(編集部注)この記事は、国際アグリバイオ事業団(ISAAA)によるアグリバイオ最新情報【2013年7月31日】の日本語訳を掲載したものです。

世界

作物の旱魃耐性を向上させる化合物を開発

 University of California, Riverside(UCR)の植物生物学者Sean Cutler氏が率いる国際研究チームは、強力な作物保護ツールになる可能性がある新たな旱魃保護化合物を発見した。研究者による「quinabactin」と命名した化合物は、自然界で植物の旱魃保護化合物として知られているアブシジン酸(ABA)と同様の作用をする事を発見した。

 Cutler氏と彼のチームは、干魃時の水の損失を制限するため気孔をしっかりと閉じることをシロイヌナズナArabidopsisで実験した。この機構は、ABAによって制御されている。研究チームは、ABAと同様に受容体を活性化する安価な合成化合物を探索してquinabactinという化合物を発見した。チームによると、quinabactinの効果はABAと区別がなく、非常に化学的に簡単でABAより合成が容易である。

 Cutler氏は、「ABAと同じように受容体を制御できると、水の損失や干魃耐性を制御できることになる」と述べた。Medical College of Wisconsin と University of Torontoを含む彼のチームは、またストレス応答システムの基本的な制御法を知ることで同様な分子の開発が可能になるとの新しい情報も提供した。

詳細は、以下のUCR ニュースリリースにある。
http://ucrtoday.ucr.edu/16076/

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2013年世界の食料安全保障指標は、様々な挑戦課題のある中で安定である

 世界の食料安全保障は、食品価格の変動、政情不安、継続的なヨーロッパの政治危機、そして米国中西部および東欧における深刻な旱魃などの課題があったにもかかわらず、過去1年間安定に推移している。これは、エコノミスト.インテリジェンス/ユニット(EIU)がチリのサンティアゴで広報された2013年世界の食料安全保障指数(GFSI)に示されたものである。

 報告書によると、世界平均の食料安全保障指標は、前年の53.6に比べて、最新は53.5と事実上変わらなかった。途上国、例えばエチオピア、ボツワナ、ドミニカ共和国などの国々は、食料の供給増加と所得増加による大きいな指標の伸びがあった。1位の米国に次いで2位と3位にあるノルウェーとフランスという高所得国が指標の上位25%にある。GFSIは、EIUによって開発され、世界中で107先進国と途上国全体で入手可能な食品の価格、供給力、および品質などを核になるものを見て考案されたものである。今年の指標で鍵となるものは以下のものである。

・全体平均の食料安全保障課題は、昨年と同じく残っている。
・政治的対立が問題を抱えた国で、食料安全保障指標が低下した。
・一部の先進国で国民所得減が、食料安全保障を弱体化。
・都市化は、新興市場での食糧安全保障指数を改善した。
・食事タンパク質の消費量は、指標をとった国々の62%で増加した。

この研究に使ったExcelモデルと方法論及び報告書の基盤にある指標結果の相互関係図は以下のGFSIウェブサイトにある。
http://foodsecurityindex.eiu.com/
また2013世界の食料安全保障指標報告書は、以下のEIUのサイトから無料で得られる。
http://www.eiu.com/FoodSecurityIndex/

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気象予測に基づく作柄予想

 国際チームによる新しい研究よると、気象データは、いくつかの作物について作柄を数カ月前に予測できるとしている。日本農業環境技術研究所の飯泉 仁之直氏が率いるチームは、信頼性と作柄を適時性高く検討する新たな作物のモデルを作成し、試験した。飯泉氏とそのチームは、1983年から2006年までの気温と降水量の予報と衛星観測を組込んでそれらのデータが各シーズン終わりの作柄とどのように合致するかを検討した。

 トウモロコシ、ダイズ、コムギ、コメの4つの作物を研究したが、このモデルは、コムギとコメに最も有用であることが分かり、これら2つの主要作物については、コンピュータモデルで世界の約20%の作柄について3カ月前に予測できるとした。この研究によるとオーストラリアやパラグアイなどのコメとコムギの主要な輸出国での作柄を、収穫数カ月前に予測できるとしている。

この研究報告は、Nature Climate Change.に発表されている。詳細は、以下のサイトにあるニュースリリースをご覧ください。
http://www.nasa.gov/content/goddard/climate-forecasts-shown-to-warn-of-crop-failures/#.Ue3t-NI0V8E

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アフリカ

ゲイツ財団がナイジェリアにバイオテクノロジー研究室を構築

 ビル&メリンダ・ゲイツ財団は、ナイジェリアの国家プログラム及びアフリカ地域における研究能力構築を支援するために、ナイジェリアにおけるバイオテクノロジー研究室を確立するための支援を決定した。農業バイオテクノロジーの公開フォーラム(OFAB)の長を務めるRose Gidado氏は、科学技術省大臣のIta Okon Bassey Ewa教授への財団を代表しての表敬訪問時に、Abujaでこの発表を行った。

 バイオテクノロジーの研究室では、ナイジェリア及び他のアフリカの国家プログラムに力を与えるのに役立ち、また、その施設を使用して研究者を育成する。Ewa大臣によると、ナイジェリアは、国家的優先作物であるダイズ、コメ、トウモロコシの研究をこの施設を用いて強化できるとしている。

詳細は、以下のサイトにある。
http://allafrica.com/stories/201307090528.html

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アフリカでの作物生産性を高める共同プロジェクト

 ガーナのAccraで7月15日に開催された第6回アフリカの農業科学ウィークに 、60人以上の研究者やパートナーが戦略的作物の農業研究と開発支援(SARD-SC)のイベント「共同、可能性そしてこれから」の課題の下に集まった。 SARD-SCプロジェクトは、アフリカの選ばれた20%の国々でのトウモロコシ、キャッサバ、コムギ、コメの生産を高めることを目指している。

 約百万の農家がその革新的な成果を通じてプロジェクトの直接的恩恵を受け、更に別の150万の農家は、プロジェクトの副次的効果によって恩恵を受けることになる。6324万米ドルをアフリカ開発銀行が資金提供し、SARD-SCが、ベニン、コートジボワール、コンゴ民主共和国、エリトリア、エチオピア、ガーナ、ケニア、レソト、マダガスカル、マリ、モーリタニア、ニジェール、ナイジェリア、セネガル、シエラレオネ、スーダン、タンザニア、ウガンダ、ザンビア、およびジンバブエの農家で試験した革新的成果に基づく知見の創造を目指している。

IITAのニュースリリースは、以下のサイトにある。
http://www.iita.org/2013-press-releases/-/asset_publisher/CxA7/content/farmers-in-twenty-african-countries-get-new-window-of-opportunity-to-significantly-increase-yield?redirect=/2013-press-releases/#.UeSnidKOq8A

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ガーナは、GM作物の野外試験を承認

 ガーナ政府は4種のGMOの隔離圃場試験(CFTs)を承認した。Eric Amaning Okoreeガーナ環境・科学・技術省長官は、コメ、サツマイモ、ワタ、ササゲの遺伝子組換え(GM)作物のCFTsを承認した。

 4年間議会におかれた後、2011年12月31日に、ガーナのバイオセーフティー法案(GM生物を含む食用作物生産へのバイオテクノロジーの応用を可能にする法案)が大統領の同意を得て法律になった。

原報告は、以下のサイトにある。
http://www.ghanabusinessnews.com/2013/07/17/ghana-approves-first-crops-to-undergo-gmo-confined-field-trials/

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南北アメリカ

UG99病原体に対する耐性遺伝子を発見

 University of California, DavisとKansas State Universityの研究者らは、コムギの致命的茎さび病原体Ug99に耐性を付与する遺伝子を同定した。研究者は、Ug99とその関連系統に抵抗性をもたせる遺伝子Sr35を選抜した。Sr35は、パスタやパンに好適なコムギの近縁種であるTriticum monococcum抵抗性を付与する遺伝子として存在している。Kansas State Universityの植物病理学のEduard Akhunov助教授は、「この遺伝子、Sr35は、植物免疫系の重要な構成分である、この遺伝子産物は、侵入病原体を認識し、病気と闘う植物体の応答を開始するものである」と述べた。

 Akhunov氏と彼の同僚は、現在コムギの中にカビによって移送され、Sr35でコードされるタンパク質で認識されるタンパク質を同定することに取組んでいる。これは、感染後の分子機構を理解し、この壊滅的な病原体を制御するための新しいアプローチを開発できることに繋がる。

この研究チームの成果は、Science isに出版されており、その要旨は、以下のサイトにある。
http://www.sciencemag.org/content/early/2013/06/26/science.1239022.
UC Davis と Kansas Universityからのニュースリリースは、以下のサイトにある。
http://www.k-state.edu/media/newsreleases/jun13/sr3562713.html
及び
http://news.ucdavis.edu/search/news_detail.lasso?id=10644

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Roger Beachy氏いわく「私は農薬の使用量を削減したかったので、バイオテクノロジーに取り組んだ」

 Donald Danforth Plant Science Center 所長とGlobal Institute for Food Securityの取締役所長・最高経営責任者(CEO) であるRoger Beachy氏は、最近のインタビューで、1980年代初期にバイオテクノロジーに取組んだのは食糧生産における化学農薬の使用量を削減したかったからだと述べた。彼はまた、多くの人が考えているように自分の食品がどこから来ているのかを知りたいとも言った。

 食品ナビゲータ-USAについては、Beachy 氏は「私は、病気に対する抵抗性を化学農薬ではなく遺伝学で達成できることを望んでいた。更にこの手法の方がより持続的であり、クリーンな環境になると考えるからだ」と述べた。インタビューで、米国農務省の元主任科学官もGMO表示、GM技術の過剰利用・誤用、および食品の安全性への懸念などの問題について議論した。後者では、反GMO活動家にみられる説明は、実際には何の根拠もなく、単に虚偽そのものである」と述べた。

インタービューの詳細は、以下のサイトにある。
http://www.foodnavigator-usa.com/People/GMO-pioneer-I-got-into-biotech-because-I-wanted-to-reduce-the-use-of-chemical-pesticides

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米国における遺伝子組換え作物の導入は増加傾向にある

 米国務省農業経済研究サービスは、1996年の導入以来の、除草剤耐性や害虫抵抗性作物の導入ついてのまとめを公表した。そのハイライト以下の通りである。

・除草剤耐性ダイズは、1997年に米国のダイズの作付面積の17%から2013年に93%となった。除草剤耐性ワタの作付けは、1997年の作付面積の約10%から2013年には82%に拡大した。除草剤耐性トウモロコシの導入は、2013年に米国のトウモロコシ作付面積の85%に達し、その速度は、加速している。

・Btコーンの作付けは、1997年に米国のトウモロコシの作付面積の約8%から2013年には76%に増加した。近年の作付面積シェアの増加はアワノメイガに加えて、コーンルートワーム及びトウモロコシオオタバコガに耐性の新しいBtコーンの品種の商業的導入によるところが大きい。

・ワタのスタック品種の2013年の作付けは、67%に達した。スタックトウモロコシの作付けは、2013年に作付面積の71%を占めた。

原要旨は、以下のサイトにある。
http://www.ers.usda.gov/data-products/adoption-of-genetically-engineered-crops-in-the-us.aspx#.UeT_9I1HLQo

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世界食料センターを立ち上げた

 University of California Davis(UC Davis)は、食品、栄養、健康に関連する様々な研究に従事している30以上の拠点や研究機関を結ぶ世界食糧センターを設立した。 7月18日にUC Davis評議会でLinda P. B. Katehi学長がスピーチを行い、世界食糧センターは、UCシステム内だけでなく米国全土と世界の大学や研究センターとも協同すると言った。

 Katehi学長は、環境と経済的に持続可能な方法での、急速に成長している世界人口に対する食糧供給と栄養供給の挑戦だと述べた。彼女は、また以下のように述べた。「このセンターを通して、私たちは食料についての新しい知識の獲得で世界をリードし、その知識を公共政策に反映させることを期待している」。彼女は、センターは学者、政策の専門家、政府関係者、メディアなど地球上の全員がすべての食品関連の問題に関する研究、指導およびその方向を探る場所になると付け加えた。

世界食糧センターの詳細は、以下のサイトにある。
http://worldfoodcenter.org/about.html

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アジア・太平洋

遺伝子組換え作物バイオセーフティ規制に関するベトナム版通達を紹介するワークショップ

 ベトナム環境局(VEA)の生物多様性の保全省は、ハノイで2013年5月付通達No.08/2013/TT-BTNMTを紹介するセミナーを2013年6月21日に開催した。政令は、2013年7月1日に発効し、指令と遺伝子組換え作物のための生物学的安全性の証明書の付与や取り消しの手順を定めている。

 ワークショップにおいて生物多様性保全省の代理長官Hoang Thi Thanh Nhanは、以下のように述べた。特に農業におけるバイオ技術の応用促進方針に沿って、党と政府がガイドライン・政策と多くの法的文書を公表していると言った。これらには、環境保護法(2005年)、生物多様性法(2008年)、食品安全法(2010)、バイオテクノロジー適用にあたり環境、生物多様性、ヒトの健康への安全性を確保する政令69/2010/ND-CPと政令108/2011/ND-CPが含まれる。彼女はまた、生物多様性保全省は、これらに関係のある他の省、その分局、科学者、専門家と共に緊密に連絡を取りながら通達No.08/2013/TT-BTNMTを施行し、ベトナムでGM技術の応用に当たり環境と生物多様性に関するバイオセーフティを確保すると述べた。

 通達はまた、バイオセーフティ審議会、管理体制と専門家パネルの機能と任務を規定している。ワークショップへの参加者には、他の省庁、専門家や研究機関の研究者、大学、企業の代表者が含まれている。

ワークショップの詳細は、Agbiotech VietのHien Le 氏に以下のアドレスで問い合わせください。
hientttm@yahoo.com

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タイの研究者は、非食品遺伝子組換え生物を目指す

 Kasetsart University農業バイオテクノロジーセンター(CAB)のSermsiri Chanprame博士率いるグループは、非食品遺伝子組換え生物の研究開発を行っている。 CABでの研究は、日持ちする組換えランとリグニン含量の少ないユーカリの開発に焦点を当てている。研究者は、偶蹄類動物の口蹄疫ウイルスのVP1コートタンパク質遺伝子産物を熱帯飼料マメ、Stylosanthes hamata系統を使った食用ワクチン開発を行った。また、経済的に重要な森林木の害虫抵抗性チーク(Tetona grandie)を開発している。

 この領域の非食品遺伝子組換え生物の研究は、タイにおける植物バイオテクノロジーの恩恵を向上させる機会を提供することになる。

より詳しい情報は、農業バイオテクノロジーセンター(CAB)の以下のサイト
http://www.cab.kps.ku.ac.th/
とタイバイオセーフティ・バイオテクノロジーセンター
safetybio@yahoo.com
に問い合わせください。

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中央アジアでの旱魃耐性ジャガイモの開発

 国際ジャガイモセンター(CIP)とそのウズベキスタン研究者らは、旱魃、高温、および温帯の長日な夏に耐性のある新たな育種系統からの選抜を行ってきている。この結果は、中央アジアの農民と消費者に利益をもたらすことになる。

 研究者は、64種のCIPで育種開発したものを通常条件、水分不足、強度の旱魃条件下で圃場縄試験を行った。旱魃耐性とその他の有用形質であるウイルス抵抗性、高収率、市場性や保存性などの遺伝子型を選択し、また一方、この地域の農業者が好むどの品種を選ぶように地元の農家と協同している。多くの CIPが育種したものは、中央アジアの夏にうまく適応できなかったが、いくつかのウイルス抵抗性遺伝子型は、温帯や旱魃条件への適応を示した。

CIPのニュースリリースは、以下のサイトにあります。
http://cipotato.org/press-room/blogs/drought-tolerant-potato-varieties-show-promise-for-central-asia

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University of Sydneyの科学者は、コムギ茎さび病抵抗性コムギ創生を支援

 University of Sydneyの科学者は、連邦科学産業研究機構(CSIRO)、米国や中国からのチームと協力してコムギ茎さび病抵抗性遺伝子Sr33のクローニングに取組んでいる。研究チームは、コムギに極めて近縁のゴートグラスの遺伝子を使用した。シドニー大学のHarbans Bariana教授は、CSIROの共同研究者が、Sr33をクローニングし、これを現在のコムギ品種に挿入し、茎さび病抵抗性試験を行ったと述べた。

 Science誌の最新版に共同研究成果を報告した。また米国の研究者は、これとは異なるSr35遺伝子を小麦の近縁種から分離、導入して良好な茎さび病抵抗性を得たと報告している。

 Bariana教授は、「様々の遺伝子を組み合わせて広範囲の茎さび病抵抗性を持つ品種を開発することは長い間コムギ育種家の興味の焦点だった。我々は、その開発には、これらの抵抗性遺伝子の特性を解明する必要がある」と述べた。両研究は、将来のコムギ品種にSr33とSr35を組み合わせるが役に立つマーカーになると考えられる。

詳細は、University of Sydney の以下のニュースリリースのサイトにある。
http://sydney.edu.au/news/84.html?newsstoryid=11944&utm_source=console&utm_medium=news&utm_campaign=cws

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イランの次期大統領Hassan Rouhani博士は、バイオテクノロジーと遺伝子工学を支援

 イランの次期大統領Hassan Rouhani博士は、最近テヘランで開催された第8回全国バイオ会議・第4回バイオセーフティと遺伝子工学会で、食の安全と健康に焦点当てるとメッセージを出した。

 そのメッセージでRouhani博士は、この会議のテーマに食の安全と健康をテーマとしたことはこの会議が国の食の安全と健康を確保する上で、バイオテクノロジーや遺伝子工学が基本的な役割を担っていることを示している。「今日の世界では、バイオテクノロジーや遺伝子工学の利用が必要であるのみならず、食品、健康、そして環境問題を解決するための望ましい選択肢で。現代のバイオテクノロジーの利用を知らないのでは次世代から非難されても仕方のないことになる」と付け加えた。

 次期大統領はさらに以下のように付け加えた。これらの2会議の開催は、わが政府として時宜を得たものである。つまり「慎重と希望」の政権が数カ月でスタートするからである。彼は、会議の結果、特に科学・技術、チャレンジと戦略的解決を知ることで、国の食糧生産、食糧安全保障と健康に関して進展の道を開くことを楽しみにしていると述べた。

 Rouhani博士は、2000人の科学者、研究者、教授、学生を「ここに集まったわが国の科学者、専門家チームは、今日の状況、理想的な状況に至る解決策を真に追い求められる方々である」と称賛した。

The full statement by Dr. Rouhani博士の全文は、以下のIran Biotechnology Information Center (IRBIC) のサイトにある。
http://www.irbic.ir/

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フィリピン管理者は科学コミュニケーションのトレーニングを受けた

 「科学コミュニケーションワークショップ:バイオ知識とコミュニケーション技術の向上を目指して」が2013年7月23-24日に、第1回太平洋リーダーシップアカデミー、Antipolo City, Rizal.で開催された。Antonio A. Alfonso博士(農業省バイオテクノロジー・プログラム・オフィスの部門のプログラム・コーディネーター)は、科学コミュニケーション、特にバイオテクノロジーの継続的トレーニングを科学者や規制当局に行うことの重要性を強調した。政府は、遺伝子組換え作物の安全性とメリットに関する多くの問い合わせ答えるために信頼と責任ある人員が必要である。

 35人の規制当局者や研究者にバイオテクノロジー、GM作物の利点、地域・世界での導入状況、その食糧安全保障への貢献、農務省の様々なバイオテクノロジープロジェクトとフィリピンにおける遺伝子組換え作物の規制などに関する最新情報を提供した。科学コミュニケーションの原則と手法や作物バイオテクノロジーに関するコミュニケーション法の応用が提供された。2人のフィリピンの規制当局者がバイオテクノロジー問題を伝える中で、そのアプリケーションの原則やツールも発表された。バイオテクノロジーコミュニケーションに関する経験を参加者に発表して、経験の共有を図った。

 ISAAAのコミュニケーション担当者、UPLBのコミュニケーション専門家、一般新聞の科学編集者がメッセージマッピング、PowerPointプレゼンテーション、問い合わせへの対応、印刷物配布、ラジオ放送へのインタビューへの準備の仕方など、参加者を訓練した。 ISAAAとSEARCA-BICが主催し、農業省・バイオテクノロジー・プログラム実行部門から支援を受けてワークショップを開催した。

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ヨーロッパ

ヨーロッパアカデミー科学諮問委員会(EASAC)は、遺伝子組換え作物に関する政策を評価

 ヨーロッパアカデミー科学諮問委員会(EASAC)は、持続可能な農業のために作物の遺伝子組換え技術を使用することの利点と課題に関する政策報告書を発表した。これは、欧州連合(EU)の現在の政策の多くの矛盾と不整合性に焦点を当てている。これらには、GM作物導入の認証、EU内で同じGM作物栽培が不承認となっていることが含まれる。植物科学に投資するある種の農業技術革新を無視する事、そして化学殺虫剤の使用減を目標とするものの作物保護に当たっての他の手法を過度に制限することの矛盾も含まれている。

 報告書はまた、農業の分布の急激な変化が世界中で起こっているが、EUは、世界の市場での位置が低下傾向にあると述べている。作物の遺伝的改良技術は、農業の持続的な強化に向けた有効な手法であり、それを使わないという政策は、賢明なものではないとしている。

報告書は、以下のサイトからダウンロードできる。
http://www.easac.eu/home/reports-and-statements/detail-view/article/planting-the.html

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欧州食品安全機関(EFSA)が、組換えワタ T304-40は、その非組換え相当品種と比べて安全性及び栄養価が同じと評価

 欧州食品安全機関組換え生物パネル(EFSA GMOパネル)は、害虫抵抗性や除草剤耐性の組換えワタ T304-40を食品及び加工用食品、飼料として輸入するにあたり、安全性に関する科学的意見を提供するよう諮問されていた。EFSA GMOパネルに提示された情報に基づいて、遺伝子組換えワタT304-40が大幅にアレルゲン性を変えるという証拠はない。また、T304-40の栄養価も既存のものと有意差がないと検証した。

 EFSA GMOパネルは、このようにワタT304-40は、安全性も栄養価もその従来種と同じであり、作物全体の総合的なアレルゲン性が違っていることはないと結論づけた。

EFSAのニュースリリースは以下のサイトにある。
http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/3251.htm

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文献備忘録

国別組換え作物関連状況と傾向

 ISAAAは、発展途上国上位10カ国(ブラジル、アルゼンチン、インド、中国、パラグアイ、南アフリカ、パキスタン、ウルグアイ、ボリビア、フィリピン)についての国別組換え作物関連状況と傾向(Biotech Country Facts and Trends)シリーズを発行した。このシリーズは、組換え作物の商業化に関するそれぞれの国別のハイライトを1-2ページにまとめたものである。遺伝子組換え作物商業栽培データ(栽培面積、導入状況)、承認と栽培、利点とそれぞれの国の将来の見通しが簡潔かつ分かりやすく記載されている。内容はすべてClive James博士の著書ISAAA Brief 44: 商業栽培された組換え作物に関する2012年の世界概況に基づいている。

Biotech Country Facts and Trends at は、以下のサイトからダウンロードできる。
http://www.isaaa.org/resources/publications/biotech_country_facts_and_trends/default.asp

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ISAAA POCKET K No.44:生物多様性に関わるバイオテクノロジー

 ISAAA Pocket K No. 44(PKNo.44):生物多様性に関わるバイオテクノロジー。このシリーズの最新版には、生物保全、遺伝的多様性の評価、及び生物多様性の利用のためのバイオテクノロジー並びにバイオテクノロジーと生物多様性の有用性について簡潔に議論している。

Pocket K number 44 は、以下のサイトからダウンロードできる。
http://www.isaaa.org/resources/publications/pocketk/44/default.asp