毎月第1金曜日と第3金曜日、第5金曜日の日経バイオテクONLINEメールの編集部原稿も担当しております日経バイオテクONLINEアカデミック版編集長の河田孝雄です。前回の6月15日から2週間ぶりのメールです。

 今日は、都内で開催されている第30回日本肥満症治療学会学術集会を取材しております。近いうちに特集記事をとりまとめるインクレチン関連の記事にも反映します。

 今回のメールも前回(6月15日)に続いて、大学関連の話題をお届けします。先週月曜日(6月18日)、文部科学省の諮問機関である大学設置・学校法人審議会が、2013年4月の設置計画が申請された「統合医療大学院大学」(東京・新宿)について、書類審査のみで「新設不可」を文部科学大臣に答申しました。

 学長に就任が予定されている生命科学振興会の渡邊昌理事長は「統合医療学を目指す熱意が受け入れられなく残念」とお話しでした。今年3月の申請で2013年度新設が認められなかったので、指摘された点などを整備して再度、来年3月に2014年新設を申請するご意向です。

「統合医療学を目指す熱意が受け入れられなく残念」と統合医療大学院大学の学長に就任予定の渡邊昌・生命科学振興会理事長
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20120627/161820/

 渡邊理事長は慶応義塾大学医学部出身で、国立がんセンター(現国立がん研究センター)で病理部室長や疫学部長などを務めた後、96年に東京農業大学応用生物科学部栄養科学科教授に着任し、05年から09年まで国立健康・栄養研究所の理事長をお務めでした。生命科学振興会の理事長は87年6月から務め、2011年8月に日本綜合医学会の会長に就任するなど数々の組織の要職を務めています。09年創刊の日本抗加齢協会誌「医と食」の編集長兼発行人でもあり、統合医療大学院大学の設置申請者である統合医療学院設立準備委員会は、生命科学振興会「医と食」編集部のある新宿区の事務所を拠点としています。

※渡邊昌理事長の関連記事

「大豆で栄養プロジェクト」が発進、大豆丸ごと栄養食の魅力を発信
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/4143/

「フードアイコン」の普及を目指す食品機能表示研究会が一般社団法人に、11月25日に総会開催
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/7151/

第3回Antioxidant Unit研究会、分析担当研究者など約240人の参加で満席に
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/6317/

渡邊昌・理事長が隔月誌「医と食」を創刊、大塚製薬や不二製油などが協賛
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/1370/

 10年より前のことになりますが、当時東京農業大学の教授だった渡邊さんに、マクロビオティック合宿参加者の尿中8-OHdGを測定していただいたこともあります。

 大学新設の申請では09年度に早期不可制度が導入されましたが、書類審査のみで新設不可と答申されたのは、今回の統合医療大学院大学の案件が初めてでした。「学部や学科の新設も含めての話だが、総じて準備不足の案件が目立ってきたので、申請者に早く気付かせるために、早期不可制度を導入した。通常の審査は結果が出るのが10月頃になり、場合によっては3月まで延長保留になる場合もある」と文科省高等教育局高等教育企画課大学設置室ではお話しでした。2013年度開設予定大学等の認可申請は、大学設置が4件、大学院大学設置が1件だった。このうち唯一の大学院大学設置申請だった統合医療大学院大学は6月中旬という早い時点で、新設不可の答申となった。

 大学などの新設不可の件数は2012年度開設予定申請までの10年間で4件です。10年間で119件の申請のうち認可されたのは103件ありましたが、このうち12件が申請者の取り下げによるもので、審議会が不可としたのは4件のみでした。

 限られた予算でよりよい医療を実践するためには、西洋医学の他にも各地の伝統医学を活用するのが大切ではと思います。漢方や鍼灸、温泉医療、食養生など世界に誇れるものが日本にあります。

 今週は、東洋医学の拠点である北里大学の東洋医学総合研究所が創立40周年を迎えました。

北里大学東洋医学総合研究所が創立40周年、6月20日の記念式典に130人
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20120627/161825/

 メール原稿の締め切り時間になりました。ここ2週間で25本ほど報道した主な記事とポイントを以下に紹介させていただきます。

大正製薬がLivitaでトクホ2品追加、味の素AGF素材と林原素材を活用
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20120629/161893/
○有力機能性素材を採用したトクホ商品を次々と大正製薬が発売しています。

柑橘ポリフェノールの中性脂肪対策トクホ、伊藤園が炭酸飲料を7月2日に発売
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20120629/161858/
○キリンビバレッジのトクホコーラがヒットしてトクホ炭酸飲料市場が拡大して
います。

サントリーのトクホ「黒烏龍茶」が「体に脂肪がつきにくい」追加でWヘルスクレームへ、「脂肪にドーン」は取りやめ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20120627/161796/
○黒烏龍茶のヘルスクレーム、中性脂肪対策に体脂肪対策が加わります。

ヤクルト中研所長の澤田常務執行役員が退任してヨーロッパ研究所社長に、中研所長に石川執行役員
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20120627/161795/
○澤田さんは神戸の腸内細菌学会のシンポジウムで「企業が求める若手研究者と入社後の育成」と題して講演なさいました。

東大農の薩秀夫助教と三坂巧准教授が第1回三島海雲学術賞を受賞、7月5日に受賞講演
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20120625/161773/
○成果発表を何度か報道している研究者が第1回に選ばれました。

京大iCeMSとJST、多孔性金属錯体でバイオエタノール精製、Nature Materials誌で発表
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20120625/161750/
○京大iCeMSとバイオエタノールという組み合わせに驚きました。

日本1万2000に対して中国1万、米国3000、食の多様性は日本の特長【機能性食品 Vol.50】
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20120622/161734/
○1週間前の機能性食品メールの原稿です。

ヒガシマル醤油、鉄分の吸収を促進するSPSを含む大豆発酵多糖類SPS素材を業務用に発売
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20120621/161716/
○新製法による素材です。

理研BSI、もう1つの現実を体験する「代替現実システム」、Scientific Reports誌で発表
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20120621/161697/
○体験してみましたが、現実と区別がつきませんでした。

続報、Nature論文まで投稿から14カ月、ビフィズス菌KOに8カ月、福田真嗣氏が受賞講演
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20120620/161683/
○ビフィズス菌の遺伝子ノックアウトは難しいのだそうです。

第4回ドイツ・イノベーション・アワード、最優秀賞は放医研のOpenPET、奨励賞に阪大の水口裕之教授や森勇介教授ら
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20120619/161679/
○日経バイオテクONLINEでたびたび報道している研究者が受賞しました。

森下仁丹と東京女子医大、腸溶性カプセル封入ビフィズス菌が透析患者の高リン血症を改善
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20120619/161678/
○高リン血症に対するプロバイオティクスの効果検証が進んでいます。

富士フイルム、内視鏡画像診断技術をスキンケアに活用、表皮層内の細胞の配列や形状の乱れがにごり肌の原因
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20120619/161675/
○内視鏡技術をスキンケアに活用するというのも斬新です。

広島大と理研が人工ヌクレアーゼZFNで遺伝子挿入、ウニ初期胚1細胞の遺伝子発現を可視化
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20120619/161653/
○広島大学は人工ヌクレアーゼ研究の日本の拠点です。

就職活動の長期化で大学院の教育研究環境が悪化【日経バイオテクONLINE Vol.1746】
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20120615/161613/
○前回のメールです。