こんにちは。水曜日を担当する日経バイオテク編集長の橋本宗明です。

 リードエグジビションジャパン(東京・新宿)が主催する国際バイオテクノロジー展/技術会議「BIOtech2012」が、本日より東京ビッグサイトで始まりました。昨年までは国際バイオEXPOの名称で、医薬品や化粧品などの研究開発と製造技術を中心とする展示会であるインターフェックスジャパンと6月に同時開催されていましたが、今年から開催時期を4月に変更し、単独で開催することになったということです。

 午前中に少し時間があったので、取材に行ってきました。会場で特に目立ったのは、大学や公的研究機関などの出展ブースやプレゼンテーションコーナーが多数用意され、大いに盛り上がりを見せていたことです。アカデミアの研究者が企業向けにプレゼンテーションを行ったり、アライアンスの交渉を行ったりする機会が増えることによって、基礎的な技術シーズが実用化、社会還元につながっていくのはいいことです。加えて、こうした国際展示会の機会を通じて、アカデミアのシーズがグローバルに活躍する機会を見いだし、バイオ産業の中で日本の存在感が高まっていくことを応援したいと思います。前回のこのメールマガジンでも紹介しましたが、先週は中国で開催された医療機器の展示会「中国国際医療器械博覧会(CMEF)」を取材してきました。メーンのホールで展示している大手中国企業と、各省別のエリアに展示している企業で大きな差はありましたが、大手企業の技術レベルの高さには感心しました。また、日本のB to Bの展示会ではほとんどありえないぐらいの活気のある雰囲気には圧倒されました。日本のバイオも負けてはいられません。

 ところで先週、九州大学、東京医科大学、ボナック(福岡県久留米市、林宏剛社長)が、核酸医薬の臨床応用を目指したベンチャー企業のアクアセラピューティクスを福岡市に設立したと発表しました。

九大、東京医大、ボナック、核酸医薬の開発を目指しベンチャーのアクアセラピューティクスを設立
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20120419/160673/

 日経バイオテクでは5月28日に、ボナックの協賛により、「核酸創薬イノベーション」というタイトルのプロフェッショナルセミナーの開催を予定しています。このセミナーでは、アクアセラピューティクスの取締役である東京医科大学の黒田雅彦教授、サイエンティフィック・アドバイザリー・ボードのメンバーである九州大学大学院医学研究科の石橋達朗教授(日本眼科学会理事長)にも講演いただく予定ですので、アクアセラピューティクスが目指している糖尿病性網膜症治療用のsiRNA医薬の詳細、開発戦略などが聞けると思います。

 もちろん、このセミナーに参加するのはアクアセラピューティクスの関係者だけではありません。国立がん研究センター研究所の落谷孝広分野長には、同センターで臨床試験を計画している抗腫瘍核酸医薬の開発について、お聞かせいただけると思います。また、協和発酵キリンバイオ医薬研究所の山田陽史主任研究員からは、製薬企業の目で見た核酸医薬のポテンシャルについて、医薬品医療機器総合機構レギュラトリーサイエンス推進部の荒戸照世課長からは核酸医薬に関連する規制の一般的な状況について、お話しいただけると思います。また、これだけの方が揃うわけですので、最後に時間をかけてパネルディスカッションを行い、核酸医薬に期待できることと、課題などについて、議論したいと思っています。

 まだ参加者募集中です。次世代創薬のテーマとして関心が強まっている核酸創薬にご興味のある方は、ぜひ参加してください。

 http://nbt.nikkeibp.co.jp/bio/seminar/120528/

 また、その10日ほど前の5月17日には、中国における医薬品の臨床開発と薬事申請ノウハウに関するプロフェッショナルセミナーを開催します。中国では現在、医療制度改革が急ピッチで進められているところで、医薬品市場は年率20%を超える高成長を実現しています。中国の医薬品市場はジェネリックが中心と言われていますが、欧米大手製薬企業を中心に、国際共同試験を実施して開発した新薬を中国市場に投入しようとする動きが出ています。また、中国資本の製薬企業の間でも、ブランド戦略が課題と認識されるようになってきています。欧米製薬企業に比べると、日本企業の中国におけるプレゼンスは低いと言わざるを得ませんが、製造や流通を含め、制度が大きく変わりつつある今は、参入を検討する絶好の機会と言えるでしょう。こちらのセミナーも、まだ参加を受け付けていますので、ぜひご参加いただければと思います。

 http://nbt.nikkeibp.co.jp/bio/seminar/120517/

 本日は少し短いですが、この辺で失礼します。ご意見、ご批判は以下のフォームよりお願いします。

 https://bio.nikkeibp.co.jp/inquiry/

                    日経バイオテク編集長 橋本宗明