弊社が運営する日経ビジネスONLINEで、理系ベンチャー×文系ベンチャーという連載が始まっています。ご存じアキュセラの窪田良CEOとライフネット生命の岩瀬大輔社長の対談なのですが、これがなかなか面白い。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20130910/253193/?n_cid=nbpnbo_leaf_bn
http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20130910/253195/?n_cid=nbpnbo_leaf_bn

 第1回目は、「僕らは日本人投資家に支えられている」というタイトルなのですが、つまり米国では日本以上に専門性が求められるので、研究は研究のスペシャリストに、経営は経営のスペシャリストに任せ、研究者に経営を任せるということは、まず投資家が許さない。対して日本の投資家は浪花節というか、人間を信頼して任せてくれる。だから日本の投資家はすごくありがたいのだそうです。

 米国でもベンチャーが出始めたころはみんな素人だから、もう少し寛容でいろんな人にチャンスがあったのですが、いまは経験を積んでいるのでそうではないと。ということは、日本は日本なりに起業のチャンスだということでしょうか。もちろん、日本ならではのハードルに関しても対談では語られているのですが。

 日経バイオテク9月9日号に掲載したリポート「ボストンから見た米国バイオテク市場の現状」では、成功した起業家らがその富を再投資し、また結果を出した後その企業を去った人材は新たな企業の成長を支えるエンジンとなる、ベンチャーエコシステムについての記述があります。
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130911/170830/

 また、もうすぐBioJapan2013が始まりますが(10月9~11日)、昨年のBioJapanでレポートしたBaNZaIセミナーでも、ベンチャーを起業した人が成功報酬を得て投資をすることで回すしくみを作るべきだが、現状の日本では起業家がリスクを負いすぎていると指摘されています。
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20121016/163807/

 そのエコシステムが日本で確立するためにまず大切なのは、“浪花節”なのでしょうか。

 そのBaNZaIですが、今年のBioJapanでは「ベンチャーキャピタリストが俯瞰する次世代バイオ業界エコシステムのヒント」というセッションを開催します。

http://www.banzaiweb.org/biojapan2013/

 ちなみにBaNZaIとは、バイオベンチャーに関連するプロフェッショナルのネットワークで、製薬企業やベンチャー企業、アカデミアに所属する人や、金融関係者、弁護士、弁理士など、50人近いメンバーで構成されています。

 セッションのプレ企画として、登壇者のインタビューがBaNZaIのWEBサイトに掲載されていますが、なかなか面白いのでちょっとだけ転載させていただきます。日本ベンチャーキャピタルの多賀谷実氏のインタビューですが、

Q. 失敗するベンチャーの共通項をお伺いできますか。

A. まず、勝率についてお話しすると、約3割です。つまり、10社成功しても、裏には20社の失敗があります。考えられる敗因は以下の3点です。

1. ステージが投資するのに浅すぎるケース:ファンド期限が10年とはいえ、投資は最長でも5年で回収する必要があるため、投資するには早すぎた。

2. せっかくプロダクトができても製薬会社からのニーズがないケース

3. 製剤ができず、臨床はおろか前臨床後期にも入れないケース: i. 自社でしか製造できず外注できない、製造難易度の高いケース、ii. 海外でなら製造可能だがコスト上都合がつかないケース。

 実際のセッションでは、なかなか刺激的な話が聞けそうです。

                       日経バイオテク編集長 関本克宏

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