中枢神経系の損傷からの回復能力は種ごとに異なっており、一般的に成体哺乳類の脳は損傷後の回復能が低い。ヒトにおいても、脳梗塞や脳挫傷の患者は急性期を過ぎた後も深刻な後遺症を残したまま生活していくこととなり、大きな課題となっている。一方、魚類の脳は成体においても損傷からの回復能を有することが知られている。ドイツTechnische Universitaet DresdenのKizil Caghan博士、Brand Michael教授らのグループはゼブラフィッシュおよびマウス、ラットを用いて実験を行い、GATA3という遺伝子がゼブラフィッシュの脳の再生能力の高さに寄与していること、通常は神経細胞に分化しない哺乳類のRGCにこの遺伝子を強制発現させることにより、これらの細胞がゼブラフィッシュのRGCと同様、神経細胞に分化することを明らかにした。この成果は横浜で開催された国際幹細胞学会(ISSCR)で6月14日に発表された。

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