先週金曜日(2013年4月5日)に続いてお目にかかります。「日経バイオテク/機
能性食品メール」をお届けしております日経バイオテクONLINEアカデミック版編集
長の河田孝雄です。

 今日4月12日の午後は、東京・汐留のコンラッド東京で不二製油が開催した「第2
回大豆ルネサンス記者発表会」を取材しました。

※日経バイオテクONLINE記事(リンク先は機能性食品版です)

清水新社長の不二製油が第2回大豆ルネサンス記者発表会、相模屋の鳥越社長、
内堀醸造の酢ムリエ副社長、菊乃井の村田主人ら登壇
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130412/167399/?ST=ffood

 不二製油の大豆たんぱく質事業をV字回復させた立役者である清水洋史氏が、4月
に新しく社長に就任してから初の対外発表会だったとのことです。

不二製油が4月にカンパニー制を廃止、
研究開発本部に基盤研、食品素材研、食品応用研
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130219/166312/?ST=ffood

不二製油、中長期事業戦略「大豆ルネサンス」と新技術「USS製法」
の発表会を開催
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20121004/163610/?ST=ffood

不二製油が事業化テーマプロジェクト発足、1年限定で3テーマ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20120511/160989/?ST=ffood

不二製油、原料価格高騰のマイナス要因は08年度110億-120億円見込む、
07年度の対前年度91億円増を上回る
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/2783/?ST=ffood

 人口減少が続く日本の市場は限られているので、当然、海外での事業拡大が、
大豆ルネサンスの成功の鍵を握っています。

 日本政府は、日本の食文化を世界文化遺産として登録することを目指していま
す。新技術で不二製油が今春販売を開始した大豆の新素材は、日本の食文化を世
界に広げる有力な素材と、菊乃井の村田吉弘主人はお話しでした。

 村田主人は、2010年3月に京都大学大学院農学研究科が連携協定を締結したNPO
法人日本料理アカデミーの理事長を務めています。京大院農学研究科の伏木亨教
授が、日本料理アカデミーの理事で、2012年3月の京都開催の日本農芸化学会2012
年度大会で伏木教授らが開催した「拡大サイエンスカフェ・シンポジウム『京料
理の挑戦:農芸化学とガストロノミーの融合』」で、村田主人が登壇しました。
それ以来1年振りで、村田主人とお会いしました。京大の伏木教授は嗜好性の研究
で業績を挙げられていて、この2013年3月には「油脂の嗜好性に関する栄養生理学
的研究」で日本農芸化学賞を受賞なさいました。

 さてもう1つ、映画の話題を。「プラチナデータ」を先日ようやく観ました。原
作はまだ読んでいないのですが、2重人格が取り上げられていて、人格はゲノム情
報だけで決まるのではない、というのが映画の最後のメッセージだったようです。

 プラチナデータの公開は3月16日だったようなので、公開日の3日後ということに
なりますが、3月19日に日本育種学会の記者会見が東京大学農学部であり、どの品
種を掛け合わせると好ましい雑種第2代が得られるかを予測できるという、イネの
成果説明に対して、理屈としては、ヒトでも同じようなことが可能では、と質問し
ました。

 DNA多型解析のコストは1品種当たりわずか数千円とのことですが、イネなどの植
物の場合、表現型のデータ収集がいかに大変か、ということを東京農業大学で開か
れた日本育種学会を取材していて感じました。徹夜の作業も珍しくなく、天気にも
大きく影響を受けます。

東大とJST、神戸大、生物研、NARO、ゲノミック選抜モデルでイネ雑種第2代の
出穂を予測、DNA多型解析は1品種当たり数千円
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130326/167025/?ST=ffood

育種学会が第123回春季大会発表の5課題を記者会見で説明、
ゲノム情報活用の成果相次ぐ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130319/166928/?ST=ffood

 人間の場合は、日常的な健康診断などで日々データ量は蓄積されているので、フ
ェノームのデータ量は膨大です。多分、本能でかなり見分けることができる相性を
安価なDNA多型解析で解析できる範囲も、急速に広がっているのは確実と思います。

 日本の人口が江戸時代の3000万人に逆戻りするという推計もありますが、相性を
科学する需要は今後高まっていきそうです。

 4月12日に、衆議院小選挙区の1票の格差を2倍未満に縮小するための改正案が国
会に提出されましたが、全体の人口の減少と、人口の都市への集中が今後さらに
加速していくと、人口ベースの基準だけでは度重なる改正が必要になります。世界
に誇れる美しい国土や文化を守っていくためには、人口ベースの他の要素も大切な
のでは、と思います。

 今週のメールはここまでとさせていただきます。

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