こんにちは。毎月第1金曜日と第3金曜日、第5金曜日の日経バイオテクONLINEメールの編集部原稿も担当しております日経バイオテクONLINEアカデミック版編集長の河田孝雄です。

 アカデミア研究者のキャリアアップに直結する論文発表の業績公開について取材を進めていまして、近く日経バイオテクの記事にまとめる予定です。

 論文の被引用数が、客観的評価の1つとして普及していまして、関係の発表が今週もありました。

※日経バイオテクONLINEの記事(以下、同じです)

米Thomson Reuters社が論文引用で研究機関順位付け、生物学・生化学の日本トップ5は東大、京大、JST、阪大、理研、免疫学は外れる
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130416/167453/

 昨日は東京の市ヶ谷駅近くの科学技術振興機構(JST)で開かれたJST理事長記者説明会に参加しまして、JSTの中村道治理事長の説明をうかがいました。まずは一部記事に反映しました。

JSTの新規研究領域でライフイノベーションはメタボローム、研究総括は清水孝雄所長と小田吉哉プレジデント
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130419/167501/

JSTの新規研究領域ビッグデータ、「ライフサイエンスDB統合の高木利久・東大教授に昨日会った」とJST中村理事長
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130419/167500/

 この記者説明会で東京大学情報理工学系研究科の石川正俊教授が「未来の価値は社会が決める-新しい科学技術の姿を求めて-」と題した発表を行い、新しい時代における産学連携の組織設計と運用基盤の確立、新しい科学技術の形を求める研究者、というトップダウンとボトムアップの視点を示しました。

 石川教授らは、高速カメラ画像のリアルタイム処理をワンボードで実現する高速ビジョンモジュールを開発し、この高速ビジョンを用いた応用例についていくつか示しました。世界最速の10倍という、1分間で250ページのスキャンを実現したシステムは、電子書籍の普及促進に役立つ技術で、大日本印刷がまずは社内利用で実用化するとのことです。

 「後認識・先出し」で人間を相手にしたじゃんけんで百戦百勝の「じゃんけんロボット」は、昨年6月26日にYouTubeに動画をアップロードしたところ、ビューの数は6月28日で100万、7月8日で300万に達し、現在は360万とのことです。

 このじゃんけんロボットは論文発表や口頭発表は1個もやっていないが、社会が受け入れてくれることを示す代表例として紹介しました。欧米のメディアで大きく取り上げられたこともお話しでした。

 この高速ビジョンの応用でバイオ・医療分野では、振戦の除去、微生物追跡、細胞検査などを示しました。

 東大で産学連携の基本概念の設計や産学連携本部の創設などを行ったことも紹介しました。税金研究の成果を実用化した時に、税収として日本の国庫に戻せるようにするために、実用化の相手先を選ぶのに苦慮していることもお話しでした。

 この石川教授の発表とは別に、東大の産学連携についてここ1週間ほどでいくつか記事にしました。改組の狙いなど記事でご覧ください。

東大が産学連携本部を改組、イノベーション推進部を発足
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130418/167494/

東大の社会連携研究部門、4月新設にボナック、協和発酵キリンの炎症・免疫制御学
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130413/167404/

東大の寄付講座、4月新設に肺高血圧、免疫療法管理、環境調和型エネルギー資源
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130413/167402/

 メール原稿の締め切り時間になりましたので、今回はこの辺りで失礼します。

           日経BP社 医療局 先進技術情報部
           日経バイオテクONLINEアカデミック版編集長 河田孝雄

※※みなさまからのご意見、ご批判をお待ちしております。
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