4月13日以来2週間ぶりでお目にかかります。「日経バイオテク/機能性食品メール」も担当しております日経バイオテクONLINEアカデミック版編集長の河田孝雄です。

 消費者庁が6000万円余りを投じて委託した「食品の機能性評価モデル事業」の結果が今週水曜日(4月25日)に公表されました。

※関連記事・メール(【】のあるメール原稿はどなたでも全文をご覧いただけます)

食品の機能性評価モデル事業の結果を消費者庁が発表、ヒアルロン酸とビルベリーはパネル評価C以下のみ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20120425/160765/

保健機能食品(特定保健用食品/栄養機能食品)
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/YB/20111207/158348/

微細繊維の強化でアンチエイジング【日経バイオテクONLINE Vol.1655】
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20111104/157645/

社福協のフォーラムと日健栄協のシンポジウムいずれも満席でした【機能性食品 Vol.34】
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20111028/157519/

金澤一郎氏が「食品の機能性評価について」講演、機能性モデル事業11成分のうちメタ分析PubMed論文数はω3が突出
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20111026/157417/

【日経バイオテク/機能性食品メール 2011.7.8 Vol.29】
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20111122/158056/

【BTJ /HEADLINE/NEWS 2011/07/01 THE PRIME MAIL 第1604号】
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/bc/0020/0503/

消費者庁の機能性評価モデル事業、日健栄協が第1回パネル評価会議を開催、座長は金澤一郎氏
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2008/0040/

金澤・学術会議会長がCSTPで退任の弁、「科学技術の司令塔には継続性が必要」
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/9820/

 メール読者の大半の方は、すでに報告書の内容をご存じかと思いますが、米国や欧州連合、中国、韓国、オーストラリア、ニュージーランド、カナダにおける健康強調表示制度の実態調査をはじめ、たいへん貴重なデータが詰まった報告書と思います。

 ここでは11成分の各機能に関する評価結果を以下に示します。A評価を得たのは、世界でブロックバスターの医薬品に成長しているω3だけでした。B以上の評価を得られればたいしたエビデンスがあるといえるかと思います。ヒアルロン酸とビルベリーは評価した機能がいずれもC評価以下でした。この評価法のハードルはかなり高いことが分かります。

※「食品の機能性評価モデル事業」11成分の総合評価(パネル評価)結果

(1)セレン
B 前立腺がんの予防効果
D 膀胱がんの予防効果
D 食道がんの予防効果
D 原発性肝がんの予防効果

(2)n-3系脂肪酸
○EPA/DHA
A 心血管疾患リスク低減
A 血中中性脂肪低下作用
C 血圧改善作用
A 関節リウマチ症状緩和
B 乳児の成育、行動・視覚発達補助
C うつ症状の緩和と発生率低下
○αリノレン酸
B 心血管疾患リスク低減

(3)ルテイン
B 加齢黄斑変性の進行抑制
D 白内障の予防効果

(4)コエンザイムQ10(CoQ10)
B 心機能改善効果
C 高血圧症の血圧改善
B スタチンによるCoQ10欠乏状態の改善

(5)ヒアルロン酸
C 膝関節痛改善効果
C 皮膚の保湿効果

(6)ビルベリーエキス
C 視機能改善(視力回復、眼精疲労改善)
D 血流改善

(7)グルコサミン
B 変形性膝関節症の症状改善

(8)分枝鎖アミノ酸(BCAA)
B 筋たんぱく質の合成促進・分解抑制
B 運動により生じる筋損傷・筋肉痛の軽減
C 運動による疲労の軽減

(9)イチョウ葉エキス
C 血流改善
B 認知機能改善

(10)ノコギリヤシ
B 軽度から中程度の良性前立腺肥大にともなう頻尿、排尿障害の改善

(11)ラクトフェリン
B 感染防御
B 免疫調節機能の向上
D 脂質代謝改善

 報告結果の添付資料の中で「Unpublished data、学会発表要旨等の評価」も興味深く拝見しました。評価対象の9項目と、減点数は次の通り。減点が5点まではランクA、6点から9点はランクB、10点以上はランクCです。

要旨の記載がない【1点】
目的の記載がない、あるいは不明【1点】
研究背景の記載がない、あるいは不明【1点】
試験方法(統計解析を含む)の記載が不十分で一部不明【4点】
試験方法が不適切【2点】
結果の解析が不適切【2点】
考察の記載がない【2点】
考察内容が不十分【1点】
引用文献の記載がない【1点】

 今後の取材活動でも活用してみたいと考えております。

 メール原稿の締め切り時間になりました。この2週間で機能性食品関連の記事は12本ほど、日経バイオテクONLINEにて報道されました。メール末尾に記事のリストを掲載し、ポイントを紹介させていただきます。

           日経BP社バイオ部
           日経バイオテクONLINEアカデミック版編集長 河田孝雄

※※みなさまからのご意見、ご批判をお待ちしております。
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