先週金曜日(2013年2月15日)に続いてお目にかかります。「日経バイオテク/機
能性食品メール」をお届けしております日経バイオテクONLINEアカデミック版編集
長の河田孝雄です。

 今日は、第18回全国納豆鑑評会「宇都宮大会」が開催され、最優秀賞(農林水産
大臣賞)には、村田商店(長野県)の「道祖神納豆」が選ばれました。栃木県は、
納豆の消費量が全国第5位とのことです。

 この鑑評会では、自治医科大学附属さいたま医療センター循環器病臨床医学研究
所准教授の早田邦康さんが、「納豆 長寿の源であるポリアミンの王様」と題した
講演を行い、PLoS One誌に最近発表なさった内容も含め、ポリアミンの摂取がエピ
ジェネティクスを介して炎症を抑えることなどを紹介しました。追って記事に反映
します。

 今回のメールは、まずは「療法食」の話題をお届けします。療法食と呼ばれるカ
テゴリーが日本であるのを皆さんご存知ですか。実は、ペットフードの一部につい
て業界が自主的に分類したカテゴリーの名称です。動物病院などで獣医師の処方で
ペットの治療の補助に使用される食品。療法食の日本市場は、9割ほどを外資系製
品が占めているということです。世界に誇れる長寿食を擁して機能性食品の事業を
展開している日本の企業にも、ビジネスチャンスなのでは、と思います。

日清製粉Gがペット用療法食分野に3月参入、獣医内科学アカデミーで発表
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130219/166335/?ST=ffood

 日清製粉グループの日清ペットフードが、療法食「JPスタイル ダイエテティク
ス」ブランドを立ち上げ、ペット(犬・猫)用の療法食分野に参入します。犬用食
物アレルギー対応食「アレルゲンセレクトカット」2種類と、猫用ストルバイト尿
石症対応食「ストルバイトブロック」の3品を2013年3月1日から、動物病院ルート
で発売します。このうちアレルゲンセレクトカットの臨床的有用性に関する成果に
ついては、2月22日から24日にパシフィコ横浜で開催の第9回日本獣医内科学アカデ
ミー学術大会(JCVIM2013)で発表します。

 ヒトの機能性食品の事業化で開発した機能性成分を、ペット用に展開する取り組
みは、研究開発力の優れた有力企業でも多く見かけるような気がします。ペットフ
ードでは、フードの健康機能に関するヘルスクレームの表示制度がない中で、療法
食というカテゴリーがあるわけです。

 日清ペットフードが新発売する療法食の1つ、アレルゲンセレクトカットは、ア
レルゲン6原料(牛、乳、小麦、卵、鶏、羊)を使用せず、アレルゲンとなりにく
い魚由来の原料を使用した商品とのことです。ヒト向けの食品でいうと、特別用途
食品の1つである病者用食品のアレルゲン除去食品に該当しそうですね。犬のアレ
ルゲンの研究も進んでいることを今回知りました。

 今週のもう1つの話題は、規制改革会議の話題です。

続報、2月25日の規制改革会議で優先順位決定、
「サプリメントの機能性表示制度にも期待」と森下竜一阪大教授
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130220/166341/?ST=ffood

 1月24日に第1回、2月15日に第2回が開催された内閣府の規制改革会議の第3回が
2月25日に開催され、規制緩和の対象として挙げられた59課題について、規制緩和
の優先順位を決めるとのことです。

 日本抗加齢医学会が2月19日に六本木ヒルズ(東京・港)で開催したエディケイ
ショナルセミナー「アンチエイジング医学最先端!2013」で、同学会の広報担当理
事を務める森下竜一・大阪大学大学院医学系研究科臨床遺伝子治療学寄付講座教授
が冒頭の発表で、紹介しました。

 「サプリメントやヘルスケア用品の機能性表示制度をつくってもらえないかと提
案した。来週月曜日(2月25日)に開催される第3回で、優先順位が決まる。厚生労
働省との交渉はこれからだが、今回はかなり期待できそうだ」とお話しでした。

※内閣府「規制改革会議」委員名簿

安念潤司 中央大学法科大学院教授
浦野光人 ニチレイ代表取締役会長
大崎貞和 野村総合研究所主席研究員
大田弘子 政策研究大学院大学教授
岡 素之 住友商事相談役
翁 百合 日本総合研究所理事
金丸恭文 フューチャーアーキテクト代表取締役会長兼社長
佐久間総一郎 新日鉄住金常務取締役
佐々木かをり イー・ウーマン代表取締役社長
滝 久雄 ぐるなび代表取締役会長
鶴光太郎 慶応義塾大学大学院商学研究科教授
長谷川幸洋 東京新聞・中日新聞論説副主幹
林いづみ 永代総合法律事務所弁護士
松村敏弘 東京大学社会科学研究所教授
森下竜一 アンジェスMG取締役/大阪大学大学院医学系研究科教授

 きちんとしてエビデンスを積み重ねている機能性成分については、エビデンスを
日本語で日本国民に伝えられるようにする規制緩和は、重要と考えています。規制
改革会議の優先順位付けにも注目です。

 メールの最後で、お願いがあります。この春の学会で新たに発表する食品の機能
性成分の成果発表予定について、情報をお寄せください。記事とりまとめに反映さ
せていただきます。

 3月の仙台市の日本農芸化学会や、5月の名古屋市の日本栄養・食糧学会の発表予
定については、すでに日経バイオテクONLINEでも報道しております。

 ここで、直近1週間の食品の機能性研究の記事リストをここで紹介します。

ファンケルが発芽玄米成分サプリメントを3月発売、TNFαを抑制するPSGを配合
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130221/166375/?ST=ffood

Lonza社、西洋カラマツ由来アラビノガラクタン素材が風邪ひき症状を軽減
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130221/166376/?ST=ffood

Chanel社がPAT社と独占提携、
無土壌栽培ポリフェノール成分配合のアンチエイジング製品を発売へ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130220/166359/?ST=ffood

BHN、ツバキ種子は糖化を抑制して肌の老化を予防、農芸化学会で発表
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130218/166284/?ST=ffood