バイオテクノロジーと増加を続ける世界人口の食糧安全保障を確保する上で、その役割にハイライトを当てたこの分野の重要な進歩を広報する新シリーズの一つである。

 WFP財団は、近代農業バイオテクノロジーの基礎、発展、応用にそれぞれ独立に貢献したことを評価して、世界食糧賞2013の3人の受賞者、Marc Van Montagu教授、Mary-Dell Chilton博士、Robert T. Fraley博士を招いた。そして4日間のシンポジウムを「バイオテクノロジー、持続可能性と気候変動」をテーマとして2013年10月16-19日にアイオワ州Des Moinesで開催した。それはBorlaug博士が目指した、世界の増大する人口を養うことの重要性を中心課題とした次の世紀の農業研究と応用を見据えたものである。受賞者は、彼らが開発した遺伝子組換え作物の将来を制限する恐れが論議や批判はあるが、その開発を支援するように世界に向かって呼びかけた。

 インフォグラフィック「2050年までに90億人をこの母なる地球は、食べさせられるだろうか?」を以下のサイトからダウンロードできる。
http://www.isaaa.org/resources/infographics/feed9billion2050/Infographic_CanMotherEarthFeed.pdf
 インフォグラフィック
http://www.isaaa.org/resources/publications/briefs/44/infographic/

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アフリカ

ウガンダの遺伝子組換え試験でその有望性が示された

 ウガンダで現在進行中のテッポウ虫に耐性の遺伝子組換え(GM)トウモロコシの隔離圃場試験によると、有望な結果が出ている。報道関係者との最近の面談によると、Michael Otim博士(Namulongeにある国立作物資源研究所のプロジェクト責任者)は、西部ウガンダのMount Rwenzoriにある隔離圃場で栽培した全8種に非組換え12品種と比べて害虫耐性があることが証明されたと、The East African紙に話した。この試験は、2008年に開始したアフリカへの水の効率のよいトウモロコシ導入プロジェクト(WEMA)の3年間の研究の一部である。OTIM博士は、「GMトウモロコシの研究がその後の試験で成功すると、2017年までに国のバイオ法の規定にしたがって商業栽培が可能になる」と述べた。

 科学者たちは、ウガンダの芯食い虫が現在Kasese、西部ウガンダ、ケニア、タンザニアで蔓延っており、毎年、農業生産者に少なくとも20 %の損失を引き起こしている。OTIM博士は次の試験段階は、中央ウガンダのNamulongeでの二次試験であると述べた。

Btトウモロコシのウガンダでの試験は、遺伝子組換え乾燥耐性トウモロコシ(DT)と芯食い虫耐性トウモロコシで並行して従来法に準じて行われている。

 ケニア農業研究所でも害虫耐性遺伝子組換えトウモロコシ試験を隔離圃場で行っている。WEMAは、Nairobiを拠点とするアフリカ農業技術財団(AATF)と5つのサハラ以南のアフリカ諸国(ウガンダ、ケニア、タンザニア、モザンビーク、南アフリカ)間に結ばれた地域型官民共同のプロジェクトである。

 WEMA プロジェクトの詳細については、s.oikeh@aatf-africa.orgと連絡をとって下さい。原報告は、以下のサイトにある。
http://www.theeastafrican.co.ke/news/Uganda-GM-maize-trials-show-promise/-/2558/2001824/-/yqac2sz/-/index.html

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南北アメリカ

遺伝子組換え表示反対がワシントン州で立ち上った

 遺伝子組換え農産物のラベルを必要とする発議522(I-522)について、ワシントン州の消費者からの視点での調査がエルウェイによって行われた。面接調査が登録有権者を含む413人に2013年10月15-17日に実施された。調査の結果は、9月に実施した別の調査の結果と比較して、I-522の支持は、20%減少し、反対は、21%増加した。エルウェイは、I-522支持者は、46対42%のリードと未定有権者の12%にしがみついていると報告している。

 発議は、2013年11月5日の総選挙で十分な票を取得した場合、2015年7月1日に施行されることになる。

 原報告は、以下のサイトにある。
http://www.foodsafetynews.com/2013/10/momentum-may-have-turned-against-gmo-labeling-in-washington-state/#.UmaL0nBmj0t

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BTスイートコーンは、殺虫剤使用を減らす

 Journal of Economic Entomologyで発表された最新の研究では、遺伝子組換え(GM)スイートコーンは、従来のトウモロコシよりも少ない農薬を使用することで農業者により安全で、しかも環境にも良いことが示された。研究では、 Bt蛋白質を欠いている遺伝的同一品種とBtスイートコーンの害虫食害と市場性を比較した。

 スイートコーン試験はニューヨーク州、ミネソタ州、メリーランド州、オハイオ州、そしてジョージア州など気候、管理慣行と害虫圧力が異なる場所で、2010年と2011年に実施された。トウモロコシオオタバコガの虫害は、Btのスイートコーンが一貫して非遺伝子組換えのBt対応従来種に殺虫剤を噴霧したものよりも優れていた。

 コーネル大学昆虫学教授のAnthony Shelton氏は、「複数州での結果、Btのスイートコーンが良い成績を収め、市場の基準を満たす薬剤噴霧はほとんどなかった」と述べた。最も素晴らしい例は、 ニューヨーク州の2010年の結果である。ここではBtトウモロコシの99-100%が殺虫剤なしで食害がなかったが、非BTトウモロコシは、8種の従来の殺虫剤を使ったが18%が食害なしであった。また殺虫剤を使わなかった場合は、食害なしは6%だったと、同氏は追加して述べている。

 著者は、農業者がBtスイートコーンの有用性を、より低い投資と高い市場性故に利益があがると認識している。また同時に益虫を保護して、害虫を低減していると、著者は予測している。

 この研究及びニュースについては、以下のサイトにある。
http://www.entsoc.org/press-releases/bt-sweet-corn-can-reduce-insecticide-use

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キャッサバのビタミンA含量の改善をスピードアップ

 National University of Colombiaと熱帯農業国際センター( CIAT )の科学者は、キャッサバの栄養価、特にビタミンAの改善を高速で行う方法を見出し、8年から3年にすることができる。キャッサバの根のカロテノイド含有量の遺伝率が高いことを認識したことで、研究者は、急速サイクリング再選択ツールとして知られている作物の育種方式に関する抜本的な変更を導入した。これでキャッサバの総カロテノイド含量の増加をもたらした。

 この結果は、キャッサバでビタミンA含量を上げるところから、この高速育種法をさらに他の高い遺伝率のある他の作物にも適用できるという意味をもたらした。例えば、高い遺伝性病害耐性を迅速に試験できると考えられる。

 詳しい情報は、以下のサイトにある。
http://www.ciatnews.cgiar.org/2013/10/08/fast-tracking-nutrition-a-magical-discovery/?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=fast-tracking-nutrition-a-magical-discovery
 詳細な報告は、以下のサイトにある。
http://ciatblogs.cgiar.org/agbio/files/2013/10/rapid-cycling-carotenoids-cassava.pdf

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アジア・太平洋

農業者第一: 農場からのフィードバック

 ISAAAは、バイオテク広報シリーズ(Biotech Communication Series)の最新版として、農業者第一:農場からのフィードバック(Farmers First: Feedback from the Farm)と題する出版を行った。この出版物は、中国、インド、フィリピンにおいて、どのように遺伝子組換え作物を導入し始め、どのようにその技術から利益を獲得したか、なぜ遺伝子組換え作物を植え続けるのかについての証言を集めたものである。農業生産者が組換え作物技術の最初の受益者であり、したがって、彼らの証言は、技術の理解と受け入れを作成するプロセスにおいて極めて貴重なものである。

 出版物は、以下のサイトから無料でダウンロードできる。
http://www.isaaa.org/resources/publications/farmers_first/download/default.asp

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ウズベクの微生物学者は、耐塩性細菌が作物の収量を改善することを発見

 タシケントにあるNational University of Uzbekistanの微生物学者Dilfuza Egamberdieva氏は、塩劣化した土壌に住んでいて根の育ちを助ける耐塩性細菌を単離した。

 Pseudomonas extremorientalisは塩耐性であり、根の周りに生育して、他の細菌と競合して生育している。 P. extremorientalisは植物がカビ類から身を守るために使う抗生物質を生成し、根の生育を開始させ、根粒形成促進因子を産生する。こうして窒素を固定し、大きく成長するためのより良い植生条件を与えている。これらの恩恵と引き換えとして、植物は、細菌が利用できる滲出物を分泌している。

 より良いこれらの有用な菌株を研究するためにウズベクの微生物学者は、シュードモナス菌を選択的に濃縮する技術を打ち出している。既に特許を取得している自分の技術を使って、 Egamberdieva氏は、土壌から根の生育促進細菌のみを分離、植物の根で細菌を試験した後、10~15%の収量増加を認めた。彼女は、コムギ、ワタ、トマト、キュウリなどのウズベキスタンの経済的に重要な作物品種の収量を高めるために、この手法を適用したいと考えている。

 より詳しい情報は、以下のサイトにあるニュースを見て下さい。
http://www.researchsea.com/html/article.php/aid/7908/cid/1/research/salt-tolerant_bacteria_improve_crop_yields__.html

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遺伝子組換えトウモロコシ生産がフィリピンをトウモロコシ輸出国にした

 遺伝子組換えトウモロコシは、フィリピンのトウモロコシ生産を増加させ、50,000 ~100,000トンを穀物として韓国やマレーシアなど他の国へ輸出が可能になった。今年は、Ploughshares Inc.が、韓国にトウモロコシサイレージを467トン輸出した。Ploughshares Inc.の社長であるSalvador Umengan氏によると、同社がサイレージのバルク取り扱いができるようになるとトウモロコシの輸出機会を増やせる。また、穀物としてのトウモロコシの輸出もその質の良さからフィリピンから輸出できるとしている。

 また農業省(DA)は、フィリピンがトウモロコシを穀物として輸出するようになるが、これも政策の一部であると述べた。DAによると、「NFA(国家食品局)協議会のDAへの勧告では、50,000~100,000トン輸出することになっている」。また、「我々に余剰があれば価格が下がる可能性があり、農業生産者が価格低下に苦しむことになる」とも言っている。

 フィリピンはこれまで、トウモロコシ100万トンを輸入してきた。Btトウモロコシが2002年に栽培開始されてから、フィリピンでの生産は増加を続けてきた。2012年には、750,000 haに遺伝子組換えトウモロコシが栽培された。これは、イエローコーン栽培総面積の58%に当たる。年末までに、生産は810万トンから840万トンになると予想される。

 「遺伝子組換え技術は、消費者と農業生産者に利益になるばかりでなく、国全体が農業の近代化と競争力強化に向けて恩恵を受けている」と Umengan氏は言った。「我々は今、競争力が増したために、輸入が非常に少ないかゼロである。その多くは、遺伝子組換え種子による我々の生産の増加によるものである」とも言っている。

 詳細は、以下の2つのサイトにある。
http://businessdiary.com.ph/6088/successful-distribution-of-bt-corn-leads-philippines-to-corn-export-of-potentially-50000-100000-mt-to-south-korea-malaysia/
http://www.theboholstandard.com/topstory.php?issue=317&s1=5355&s2=5360&s3=5362&s4=&s5=&s6=&s7=&s8=&s9=&s10=&s11=&s12=1537&s13=&s14=&s15=

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ヨーロッパ

EUの主任科学者が、遺伝子組換え生物(GMO)の「再考」を促す手厳しい報告を出した

 欧州連合(EU)の主任科学顧問であるAnne Glover氏は、ヨーロッパアカデミー科学諮問委員会(EASAC)が発表した報告を全面支持した。報告書の結論は、「遺伝子組換え作物に対する現在の欧州連合の政策がもたらす科学的、経済的、そして社会的影響は危機的なものである」としている。「また欧州諸国は、この技術に対する広範な拒絶反応を再考するべきだ」と述べている。Glover氏は、全面的にEASACの声明を支持すると述べた。

 「遺伝子組換え技術が従来の育種技術よりもリスクが高いとの証拠は全くない。このことは何千もの研究で確認されている。私の見解では、消費者は、遺伝子組換え技術は、従来の育種技術よりもリスクが高くないことを証明する圧倒的な量の証拠を信じることができるはずである。EASAC報告はヨーロッパの最も著名な科学者の見解を反映したもので、このような議論に大きく貢献している」

 この研究は、すべてのEU加盟国に加え、ノルウェー、スイスのアカデミーからの支持を受けている。

 この報道の詳細は、以下のサイトにある。
http://www.euractiv.com/science-policymaking/chief-eu-scientist-backs-damning-news-530693

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遺伝子組換え製品のEU承認の半世紀の遅れは、不当なものだ

 欧州連合司法裁判所(ECJ)からの文書は、「欧州委員会は、遺伝子組換え生物の環境への意図的放出に関してEUの法律に基づく義務の履行に失敗し、かつ文書実施権限の行使のために手順を講ずべき措置に関する提案を理事会に提出することに失敗した」と明言した。

 EuropaBioによると、これまで 50の遺伝子組換え作物製品は、依然として欧州食品安全協会による評価が必要であり、21が委員会と加盟国のアクションを待っている状況にある。遅延は、安全性の問題ではない。その理由は、すでに大部分の作物や品種は、EUでリスクアセスメントを受けているか、多くの他の国で承認を受けているからである。従って、EUには、EU法に準拠した遺伝子組換え作物の承認のための科学的根拠に基づく、予測可能かつ実行可能なシステムが必要なのである。

 原ニュースは、以下のサイトにある。
http://www.europabio.org/positions/half-century-undue-delays-eu-approval-gm-products

 ECJの原文書は、以下のサイトにある。
http://curia.europa.eu/juris/document/document.jsf?doclang=EN&text=&pageIndex=1&part=1&mode=req&docid=142241&occ=first&dir=&cid=905564

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Paterson氏のゴールデンライスについての強い戦い

 英国環境、食糧及び農村地域省大臣のOwen Paterson氏は、ビタミンAに富む遺伝子組換えイネ、ゴールデンライスの試験を妨害している反対派に向けた嫌悪を表明した。

 「少数の人々によりこの技術が停滞させられ、このために小さな子供が盲目になり、あるいは、死に至らしめられていることは、全くむかむかすることだ」と報道関係者への面談で話した。「私は、本当に強くそう感じており、彼らがやっていることは、あきれたことだ」と述べた。

 Paterson氏は、遺伝子組換え作物が環境を改善し、命を救うことができると考えている。彼は、その生産への厳しい規制によって、従来の製品よりも、それらを安全に作ることができると述べた。

 17 万人の農業生産者、1.7億ヘクタールが遺伝子組換え作物であり、これは世界の耕地面積の12%であり、英国の全面積の7倍ある。しかし、ただ1つの健康問題も私のところに持ち込まれていないと追加した。

 詳細は、以下のサイトにある。
http://news.sky.com/story/1154170/gm-crop-opponents-are-wicked-paterson

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アイルランド農業者協会は、作物の損失を低減するためにバイオテック解決策をEUに呼びかけた

 2013年10月11日にダブリン城での環境保護庁の「 GMO技術会議」の講演の中で、アイルランド農業者協会( IFA )ジャガイモ会長のThomas Carpenter氏は、EUは環境問題に対応しつつ、バイオテクノロジーがどのように実質的に作物収穫の損失を削減できるかを検討する責任があると語った。

 Carpenter氏は、「主要なアイルランドの作物であるジャガイモやコムギの収穫量は、過去20年間で頭打ちしている。最大作物収量能力の30%は、害虫、病気、気候や環境要因などの原因で達成されていない」と述べた。

 彼によると、急成長する世界的な食糧需要と環境制約の増加、これに加えて作物を保護するために使用可能な農薬の減少が相まっている。バイオテクノロジーを発展、導入することで環境に良いしかも効率の良い生産への解決を図る社会的責任がEUにあると述べた。彼は、適切に設計された教育プログラムと相まった強固な独立した研究が必要であり、これが、消費者がバイオテクノロジーの提供できる利点を理解するのに役立つために必要とされる」と付け加えた。

 詳細は、以下のサイトにある。
http://www.ifa.ie/IFAInformation/tabid/586/ctl/Detail/mid/2202/xmid/5926/xmfid/23/Default.aspx

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Van Montagu氏曰く:欧州の遺伝子組み換え反対は、単なる感情によるものだ

 Ghent Universityの世界食糧賞受賞者、Marc Von Montagu氏は、Vida Rural雑誌のSofia Frazoa氏とのインタビューでバイオテクノロジーについての彼の視点を強調した。欧州におけるバイオテクノロジーの反対について尋ねたところ、彼は、危険が人間の健康や環境への技術によってもたらされていないので、反対の基は純粋に感情的なものであると述べた。彼はまた、情報の不足は、バイオテクノロジーの面でヨーロッパの最悪の敵であり、従って、彼の認識として、政策立案者との対話を増やすことが大切と言っている。

 世界食糧デーの間、WFP受賞式と同時に公的研究と規制発議(PRRI)、そして様々なヨーロッパの農業者組織がGMO政策や規制に関するEU機関への公開書簡を発表した。手紙によると、政策は以下の通りである。「安全性に関する科学的証拠が重ねられているにもかかわらず、規制制度を継続的に強化している: EFSAのポジティブな意見にもかかわらず、意思決定を遅らせている:科学的根拠なしで、禁止を発動している:いかがわしいバイオ研究を支援する」。こうして、彼らはより良い食品、飼料、および繊維のための農業生産を達成するための政策や規制に関して、EUの機関と加盟国に再編成を発議させている。

 Van Montagu氏のインタビューの詳細は、以下の二つのサイトにある。
http://www.vidarural.pt/content.aspx?menuid=12&eid=7470&bl=1  (Portuguese)
http://www.europabio.org/sites/default/files/interview_prof_montagu_english30jul2013-correction.pdf  (English)
 PRRIと 農業者会議の公開書簡は、以下のサイトにある。
http://www.prri.net/prri-farmers-organisations-express-concerns-eu-gmo-policies-regulations/

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研究

乾燥耐性トマトの開発

 Banaras Hindu Universityとインド野菜研究所の科学者たちは、植物の多くのストレス活性化遺伝子の発現を制御することが知られているZAT12遺伝子を発現するトマトを、遺伝子組換えで作成した。サザンブロットハイブリダイゼーションの結果によると、変換されたトマト系統(To)の核ゲノムへの遺伝子導入に成功したことが明らかになった。 RT-PCRでもT2世代植物での遺伝子発現を確認した。

 開発された6種の遺伝子組換えトマト系統のうち、5種が1週間の乾燥ストレスへの暴露で遺伝子の最大発現を示した。この結果は、相対的な含水量、電解質の漏れ、クロロフィルの色調指標、過酸化水素レベルおよびカタラーゼ活性の解析など、乾燥耐性レベルの増加を示す指標と一致した。

 研究報告は、以下のサイトにある。
http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S003194221200418