◆◆◆◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 アグリバイオ最新情報【2012年4月30日】のハイライト
       ISAAA日本バイオテクノロジー情報センター(NBIC)の冨田房男代表
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 米国の政治学者Robert Paarlberg氏がその講演の中で、今日の作物の高い収量に効果を上げた一つの大きな要因は、トウモロコシや大豆などの遺伝子組み換え作物によって、除草剤や農薬を使用しなくても害虫や雑草に抵抗性を持つようになった結果であると述べた。

 ナイジェリアは、Btワタを利用することで国内の繊維産業の原料供給を増やすべきとナイジェリア国立バイオテクノロジー開発局の局長(NABDA)が述べた。これからアフリカで多くの国々が遺伝子組み換え作物の栽培に向かうと予想される。

 米国で、難消化性繊維の割合を低く、炭水化物とペクチンの割合を高くすることで、飼料として食べた家畜の乳量を上げることができる遺伝子組み換えアルファルファ新品種が開発された。これはまた各種の病害にも抵抗性がある。この新品種は、これから酪農産業を大きく上昇させると期待される。

 英国でアブラムシが忌避する遺伝子組み換え小麦が開発されつつある。これは、小麦の収量増加に繋がるものと期待できる。

 これまでにも何度も関連した報告がでているが、ヨーロッパ食品安全機構(EFSA)が遺伝子組み換えトウモロコシの安全性を確認した報告書を出した。遺伝子組み換えトウモロコシは、ヒトはもちろん、動物、環境に悪影響がないとの結論である。

 Bt-イネはクモの捕食性や健全性に何ら障害を与えないとの報告が中国から発表された。これは、Bt-イネが非標的生物に影響を与えないことの証明である。生態系に影響のないことを示した大きなインパクトのある貢献である。

 ISAAAアグリバイオ最新情報【2012年3月31日】の目次は以下の通りです。

世界
世界の科学者が気象変動の中での食糧安全保障課題に取り組んだ
PAARLBERG氏のコメント: 遺伝子組換え作物は高収量が得られる

アフリカ
乾燥耐性トウモロコシが2012年英国気象週間賞を受賞
バイオテクノロジーでナイジェリアのワタ生産が急上昇

南北アメリカ
メキシコは更に4種の遺伝子組換えトウモロコシ品種のパイロット試験を承認
アルファルファ新品種が酪農産業を大きく上昇させる
ホウレン草の遺伝子が壊滅的な柑橘類の病害を止めると期待される

アジア・太平洋
CIMMYT はバングラデシュにUG99カビ病に抵抗性の小麦を導入
フィリピンは、成功裏に進んでいる遺伝子組換え作物規制政策開始10周年を祝った
日本の北海道バイオ産業振興協会(HOBIA)は、アジアの遺伝子組換え作物についてミニシンポを開催
南ミンダナオ大学(フィリピン)Bt-ナスの圃場試験開発を歓迎
フィリピンにおける遺伝子組換え作物の導入および商業栽培のやり方

ヨーロッパ
アブラムシが忌避する遺伝子組換え小麦
植物を使うワクチン生産研究者が2012年イノベーター賞を受賞
ヨーロッパで遺伝子組み換えジャガイモの試験が継続されている
ヨーロッパ食品安全機構(EFSA)が遺伝子組換えトウモロコシの安全性を確認

組換え作物分野外のニュース
ヒトの皮膚細胞から誘導幹細胞(iPS)を創成

研究
Bt-イネはクモの捕食性や健全性に何ら障害を与えない

報告書など
メキシコ科学アカデミーが遺伝子組み換え生物の責任ある利用に関する書籍を出版

 全文はこちらでお読みいただけます。
 https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20120510/160966/