こんにちは。毎月第1金曜日と第3金曜日、第5金曜日の日経バイオテクONLINEメールの編集部原稿も担当しております日経バイオテクONLINEアカデミック版編集長の河田孝雄です。

 今日から3月、2013年は早くも6分の1が終わってしまいました。今日午前中は、京都大学大学院農学研究科の河田照雄教授の講演をうかがいました。1年前に話題となり、トマトのトップ企業の業績にも大きなプラスの影響があったトマトの研究成果の話題も少し紹介ありました。

[2013-1-9]
日健栄協、1月16日に参議院議員会館で新春セミナー、3月1日のトクホ講習会で河田照雄京大教授が講演
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130109/165458/

 トマトといえば、2月24日の東京マラソンでも、2012年夏のロンドンオリンピックのマラソン競技に続いて、話題となりました。

[2013-2-25]
カゴメのトマトが東京マラソン公認に、疲労と美肌、活性酸素を交通広告で訴求
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130225/166442/

 今日のメールでは、まずゲノム編集技術の飛躍的な進展について紹介します。

[2013-2-26]
ゲノム編集に簡便な新手法、CRISPR/Casの論文がScience誌とNature姉妹誌に計5報
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130226/166446/

 切断したいゲノム上の配列に対応する20残基ほどのRNAを作製するだけで、ゲノム上の標的部位で2本鎖DNAを切断できる新たな手法が2013年に入って相次ぎ論文発表され、注目を集めています。細菌の獲得免疫システムにヒントを得て開発されたCRISPR(Clustered Regularly Interspaced Short Palindromic Repeats)/CAS(CRISPR-associated)システムと呼ばれる手法です。

 Science誌2013年2月15日号で2報(オンライン掲載は2013年1月3日)、Nature Biotechnology誌2013年2月号で3報(オンライン掲載は2013年1月29日)が発表された。ゲノム標的部位切断を設計しやすいゲノム編集技術として、TALEN(Transcription Activator-Like Effector Nucleases)の注目度が急速に高まる中、この新技術が登場しました。「ゲノム編集技術はドッグイヤーを迎えた」といわれています。

 残念ながら、この5つの論文の著者名に、日本の研究者の方はいないようです。韓国の著名研究者の論文はあるのですが。

[2012-10-10]
ファーマフーズと広島バイオメディカル、韓国ToolGen社の人工ヌクレアーゼ技術のサービス事業を日本で開始
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20121010/163693/
(追補:このサービス事業は日本では2012年末で終了しました)

 しかしゲノム編集技術の効率を向上する成果などでは日本勢も目立っています。2013年度から広島大学に発足するプロジェクトの活動にも期待しています。

[2013-2-13]
京大と広大、TALENでラットを遺伝子改変、エキソヌクレアーゼで効率5倍
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130213/166197/

[2013-2-27]
広島大、「人工ヌクレアーゼ研究拠点の形成」プロジェクトで国産ゲノム編集技術開発へ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130227/166506/

 2つめの話題は、2013年4月から始まる理化学研究所の第3期中期計画(5カ年)です。整理した情報も後ほど、またお伝えしますが、現在のところ以下のような記事をONLINE掲載しています。和光の基幹研が廃止になり、定年制コアPI制度が導入されるなど、かなり大がかりな改組があります。グリーンイノベーション対応の新しい戦略センターが2つ、開設されます。

 13年間続いた植物科学研究センター(PSC)は、発展的に解消しますが、58人のPI(研究主宰者)を輩出したという重要な成果も、記念誌に掲載しました。

[2013-2-19]
理研の第3期中期計画、7戦略センター・領域と5基盤センター、4プログラム体制へ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130219/166330/

[2013-2-21]
理研の第3期中計、新設の定年制コアPIで科学者会議、基幹研は廃止
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130220/166360/

[2013-2-12] 理研、ライフサイエンス技術基盤研究センターと統合生命医科学研究センターなど2013年4月に発足
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130211/166151/

[2013-2-19]
理研が4月に予防医療・診断技術開発プログラムを新設へ、ディレクターは林崎OSC領域長
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130219/166311/

[2013-2-27]
第3のエネルギー革命で理研に新センター、hインデックス107の十倉教授がセンター長に
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130226/166473/

[2013-2-12]
理研に環境資源科学研究センター発足へ、「生物機能の多様性と化学的多様性の理解と活用が重要」と篠崎準備室長
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130212/166155/

[2013-2-10]
2013年4月に解消の理研PSC、記念誌「植物科学のさらなる発展に向けて」を発刊、PSC出身のPIは57人
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130210/166144/

 メール原稿の締め切り時間になりましたので、今回はこの辺りで失礼します。

           日経BP社 医療局 先進技術情報部
           日経バイオテクONLINEアカデミック版編集長 河田孝雄