昨日、BioJapan2013のセッションで全世界6カ所のバイオクラスターの代表から現状の説明を聞きましたが、米San Diegoやスウェーデン・デンマークのMedicon Valleyなど、そのほとんどが重点テーマとして個の医療とモバイルヘルスを取り上げていました。今や個の医療の実現は世界中で取り組まれ、競争が激化しています。また、モバイルヘルスは、スマホと体重計や加速度センサーなどをブルートゥースで結び、使用者の健康情報を蓄積、解析することによって成人病の予防などを実現するコンセプトです。これは別の意味から見ると、個の予防にすぎません。つまり、全世界のバイオクラスターが個別化を柱に、新しい医療と予防法の商業化にしのぎを削っているというわけです。残念ながら我が国のバイオクラスターの現況を見ると、バイオはバイオ、モバイルはモバイルと奇麗にテーマ別にすみ分けしており、それぞれ世界的な競争力を持ちながら、融合が進んでいない、つまりイノベーションが十分実現していない現状に気がつきました。バイオもモバイルもビジネスも分かるトライリンガルな人材育成を急がないと、技術の個別化によって、個の医療と予防の実用化で世界からずるずる遅れるという、まるで言葉遊びのような禍根を残すことになります。我が国の根本的な問題です。

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