(編集部注)この記事は、国際アグリバイオ事業団(ISAAA)によるアグリバイオ最新情報【2012年4月30日】の日本語訳を掲載したものです。

世界

世界の科学者が気象変動の中での食糧安全保障課題に取り組んだ

持続可能な農業と気象変動に関する委員会の最終報告書は3月27日にロンドンでの「危機下にある惑星」に関するカンファレンスの間に発行された。「気象変動に直面する中での食料安全保障の達成」と題する報告書は、気象変動に直面する中での食糧安全保障を達成するために食糧システムに変換するための行動指針を提供している。

Sir John Beddingtonが議長を務める委員会は、13カ国からの指導的科学者で構成されている。食事内容の変化、貧困、天然資源の劣化と作物収穫量の減少、食品供給システムの非効率性、農業投資のギャップ、グローバル化した食品貿易方式、食料生産補助、食品価格の乱高下との間の相互関連性を含む世界的な食料システムの主なる要素と誘因要素について見直した。その結果、人類の持ちうるあらゆる選択肢を使って食料需要を満たすことと地球気象安定化のために見直さなければならないと結論した。
以下の7推奨項目がこの委員会から政府、国際機関、投資家、農業生産者、消費者、食品企業、研究者が着手すべきものとして提言された。

1. 世界規模でまた各国で食糧安全保障と持続可能な農業を施策に取り込むこと
2. 次の十年に持続可能な農業と食料システムに世界的規模で大幅に投資を上げること
3. 温室効果ガスの排出や農業の他の環境への悪影響を軽減しながら持続可能な農業生産を強化すること
4. 人口と気象変動と食糧不安に対して最も脆弱なセクターを支援するために特定のプログラムや政策を開発すること
5. 基本的な栄養上のニーズが満たされていることを確認し、世界的に健全で持続可能な食事パターンを促進するために食料の獲得および消費パターンを再構築すること
6. インフラ、農業慣行、加工、流通、家庭の習慣を対象に、食料システムにおける損失や食料廃棄物の削減を図ること
7. ヒトや生態系の次元を包含する包括的な、共有、統合情報システムを創成すること

2050年にどうやって全世界の人々を食べさせられるか:気象変動期におけるアクションプランと題する短いビデオもこの期間中に発行された。委員会の最終報告とその主要な背景研究に関する詳細は、以下のサイトにある。http://ccafs.cgiar.org/commission
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PAARLBERG氏のコメント: 遺伝子組み換え作物は高収量が得られる

今日のいわゆる米国の在来農法は、1960年代のそれと“劇的に異なる”と米国の政治学者Robert Paarlberg氏が述べた。Paarlberg氏は、ワシントンのJohns Hopkins 大学での講演で、今日の高い作物の収量に効果を上げた一つの大きな要因がバイオテクノロジーを通じての病気と害虫抵抗性作物の商業生産であると述べた。トウモロコシや大豆などの遺伝子組み換え作物は、除草剤や農薬を使用せず、害虫や雑草に抵抗性を持ち、その結果、収量増加をもたらしたとしている。

“食と農に関する文化戦争”に関する議論の中で、Paarlberg氏は、遺伝子組み換え種子の使用を含む近代的な農業が、少ない肥料と水そしてより少ない殺虫剤を使用して、収量を増加しえたと指摘した。
詳しくは以下のサイトにある。http://iipdigital.ait.org.tw/st/english/article/2012/04/201204053331.html
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アフリカ

乾燥耐性トウモロコシが2012年英国気象週間賞を受賞

英国の国際開発省(DFID)の“アフリカの乾燥耐性トウモロコシ”(DTMA)プロジェクトが最優秀イノベーター賞として英国の気象週間賞を受けた。この賞は、アフリカの乾燥耐性トウモロコシを開発するプロジェクトへの支援が認められた結果である。

2007年から2011年の間のアンゴラ、ベナン、エチオピア、ガーナ、ケニア、マラウイ、マリ、モザンビーク、ナイジェリア、タンザニア、ウガンダ、ザンビア、ジンバブエを含む13のプロジェクト参加国で従来の育種を通じて34種の乾燥耐性トウモロコシ品種の開発と普及に焦点を当てたプロジェクトである。

「このトウモロコシ品種は、近年のように暑く、乾燥した条件下での完全不作と飢餓に対する保険のようなものだ」とほぼこの半世紀間トウモロコシを栽培してきているタンザニアMorogoro の79歳のRashid Said Mpinga氏が言っている。また彼は、「良質なトウモロコシの種子がなければ、十分な収入もなく、生活もできない」とも言っている。

このプロジェクトは、国際トウモロコシ小麦改良センター(International Maize and Wheat Improvement Center 、CIMMYT)と国際熱帯農業研究所(IITA)の共同で開始され、Bill & Melinda Gates Foundation (BMGF)とHoward G. Buffet Foundation (HGBF) と米国国際開発局( United States Agency for International Development 、USAID)の共同資金支援によるものである。

報告は、以下のサイトにある。 http://dtma.cimmyt.org/index.php/information-tools/useful-links/155-drought-tolerant-maize-wins-2012-uk-climate-week-award
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バイオテクノロジーでナイジェリアのワタ生産が急上昇

「Btワタの種子の使用は現在ナイジェリアで栽培されている非バイオハイブリッド品種よりも優れた収率が得られる」とナイジェリア国立バイオテクノロジー開発局の局長(NABDA)Bamidele Solomon教授は言った。

Solomon教授によると、ナイジェリアは現在、年間ワタ12万tを生産しているが、これはかっての生産量30万tの半分以下である。また、ナイジェリアの繊維製造ユニットが70年代と80年代の250に比べて現時点ではわずか25ユニットである。

Solomon教授は、バイオテクノロジーを活用して、ナイジェリアのワタ生産を増やし、ワタ産業の衰退を防ぐことを提案した。さらに続けて、より多くの栽培者、農家がBtワタを利用することでナイジェリア国内の繊維産業の原料供給を増やすべきと述べた。      

詳しくは、以下のサイトにある。 http://cottonmarketnews.com/2012/04/02/use-of-bt-cotton-can-boost-yield-in-nigeria-expert/?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=use-of-bt-cotton-can-boost-yield-in-nigeria-expert
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南北アメリカ

メキシコはさらに4種の遺伝子組み換えトウモロコシ品種のパイロット試験を承認
DAS-01507-1、MON-00603-6、DAS-01507-1、およびDAS-01507-1xMON-00603-6の組換え品種のパイロットテストの承認をメキシコ政府が与えた。全てのパイロット試験は、Tamaulipas州で行われ、総面積7.55haで実施される。

承認の詳細は2012年3月23日にメキシコ政府が公表した。この公表には2011年に申請された11の申請については、まだ承認がまだ下りていないことが示された。

米国農務省GAIN報告 は、下記のサイトにある。 http://gain.fas.usda.gov/Recent%20GAIN%20Publications/Mexico%20Approves%204%20Additional%20GE%20Corn%20Pilot%20Tests_Mexico_Mexico_3-25-2012.pdf
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アルファルファ新品種が酪農産業を大きく上昇させる

アルファルファ新品種NR-Geeは、牛農場に環境への影響を少なくし、牛乳の生産を向上させることができる。このアルファルファ新品種は、難消化性繊維の割合が低く、炭水化物とペクチンの割合が高いので乳量を上げることになる。

「より多い摂取量と高い消化率、この組合わせは、酪農業界にとって非常に重要な影響を与えることになる」と植物育種と遺伝学の上級研究員Julie Hansen氏が述べている。

さらに、N-R-Geeは、青枯病、バーティシリウム病、萎ちょう病、炭疽病と疫病根腐れなど、東北地域で問題になる多くの病気に耐性があることが判明した。このような病気への抵抗性は複数年にわたって年間利用するアルファルファでは特に重要である。

原報道は以下のサイトにある。http://www.news.cornell.edu/stories/March12/NewAlfalfa.html
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ホウレン草の遺伝子が壊滅的な柑橘類の病害を止めると期待される

「柑橘類の緑色化病は、細菌性の病気で木脈管系または篩部に影響を受けてものである」とWeslacoのTexas AgriLife Research and Extension Centerの植物病理学者Erik Mirkov 博士が言っている。「この現象は、樹木の水分と栄養を摂取することを基本的に止めることになるので樹木は死ぬことなる」とも述べている。

ホウレン草から柑橘類に2つの遺伝子を導入することで研究チームは柑橘類の緑色化病またはグリーニング病(HLB)に対して抵抗性を付与できた。温室実験とフロリダ州でのフィールドテストはすぐに実施される予定である。研究者はまた、ホウレン草の一方の遺伝子が他よりも効果的だが、単独よりも一緒の方がよく働くことがわかった。

このニュースの詳細は、以下のサイトにある。 http://agrilife.org/today/2012/03/26/transgenic-citrus-trees/
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アジア・太平洋

CIMMYT はバングラデシュにUG99カビ病に抵抗性の小麦を導入

バングラデシュ、ケニアなどの発展途上国を含む世界の多くの地域で小麦に壊滅的な影響を与えるUg99(カビ)症に起因する損失は、国際トウモロコシ小麦改良センター(International Maize and Wheat Improvement Center 、CIMMYT)が新しく開発したさまざまの品種で制御することができる。Francolinと呼ばれる新しい小麦の品種はすべてのUg99株に抵抗性を示すだけでなく、バングラデシュ、エル、バタン、メキシコで使われている品種より10%高い収量が得られる。

CIMMYTは、USAIDの種子増殖プログラムから支援を受けて新品種の開発をバングラデシュ農業研究所作物研究部で取り組んできた。Hashi(最初にこの国に導入されたUg99耐性小麦品種と2つの新しい品種は2012から13年に総小麦面積の5%以上で栽培されることが期待されている。

ニュースの詳細は以下のサイトにある。http://www.bloomberg.com/news/2012-03-26/cimmyt-introduces-wheat-tolerant-to-ug99-fungus-in-bangladesh.html
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フィリピンは、成功裏に進んでいる遺伝子組換え作物規制政策開始10周年を祝った

農業行政命令第8号(DA AO 8)が2002年に発効されて十年後、フィリピンの農業と経済が継続的に遺伝子組換え作物の商業化と産業利用のメリットを享受している。 DA AO 8制定後10年の効果をPasay City.のダイヤモンドホテルで1012年4月3から4日に記念式を行った。

DA AO 8は、現代のバイオテクノロジーを利用して得られた植物および植物製品の輸入と環境への放出の規則を定めたものである。

農務省長官Proceso Alcala氏はその祝辞のなかで、フィリピンでの10年にわたる組み換えトウモロコシの商業栽培がもたらした経済および環境への利点を賞賛した。また、彼は、トウモロコシ産業は組換えトウモロコシなしには、約40万人のフィリピンのトウモロコシ農業生産者がこの技術の恩恵を受けることも、また8億ペソの利益を受けることもなかったと述べた。長官は、また国のバイオ安全規制を国際基準に基づいていることを改めて表明した。

Candida Adalla博士(農務省バイオテクノロジープログラム事務局長)は、一貫性のあるバイオテクノロジー政策の結果、農業が遺伝子組み換え作物の貢献によって継続的に成長していると述べた。彼女はまた、フィリピンの公共部門からの遺伝子組み換え作物の最近の状況を発表した。中でも最も先進的なものは果物やナスノメイガ耐性のBtナス、パパイヤリングスポットウイルス(PRSV)耐性およびパパイヤの熟成遅延、ビタミンAに富んだゴールデンライスを上げた。Btナスとゴールデンライスは、国のさまざまな地域で圃場試験が行われている。一方、遺伝子組み換えパパイヤは、開放系栽培に向けて試験が計画されている。

政府機関関係者や科学者、研究機関、民間セクター、国際機関からの参加者があった。初日は、公共および民間の両部門の新しい遺伝子組み換え作物の開発状況について、そして二日目は、害虫抵抗性の管理に焦点を当てた。DA AO 8の導入と実施に尽力したキーパーソンにも敬意が払われた。

フィリピンでの組み換え作物の開発に関する詳しい情報は、以下のサイトにある。 http://www.bic.searca.org
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日本の北海道バイオ産業振興協会(HOBIA)は、アジアの遺伝子組み換え作物についてミニシンポを開催

2012年3月20日に、北海道バイオインダストリー協会(HOBIA)は、「農業:現状と未来」に関するミニシンポジウムを北海道大学で開催した。冨田房男博士(北海道大学名誉教授、ISAAA日本バイオテクノロジー情報センター(NBIC)代表は、「世界のGM作物の現状」を報告した。彼は、GM作物は、現在世界で1億6千万haの商業的栽培されており、しかもその半分はアジアである。アジアは今後急速な人口増加が予想されている。 遺伝子組み換え作物は、農業生産性と二酸化炭素排出量の削減の観点から環境保護に適していると述べた。
北海道の農業生産者の宮井能雅、大館国昭、馬場広之の諸氏は、2012年1月の終わりにフィリピンを訪れた。彼らは、フィリピン当局、国際稲研究所(IRRI)のバイオテクノロジー研究部門や温室を訪問、さらにPampanga地域の組み換えトウモロコシ農業生産者の概要説明を聞いて、意見交換を行った。また、フィリピンでの遺伝子組み換え作物の導入によって、急速な生産性向上と所得の増加があり、同時に安全かつ効果的な害虫管理技術を持つことができるようになったことを喜んでいた。

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南ミンダナオ大学(フイリピン)Bt-ナスの圃場試験開発を歓迎

フィリピン南ミンダナオ大学(USM)は、さまざまの果実の雑種とナスノメイガ(EFSB、Leucinodes orbonalis)抵抗性のBtナスとの受粉に関する様々な圃場試験を新たに行うことに期待をかけている。2012年3月26日にUSM学長Jesus Antonio Derije氏は、University of the Philippines Los Banos Foundation Inc. (UPLBFI)と国際アグリバイオ事業団(ISAAA)との共同研究者会議で繰り返し述べた。USMは、政府の規制ガイドラインに従ってBt-ナスに関する研究と北Cotabatoにある大学の敷地の複数点での圃場試験を行うことを支援することに決めている。このプロジェクトは、教育、研究、拡張、および資源創成を行うための大学の任務の一部となっている。

Emma Sales博士(USMの学内バイオ委員会の議長)は、以下のように述べている。「試験は、Btナスの有効性と利点に関する科学的事実を得るために実施されるべきである。」また、Edwin Paraluman氏、ゼネラルサントス市からの遺伝子組換えトウモロコシ農業生産者は、ナス農場1haからの収益は、トウモロコシの2 haと同等であると推定している。「利益がBtトウモロコシで上がっているのだから、Btナスからはもっとあがる」とも言った。

かなりの化学殺虫剤の投入を減らす研究の成果であるBtナステクノロジーは、農業生産者、消費者、環境にとって助けとなる。

フィリピンのBtナスの開発については、以下のサイトを見て下さい。http://www.bic.searca.org
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フィリピンにおける遺伝子組み換え作物の導入および商業栽培のやり方

フィリピンロスバニョスの大学の研究者によると、フィリピンの幾つかの州で組み換えトウモロコシの導入と採用が、同業者間での検討システムをとる方がよりよいと結論された。これは、どのように遺伝子組み換え農業生産者が組み換え品種を導入し、また作物の導入や知識を共有するにあたってその意思決定に農業生産者間での知識の理解の共有がどう図られたかを2011年に調査・解析を実施した結果である。
Cleofe Torres博士らは、収量や所得の増加を含む導入後の農業生産者の生活の変化に注目した。種苗技術者が遺伝子組み換え作物の導入のためにこれを植えるために農業生産者に説明することが重要な役割を果した。取引業者は、種子の購入とその他の投資に資本投入ということで貢献した。組み換えトウモロコシ農業生産者は、これを植え続けることに大きな関心を示した。また他の組み換え作物、例えば組み換えBtナスの商業栽培なども先取りしている。

組み換え作物の導入行程:フィリピンルソンでの組み換えトウモロコシ導入経過に関する研究が、書籍としてCollege of Development Communication, UP Los Banos (CDC-UPLB)、国際アグリバイオ事業団(ISAAA)、農業に関する大学院研究のための東南アジア地域センターから出版された。そのコピーは、以下のサイトから無料でダウンロードできる。
http://www.isaaa.org/resources/publications/adoptation_and_uptake_pathways_of_bioech_crops/download/
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ヨーロッパ

アブラムシが忌避する遺伝子組み換え小麦

アブラムシをおびえさせて近寄らせないとともに捕食者を集めて食わせてしまい現在害虫を制御するために使用される殺虫剤に代わる形質の遺伝子組み換え(GM)小麦の圃場試験がイングランドで現在行われている。

小麦は、アブラムシに攻撃されているときにアブラムシが放出する同じフェロモンを放出する。フェロモンは、パニック発作を誘発し、アブラムシは、最終的に植物体を離れる。フェロモンは、アブラムシを離れさせるだけでなく、作物の第二防衛線を提供し、アブラムシに卵を産む小さな寄生蜂を引き付ける。寄生蜂の卵は、内部からアブラムシを食べて、作物にいるアブラムシを減少させる。また、緑色のアブラ虫とブユと呼ばれるアブラムシは、同様に作物に害を与え、病気を拡がらせる。

小麦は、ペパーミントの植物からの遺伝子を用いて変更され、春は様々な東部イングランドのRothamsted研究施設で圃場試験が行われた。試験では、Cadenzaという春播小麦品種がもちいられている。

詳細は以下のサイトにある http://www.rothamsted.ac.uk/Content.php?Section=AphidWheat/
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植物を使うワクチン生産研究者が2012年イノベーター賞を受賞

バイオテクノロジーおよび生物科学研究院(The Biotechnology and Biological Sciences Research Council 、BBSRC) は、George Lomonossoff 教授とFrank Sainsbury博士の植物用いるワクチンと薬理活性たんぱく質の生産に関する研究に対して2012年の先進研究者としての栄誉を与えた。この研究は、これまで植物で行われていたものよりもはるかに速くかつ高いレベルの生産を行えるものである。

受賞者は、植物をバイオリアクターとして使うことに革命的な成果を上げ、ワクチンや医薬品たんぱく質を植物で商業的に生産することを実現化した。医薬品会社(Medicago社)は、Lomonossoff と Sainbury両博士の創成したシステムを使って各種のワクチンや治療用たんぱく質を開発中である。

このシステムは既にバイオ医薬品会社Medicago社を含む多く商業分野にライセンス供与されている。Medicago社は、既に現在開発中のワクチンや治療用たんぱく質の主要な生産プラットフォーム技術として使用している。

ニュースは、以下のサイトにある。http://www.bbsrc.ac.uk/news/people-skills-training/2012/120329-n-innovator-of-the-year-2012.aspx
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ヨーロッパで遺伝子組み換えジャガイモの試験が継続されている。

BASF社は、ドイツ、スウェーデン、オランダ各地で1haのGMジャガイモ試験を継続することを明らかにした。1月にBASF社の遺伝子組み換え研究の米国への移転を決定したが、発表は4月に行われた。BASFは、圃場試験を行うことために欧州連合(EU)の承認プロセス申請中であると言った。

Peter Eckes氏(BASF Plant Science社長)は、承認申請と共にそのための種子生産も進んでいると述べた。「BASF社は、植物バイオテクノロジーは、将来の技術であると確信している」と付け加えた。

今年の試験には、澱粉用ジャガイモのModenaと疫病抵抗性のFortunaが含まれている。試験は、スウェーデンのSkane 、Halland両州で、ドイツではAxony-Anhalt州で行われ、オランダではGelderland, Drenthe と Noord-Brabant地方で行われる

プレスリリースは、以下のサイトにある。http://www.reuters.com/article/2012/04/05/us-germany-gmo-basf-idUSBRE8340Y120120405
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ヨーロッパ食品安全機構(EFSA)が遺伝子組み換えトウモロコシの安全性を確認

ヨーロッパ食品安全機構(The European Food Safety Authority 、EFSA)は、モンサント社のMON810トウモロコシは、2010年の栽培期からのデータに基づいて人の健康や環境への悪影響を持っていないことを見出した。

販売後の環境モニタリング(PMEM) 報告書(2010年)についての欧州の規制当局トップの科学的意見によるとMON810がヒトや動物の健康、または環境に有害な影響を持っていないと結論づけた。EFSAの遺伝子組換え生物(GMOパネル)もPMEM報告書の成果は、先の2009年栽培期のMON810トウモロコシの評価知見を裏付けるものと述べた。

報告書は、「申請者から提出されたデータ、2010年のモニタリング報告書から、EFSA GMOパネルは、2010年の栽培期にトウモロコシMON810の栽培による環境、ヒトと動物の健康に悪影響を認めなかった」と述べた。

EFSA の科学的意見は全て以下のサイトにある。
http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/2610.htm
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組み換え作物分野外のニュース

ヒトの皮膚細胞から誘導幹細胞(iPS)を創成
慶應義塾大学研究者赤松和土、岡野榮之両氏は、ヒト皮膚細胞から神経幹細胞を創成し、短期間で神経に変換する新しい方法を報告した。

両氏は、4つの異なる遺伝子をヒト細胞に導入してヒトの誘導多能性幹細胞(iPS)を創生した。細胞は、一週間培養し、その後は異なる培養培地に移して3日間培養を続けた。合計約2週間の培養で神経細胞に分化した。これまでの方法では約半年かかっていた。脊柱を破壊したマウスにこの神経細胞を移植したところ一定期間後、マウスは再び歩くことができた。

詳しくは以下のサイトを見て下さい。 http://mdn.mainichi.jp/mdnnews/news/20120329p2a00m0na007000c.html
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研究

Bt-イネはクモの捕食性や健全性に何ら障害を与えない

害虫抵抗性のBtイネの商業栽培の実施について議論の対象になっているのは、主に非標的生物、すなわち害虫の制御に生態学的役割をもっているウンカの捕食者や寄生捕食者に対する安全性に対する懸念である。Zhehiang大学の研究者であるJun-Ce Tian氏とその共同研究者は、潜在的な影響を識別するために三生物系バイオアッセイを行った。すなわちCry1Ab蛋白発現のBtイネとその害虫トビイロウンカ (Nilaparvata lugens)の幼虫とその寄生捕食者である地上クモ(Pardosa pseudoannulata)の系である。研究者は生存率、発育時間、Btイネ及び非Btイネを食する幼虫を捕食するクモの産卵に意味のある差を見出せなかった。
捕食性クモの内臓や機能試験の詳細解析を行ったが、Btイネおよび非Bt水田で変わらないことがわかった。

ここで使用したBtイネ系統は、地上クモの生存率、発育時間、産卵について実験室内と圃場の両方のとも全く悪影響を及ぼさなかったと結論づけた。

公開報告は、以下のサイトにある。http://www.plosone.org/article/info%3Adoi%2F10.1371%2Fjournal.pone.0035164
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報告書など

メキシコ科学アカデミーが遺伝子組み換え生物の責任ある利用に関する書籍を出版

メキシコの科学アカデミーのバイオテクノロジー委員会は、「遺伝子組み換え生物(GMO)の責任ある使用」を出版した。その内容は、作物の科学的な現実、遺伝子組み換え食品、安全性、およびその利用および応用に関するものである。この本は、バイオテクノロジーが人類の進歩に役立つ強力な科学的ツールであることを一般社会が理解することの助けとなることを願ったものである。主なる内容は以下の通りである。:

バイオテクノロジーへのアプローチ─遺伝子改変をするために使用される技術についての説明
科学的な根拠─GMの人間、動物、環境への安全性を確保するために適用する研究と規制
責任ある利用と応用─技術の基本である科学的知識の責任ある利用に関する重要事項

この本には、さまざまの付録、用語解説、本技術に関する歴史と重要な事実の表、WHOにおける組み換え食品の位置がついている。この本(スペイン語)は、以下のサイトからMetropolitan Autonomous University of Mexicoを通して入手できる。 http://www.uam.mx/librosbiotec/uso_responsable_ogm/uso_responsable_ogm/
また、詳細は、以下のサイトから得られる。 http://fundacion-antama.org/la-academia-mexicana-de-las-ciencias-publica-la-obra-didactica-%e2%80%98por-un-uso-responsable-de-los-transgenicos%e2%80%99/