1カ月前に続いてGreenInnovationメールではお目にかかります、日経バイオテク
ONLINEアカデミック版編集長の河田孝雄です。

 このメールでは、環境・農業関連の日経バイオテクONLINEの記事などを紹介して
います。ONLINE記事のリンク先は、日経バイオテクONLINE環境・農業版とさせてい
ただきます。

 1年ほど前から日経バイオテクでたびたび報道しているNew Breeding Technology
(NBT)と呼ばれる新しい育種技術の1つとして、ゲノム編集技術が飛躍的な発展を
遂げています。これまでは欧米で開発された技術の話題が中心でしたが、日本発の
注目技術が登場しました。

 植物のミトコンドリアの基礎研究から国産のゲノム編集技術が生まれそうです。
今週初めに特許を出願したことを、九州大学と広島大学が発表しました。

 この発明の中心研究者である九州大学大学院農学研究院の中村崇裕准教授は、植
物の葉緑体ゲノムの全塩基配列を1986年に初めて決定した業績で世界で広く知られ
る名古屋大学の杉浦昌弘研究室の出身です。九州大学高等研究院次世代研究スーパ
ースター養成プログラムの特別准教授を経て、2012年4月に現職の准教授に着任なさいました。

 PPRたんぱく質は植物では500個の大きなファミリーを形成しているけれども、哺
乳動物にはわずか5個しかないとのことです。植物の基礎研究が、ゲノム編集の国
産技術の開発でも大きな役割を果たしているといえそうです。

九大と広大、DNA結合型PPRたんぱく質の特許を出願、ゲノム編集の国産技術開発へ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130424/167621/?ST=env

 ここ1年の関連記事とメールのリストを以下に掲載します。

「ドッグイヤー」ゲノム編集に新技術、理研が中期計画で新人事制度
【日経バイオテクONLINE Vol.1851】
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130303/166557/?ST=env

広島大、「人工ヌクレアーゼ研究拠点の形成」プロジェクトで
国産ゲノム編集技術開発へ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130227/166506/?ST=env

ゲノム編集に簡便な新手法、CRISPR/Casの論文がScience誌とNature姉妹誌に計5報
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130226/166446/?ST=env

京大と広大、TALENでラットを遺伝子改変、エキソヌクレアーゼで効率5倍
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130213/166197/?ST=env

日経バイオテク11月5日号「特集」、人工ヌクレアーゼでゲノム編集
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20121108/164267/?ST=env

ゲノム編集技術でコオロギの標的遺伝子破壊、
徳島大と広島大がNature姉妹誌に発表
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20120821/162838/?ST=env

日経バイオテク5月7日号「特集」、農作物の新しい育種技術
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20120508/160912/?ST=env

 ゲノム編集技術を利用すれば、既存の遺伝子組み換え技術に比べ、より精密に生
物を分子育種できます。グリーンイノベーション分野での応用も広がりそうです。

 最後に、グリーンイノベーションと関連が深い学会の1つである日本農芸化学会
の記事をまとめて今週、掲載しました。ご覧いただければ幸いです。日本農芸化学
会の総会が明日(4月26日)に開かれて、新しい会長と副会長が決定します。

日経バイオテク4月22日号「特集」、来年90周年の日本農芸化学会
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130423/167582/?ST=env