こんにちは。1週おきにこのメールを担当しております、日経バイオテク記者の増田智子です。

 台風18号による雨、風の被害は大変なものでした。関東では風の被害が大きかったのですが、京都府を中心とした洪水の映像には言葉もありませんでした。山科、大津の周辺は製薬企業やバイオ企業がまとまっているところでもあり、周辺の被害が大きくないことを祈っています。

 米国でも先週、コロラド州で大洪水があり、University of Colorado Boulderが水浸しになりました。ライフサイエンスの実験室が入っている建物にも水が入ったようです。ウェブで見ただけですが、建物の1つには同大学のInstitute for Behavioral Geneticsのオフィスが入っている模様。行動遺伝学といえばモデルマウスで、ニュースになっていないということはおそらく鼠的被害は出ていないと思うのですが、研究所の人たちは寿命が縮む思いをしたに違いありません。ボルダーは標高1600メートルとはいえロッキー山脈では谷底に当たるために、雨の影響をもろに受けてしまったようです。

 日本では、大学は周囲に比べて高台にあることが多く、洪水の被害は受けにくいのかもしれません。学校施設の耐震化には文部科学省も毎年かなりの予算を投じているのですが、洪水や竜巻についてはあまり話を聞きません。今年のような異常な天気はもう1回限りにしてほしい、とはいうものの、地下室や1階に実験動物の飼育室や、生体試料のフリーザーを設置している機関は、洪水対策も考えたほうがいいのかもしれません。ハードウエアは買うことができるけれど、生物と生物のコレクションは失うと復旧が難しいからです。

                           日経バイオテク 増田智子

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