皆さん、お元気ですか。

 おかげさまで、6月19日午後、品川で開催する日経バイオテク/日経バイオテクONLINEプロフェッショナルセミナー『iPS細胞創薬の現状と課題』が、本当にもうすぐ満員札止めになりそうです。このメールの読者には是非とも、ご参加いただきたいので、急ぎ号外にてお知らせいたします。下記より詳細にアクセスの上、お早めにお申し込み願います。
http://nbt.nikkeibp.co.jp/bio/seminar/130619/index.html

 昨年のノーベル賞受賞で刺激を受けた政府が相次いで、再生医療支援策を打ち出し、究極の再生医療となる可能性のあるiPS細胞研究にも10年という異例の長期にわたり政策的に支援を行うことを決断しました。2013年3月には理化学研究所と神戸市の先端医療センターが、iPS細胞由来の網膜色素上皮細胞を加齢黄斑変性の治療のために移植する臨床研究を厚労省に申請、現在、厚労省で安全性と臨床研究の妥当性、倫理性について審査が進んでいます。2014年度にも世界に先駆けて、我が国でiPS細胞由来の分化細胞を使用した再生医療の臨床研究が始まることは確実です。

 加えて、5月24日には政府が薬事法改正案と再生医療の安全性確保法を国会に提出し、我が国にも本格的に再生医療を実現するインフラ整備にドライブがかかりました。だから、多くの読者がiPS細胞による再生医療が実現寸前という幻想を抱くのは理由無きことではないのですが、本当にiPS細胞が再生医療に使用されるようになるのは早くて10年、造腫瘍性などの問題が出れば20年は必要だと考えています。第一、まだ再生医療に最適なiPS細胞やそれから分化した細胞を定義し、品質管理する技術も未熟です。先端医療センターが来年度臨床試験する予定のiPS細胞由来の網膜色素上皮細胞は患者の皮膚の線維芽細胞から樹立したiPS細胞を20株選抜し、分化誘導の段階毎に選抜して、移植する網膜色素上皮細胞を選択しています。まだ、柿右衛門の磁器を製造するようなプロセスです。これでは工業的な製造は難しい。まだまだ、真の再生医療の実用化までは道程が遠いと言わざるを得ません。

 そこで注目いただきたいのが、iPS細胞由来のヒト細胞や組織を安全性研究や新薬開発に応用するiPS細胞創薬です。既に一部は実用化段階に突入、大手製薬企業が利用を開始しています。この実用化を進めることにより、細胞の規格化や工業的な品質管理、工業的製造法の開発など、再生医療にも不可欠な基盤技術やインフラ、そして人材が養成できます。加えて、今回は我が国が世界をリードする難病研究とiPS細胞を組み合わせ、疾患モデル細胞を開発するプログラムを、文科省と厚労省が共同で立ち上げたところです。これによって新しい創薬標的が発見できる可能性が出てきました。iPS細胞を活用したヒト疾患モデル細胞を活用した新薬のスクリーニングにリアリティが出てきたのです。

 今回のセミナーでは、エーザイや武田薬品で実際に進んでいるiPS細胞創薬の実際も開陳される予定です。最後には恒例のパネルで、会場の皆さんとも意見を戦わせたいと希望しております。

 どうぞお早めにお申し込み願います。
http://nbt.nikkeibp.co.jp/bio/seminar/130619/index.html

             日経バイオテクONLINE Webmaster 宮田 満
ご連絡は、https://bio.nikkeibp.co.jp/inquiry/