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 アグリバイオ最新情報【2012年5月31日】のハイライト
       ISAAA日本バイオテクノロジー情報センター(NBIC)の冨田房男代表
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 米国のバイオテクノロジー産業機構(BIO)が「地球の日(アースデイ)2012年」の記念行事の一環として、持続性にさまざまのバイオテクノロジーが貢献していることを示すアースデイ2012ファクトシートを公表した。ファクトシートは、バイオテクノロジーが土壌、大気、水質を向上させたことで、農業がより一層地球に優しいものとなったと述べている。またBIOは、農業バイオテクノロジーは、世界の食糧生産とその保障の両面でプラスの貢献を行うことにより、重要な環境上の利点を提供し続けるものであると強調している。さらに、農薬の流出や温室効果ガスの排出の減少、バイオ燃料によってもたらされるエネルギーの確保、さまざまな工業プロセスの変換による汚染低下に貢献していると述べている。

 今回の大きな話題としては、作物の収量増加に貢献する新発見があった。ヒマワリの乾燥耐性遺伝子をダイズに導入したところ、収量が増加した。もちらん地域や気象条件などに左右される面はあるが、収量が最低でも1割、よければ倍に増えることは重要な発見である。

 欧州食品安全機関(EFSA)が、米Monsanto社が開発したトウモロコシの遺伝子組み換え品種(MON810)を禁止していたフランス政府の試みを拒否した。フランス当局は、遺伝子組み換え作物には人間や動物の健康や環境に害を及ぼす可能性があるとしていたが、これに科学的根拠を見いだせなかったためである。今後のフランス政府の対応に注目したい。

 フィリピンの組み換え作物導入10年目の成果は注目に値する。フィリピン政府の政策決定の素早さに喝采を送りたい。

 ISAAAアグリバイオ最新情報【2012年5月31日】の目次は以下の通りです。

世界
BIO: 農業バイオテクノロジーは環境改善への成功事例
経済誌:農業生産者は作物バイオテクノロジーから恩恵を受け続けている

南北アメリカ
ダイズの収量を上げるヒマワリの遺伝子
IFIC は、消費者の食品技術に関する受け止め方を調査した
ウイスコンンシン大学は心臓を健康にするカラスムギを開発した

アジア・太平洋
フィリピン農務省は教員向けのバイオテクノロジー会議を開催
高いオレイン酸を含む紅花品種がオーストラリアで栽培
連邦科学産業研究機構(CSIRO)は大腸がんに効果のあるスーパー小麦を開発IFPRI 報告書にインドの長期にわたるBt ワタの増収への貢献度が記載
フィリピン科学アカデミーは最高裁判所がBTナスについて科学的サイドにあることを期待している
韓国におけるGM食品に対する消費者の対応状況
フィリピンの農業専門が従来法に代わるBTナス技術が必要と述べた
日本の科学者が塩耐性イネを創成
バイオテクノロジーが食品に需給関係のギャップを埋めることができるとARMM DAF の局長が発言

ヨーロッパ
ISAAA の理事会メンバーが栄誉あるE.C. STAKMAN 賞を受賞
EFSAは、フランスのGMトウモロコシ禁止に反論した
研究
クモ類はGMトウモロコシMON 88017で影響を受けていない
BT トウモロコシ(MON 88017) は、非標的生物には全く害をなさない

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https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20120614/161579/