こんにちは。1週おきにこのメールを担当しております、日経バイオテク記者の増田智子です。

 日経バイオテク編集部は、12月頭に発行する「日経バイオ年鑑2014」の編集作業でもりあがっています。日経バイオ年鑑は、医薬・診断・医療機器、化成品、食品、農業・畜産・水産、研究機器や研究サービスといったバイオ関連の業界の過去1年の動きを記録した書籍で、毎年、年末に出版しています。

 日経バイオ年鑑の1冊目を出版したのは1986年11月で、その序文には「日経バイオテクの創刊5周年を記念して、編集部の総力を挙げて書き下ろした」とあります。なお同バイオ年鑑によると、1986年は、ヒトインスリン製剤「ヒューマリン」や、「てんからもん」という芋焼酎(細胞融合技術を使って開発した麹菌を使用)が発売された年でした。この時、編集部が集計した国内のバイオ市場は250億円で、2013年版集計の2兆7500億円の1%未満です。なお、1986年版の厚みは23mmでしたが、その後、日本のバイオ産業の拡大と共に順調に成長し、2013年度版の厚さは55mmでした。

 5年後の1991年版になると、初めての抗体医薬「オルソクローンOKT」が発売されたり、遺伝子組み換え作物(トマト)の野外ほ場での栽培が始まったりして、バイオ年鑑に記載しなければならない要素も増え始めます。1991年版で、編集部が集計したバイオ市場は3900億円。なお、オルソクローン1製品しかなかった抗体医薬の、1991年版年鑑での国内市場は推定で6000万円でした。ちなみにこれは2013年版では約3700億円となっております。

 さらに5年後の1996年版は、阪神大震災への言及から始まっています。バイオ市場規模は9100億円ほど。遺伝子組み換え作物の本格輸入が始まり、国内で初めての遺伝子治療臨床研究が実施されたのもこのころでした。普通の人でもインターネットにアクセスできるようになった黎明期で、日経バイオテクも、現在の日経バイオテクONLINEの元になったウェブサービスを開始しています。

 21世紀に入ってからのバイオ市場の成長はご承知の通りで、リーマンショック後も毎年数%の割合で成長を続けています。20世紀に発行されたバイオ年鑑を見ると、先端技術に関わるビジネスにおいては、始めの規模が小さくても軽視してはいけないということがよく分かります。次の10年、20年で指数的に成長する分野は何なのでしょうか。それは2014年版のバイオ年鑑の隅に掲載されているかもしれません。

 ただ今、日経バイオ年鑑2014は予約特価受付中です
http://nbt.nikkeibp.co.jp/bio/book/06.html)。

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                      日経バイオテク 増田智子