先週金曜日(2013年1月18日)に続いてお目にかかります。「日経バイオテク/機
能性食品メール」をお届けしております日経バイオテクONLINEアカデミック版編集
長の河田孝雄です。

 今週は昨日の木曜日(1月24日)と今日(1月25日)、東北大学大学院生命科学研
究科分子応答制御分野の草野友延教授が世話人代表をおつとめになられた、日本ポ
リアミン学会第4回大会を取材しました。

 植物ポリアミントランスポーターとシロイヌナズナ、トマトといった植物をはじ
め、高度好熱菌、発生・分化(アフリカツメガエル)、がん、ポリアミンのたんぱ
く質合成促進機構、アクロレインなどポリアミン代謝産物の機能、アンチザイムや
RNAアプタマーなどなど、生命科学、農学、薬学、医学、工学、自然科学、理工学と
いた幅広い分野の研究者が研究の成果を発表しました。

※日経バイオテクONLINE機能性食品版の記事

理研とJIRCAS、東大がポリアミンの輸送体を植物で発見、
アソシエーション解析で数年を7カ月に短縮(2012年4月3日)
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20120402/160419/?ST=ffood

 学会長は、東京工業大学名誉教授で東京薬科大学名誉教授の大島泰郎さんです。
大島さんは現在、共和化工(東京・品川)の環境微生物学研究所の所長をおつとめ
で、今回も好熱菌とポリアミンに関する2演題を大島さんのグループが発表しまし
た。

 ポリアミンと関連が深い機能性食品素材の事業化では、納豆をはじめとする大豆
製品や、乳酸菌などが代表といえるかと思います。

 乳酸菌では、協同乳業と理化学研究所などのグループが2011年8月にPROS ONE誌
に発表した長寿に寄与するという成果が有名です。今回、同社のヨーグルトが100
本、会場で提供されていました。PROS ONE誌発表論文の1ページ目のプリンアウト
も、商品とともに用意されていました。オープンアクセス誌の論文は、こういう時
に便利ですよね。

協同乳業と理研など、ビフィズス菌LKM512はポリアミンを介して寿命を伸長、
メタボロミクスでポリアミン制御物質探索も(2011年8月23日)
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2008/1095/?ST=ffood

 納豆とポリアミンの記事は何回かとりまとめたことがあります。

全納連の全国納豆艦評会、
224点から選出された日本一納豆は北海道「つるの子納豆」(2012年2月28日)
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20120228/159787/?ST=ffood

「納豆の日」に被災地で水木一郎氏が新曲「ヒーローはNever ねば Give Up!」
披露、アニメにはイソフラ登場(2011年7月7日)
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2008/0238/?ST=ffood

ヒュービット、国立循環器病セなどと共同実施した納豆の機能評価研究の
ノウハウをもとに、食品関連事業に本格的に取り組む(2006年4月29日)
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2003/6233/?ST=ffood

 ポリアミンを含む大豆素材の事業化については、東洋紡が2012年9月に発表した
のを記事にまとめました。

東洋紡がポリアミン含有大豆胚芽素材でエージングケア、2017年に5億円目指す
2012年9月12日
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20120912/163178/?ST=ffood

 同じく大豆が原料の大豆ポリアミン抽出物を事業化しているコンビは今回、自治
医科大学先端医療技術開発センター先端治療開発部門の寺谷工特命講師らとの共同
研究の成果を今日、発表しました。発表演題名は「ポリアミン経口摂取による全身
賦活効果の検討」です。今後、日本外科学会などでも発表する予定とのことです。
今回の発表につきまして記事とりまとめ中です。

ベビー用品のコンビ、乳酸菌の研究を進める
2004年8月25日
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2002/6627/?ST=ffood

 ポリアミン学会は、1985年発足の日本ポリアミン研究会が発展して09年11月に設
立されました。「ポリアミンは、多彩な生物活性を持つ生体分子。1970年代にがん
患者の尿中に増加することが報告されて以来、多くの基礎科学者や医学者の関心を
集め、発生、代謝、脳機能、生体防御、老化などにおけるポリアミンの制御機能が
明らかにされてきた。同時に動植物や微生物におけるポリアミンの特別な機能の発
見や、その物性を利用した産業応用まで、ポリアミン研究は着実に進展してきた。
しかしながら、我々がポリアミンについて知り得ていることはほんの一部であり、
今後の研究によってさらに人類の福祉に貢献できると記載される」という記載が、
設立趣意書にあります。

 この学会の取材で、仙台方面に参りましたので、東北地方で「戦略的食品バイオ
研究開発拠点」の構築と展開に向けた取り組みを進めている東北大学大学院農学研
究科の宮澤陽夫教授にお話しをうかがうことができました。

 宮澤教授は「食料・農業分野における震災復興に向けた専門家会議」の座長をつ
とめ、2011年9月から開催した専門家会議で「食料・農業と放射能」や「食料科学
研究拠点の形成」について会合を重ねました。

 2011年3月11日の東日本大震災により、被害にあった大手食品企業の工場も多く、
撤退してしまった事例も少なくないようです。

 東北地方の上場企業は全国の2%、GDPは全国の7%にとどまっているという現状下
で、食品バイオの発展と産業かつ行が、従来から食料1次産品生産と供給基地にとど
まってきた東北の産業活性化に重要である、と指摘しています。

 ひごろ機能性食品の取材をしていて、東北大学大学院農学研究科の研究者の方々
の優れた発表などを聴く機会も多いように思います。ぜひ実現に向けて、予算獲得
などが進むことを期待します。記事に反映してまいります。

栄養・食糧学会でmiRNA元年、東大「食と生命」総括寄付講座(ネスレ)が栄養状
態の変化に応答するmiRNAを解析、東北大とエーザイも発表(2012年5月24日)
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20120524/161225/?ST=ffood

京大農、カロテノイドが受容体の脂質ラフトへの移行を阻害して
免疫担当細胞を抑制(2012年5月18日)
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20120518/161130/?ST=ffood

 メールの締め切り時間になりました。今週水曜日(1月23日)に都内で開催され
た日本OTC医薬品協会の新年記者会見と賀詞交歓会の記事もご覧ください。「エパ
デール」のスイッチOTCの発売時期に関する明言はありませんでした。

日本OTC医薬品協会が新年記者会見と賀詞交歓会を開催、
とかしき厚労大臣政務官が来賓あいさつ1番手(2013年1月24日)
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130124/165691/?ST=ffood

※2013年1月18日から25日の機能性食品記事リスト(掲載の新しい順)
 リンク先は、日経バイオテクONLINE機能性食品版です。

都医学総研、Science誌で「空腹時の学習で記憶力向上」発表、
記者説明会にTVカメラ5台
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130124/165706/?ST=ffood

日本OTC医薬品協会が新年記者会見と賀詞交歓会を開催、
とかしき厚労大臣政務官が来賓あいさつ1番手
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130124/165691/?ST=ffood

森永製菓、ココアにショウガと同程度の冷え性抑制作用、「CacaoFun」に掲載
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130122/165658/?ST=ffood

ダイドードリンコ、2013年1月期決算説明会で
東海大医の川田浩志准教授が基調講演
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130122/165657/?ST=ffood

理研PSCと九工大、形態形成に関わる短いORFを高確率で発見、PNAS誌で発表
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130122/165654/?ST=ffood

食品安全委員会組換え等専門調査会、味の素のL-Argは評価書発行へ、
日本食品化工のCGTaseは継続審議
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130121/165651/?ST=ffood

Glasgow大学など、家畜の新興感染症シュマーレンベルグウイルスを合成、
特徴を分析
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130120/165632/?ST=ffood

【機能性食品 Vol.77】EPAなどω3市場が熱い、キユーピーが15億円増収へ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130119/165627/?ST=ffood

賀詞交歓会、研究者と国益、ノーベル経済学賞とバイオ
【日経バイオテクONLINE Vol1833】
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130119/165626/?ST=ffood