先週は紅葉には少し早い京都で、癌治療学会の取材を行ってきました。京都国際会館のロビーでBMS社がカフェ・ブースを展開するなど、年々派手になっております。しかし、これもがんをある程度治療可能な標的薬や抗体医薬が続々と発売されている勢いというものかも知れません。1980年代の半ばには「がんの治療薬なぞ夢のまた夢」とほとんどの大手製薬企業が相手にしなかったことを考えると、まさに隔世の観です。今回の癌治療学会のメインテーマは言うまでもなく、個の医療ですが、学会長自ら新しいベクトルを示すセッションを設けていたのが印象的でした。それは、がん特異的な代謝を標的とした新薬の開発です。既に、11以上の治療標的が報告され、今やビッグファーマもベンチャーも、こぞってこの分野の新薬開発に雪崩れ込んでいます。そして、幸いにも、わが国はこの分野では決して遅れてはいないのです。京都大学のKEGG(Kyoto Encyclopedia of Genes and Genomes) Pathwayや代謝産物の網羅的解析技術、メタボロームでは慶応義塾先端生命科学研究所が世界に大きく貢献しております。誠に、ショート・ノーティスですが、10月30日から11月1日、メタボロームの聖地、山形県鶴岡市で第一回がんと代謝研究会が開催されます。皆さんも、この大きな波に乗り遅れる訳には参りません。癌治療学会では、とうとうがん特異的代謝と発がんの関係を解く手掛かりが、明らかにされました。えっ、そんなことだったの!

http://can-meta2013.iab.keio.ac.jp/

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