(編集部注)この記事は、国際アグリバイオ事業団(ISAAA)によるアグリバイオ最新情報【2012年3月31日】の日本語訳を掲載したものです。

世界

FAO とBill Gates氏が飢餓対策で協力

食糧農業機関(FAO)事務局長Dr. Graziano da Silvaとゲイツ財団(the Gates Foundation)共同理事長のBill Gates氏の両者は、飢餓の減少、栄養失調や極度の貧困を減らすための大きなカギの一つは、利害関係者が情報、技術革新に強い協力関係をもてるようにすることであることと合意した。したがって、上記の指導者は、飢餓との戦いで小規模農家への支援を向上させるための農業のデータシステムを改善することを話し合った。

協力分野には、農業統計の改善、全体として農業に利益をもたらすためのコミュニケーションと情報技術の活用、特に小規模農家にスコアカードシステム開発を支援することが含まれている。

Bill Gates氏は、「より生産的な小規模農業生産者が飢餓と貧困に関するミレニアム開発目標を達成するための鍵となる。最貧の人々に考えを及ぼすとは、農業に考えを及ぼすことである。」という意見を述べた。

ニュースは、以下のサイトにある。http://www.fao.org/news/story/en/item/123766/icode/

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名古屋-クアラランプール補足議定書に51署名がされた

バイオセーフティに関するカルタヘナ議定書に義務と救済を補足する名古屋-クアラルンプール補足議定書への署名は、51署名で終わった。2012年に、ブラジル、イギリス、日本を含む合計14カ国が補足議定書に署名した。これは、40カ国が批准後に発効することになる。今日までに、ラトビアとチェコ共和国が補足議定書を発効した。

補足議定書は、2011年3月7日に生物多様性の保全と持続可能な利用に寄与し、同時に遺伝子組換え生物に係る責任と救済に関する国際的なルールと手順を提供して人間の健康へのリスクに配慮するのために設立されものである。

メディアリリースは以下のサイトにある。http://www.cbd.int/doc/press/2012/pr-2012-03-08-nklr-en.pdf

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国際共同研究の結果、動物でのGM食品の安全性が確かめられた

オーストリア、オーストラリア、ノルウェー、アイルランド、トルコ、ハンガリーの科学者による3年以上の研究の結果、動物へのGM食品の健康有害性はなかったと報告された。欧州委員会フレームワーク7の資金によるGMSAFOODコンソーシアムは、オーストリアのウィーンで2012年3月8日の記者会見でこの重要な発表を行った。

科学者たちは、遺伝子組換えのBtトウモロコシMON810とGMエンドウに関連する潜在的な長期的な摂食リスクを豚、鮭とマウスで検討した。彼らはヒトでGM食品を認可する際のより敏感な指標として用いることができる適切なバイオマーカーを見つけることを期待して実験した。

コンソーシアムは、予期しない健康上のリスクを検出することができる潜在的なバイオマーカーを識別するには、 「クラスタリングとニューラルネットワーク」のできる機械学習型の枠組みを提案した。この方法は、公開されているデーター集のメタアナリシスに加えて、現在の市販前のテストを大きく補完する手法になるだろうとしている。

原報告は以下のサイトにある。http://www.gmo-safety.eu/news/1410.long-term-studies-safety-gm-food.html

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アフリカ

KARI: 2014年までにケニアでGM ワタが商業栽培される

ケニア農業研究所(Kenya Agricultural Research Institute (KARI)の科学者は、遺伝子組換えワタのフィールドテストのための国のバイオセーフティー機構の承認を得ることを待っている。KARIのThikaセンターのCharles Waturu所長によると、GMワタは農家の生産コストを軽減に役立つ可能性があることが証明されたとしている。 GMワタで、殺虫剤スプレー回数を12回から3回に減少することができるとCharles Waturu氏が述べた。

「我々は06k485、06k486と06k487を最高の綿花品種と定め、これらからGMワタを開発することになる。種子を増やし、ケニアが市場にある現在のものに比べて優れた種子の地域への供給者になる。」と同氏がKisumuでのナイロビ大学と農業省が主催したバイオテクノロジーフォーラムで語った。

KARIの科学者は、GMワタの商業栽培が2014年にケニアで開始されると予想している。

詳しい報告は、以下のサイトにある。http://allafrica.com/stories/201202280141.html

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ナイジェリア農業大臣がビタミンA強化キャサバを打ち出した

キャッサバは、気候変動によってもたらされる様々なストレスに耐える能力で知られている。「タフな」作物であることに加え、高い栄養価がある。 HarvestPlus社と協力者は、ビタミンAの強化キャッサバを開発し、これを2012年3月16日にナイジェリアで正式に栽培開始した。 HarvestPlus社は、国際熱帯農業研究所(IITA)、ナイジェリアの国立根菜研究所(NRCRI)とともに、50,000のナイジェリアの家庭にバイオで強化したキャッサバを配布する。

栽培開始に当たり、農業•地域開発大臣、Dr. Akinwumi Adesinaは、ナイジェリアのビタミンA欠乏に対処するための研究機関と連邦政府の努力を褒め称えた。

「キャッサバは、かって飢饉作物であった。しかしキャッサバは、高い順応性と乾燥耐性が高いことから気象変化に対応力がある。また、デンプン、高品質のキャッサバ粉、輸出用の乾燥チップ、家畜の飼料、バイオエタノールに利用できるので。もはや貧乏人の作物ではなく、金持ちの作物である。」と大臣は述べた。

詳細は、以下のサイトにある。http://www.harvestplus.org/content/minister-agriculture-launches-vitamin-cassava-nigeria とhttp://www.guardiannewsngr.com/index.php?option=com_content&view=article&id=80554:-govt-launches-three-pro-vitamin-a-cassava-varieties-&catid=1:national&Itemid=559

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南北アメリカ

ブラジルに新ダイズ品種が導入された

EMBRAPAは、ダイズの収量を上げ、根こぶ線虫による損害を減少するために新しいダイズ品種を導入した。EMBRAPAが、南中央部に栽培を推奨している品種は、EMBRAPA総社(ロンドリーナ、PR)とEMBRAPAトリーゴ(パッソフンド、RS)によって開発されたグリホサート耐性品種である。新品種は、以下の通りである。

•BRSは、ラウンドアップ耐性で、収量がよい早生、倒伏と主要病害(fitóftora根腐れ、茎の壊死ウイルス、ダイズ細菌性膿疱、インゲンマメモザイクなど)耐性でRio Grande do Sul と Santa Catarinaの州で栽培が推奨されている。
•BRS Taura RRは、茎潰瘍、輪紋病斑点病、落葉病、ダイズ細菌性膿疱に耐性、幹と根こぶ線虫サツマイモセリ(Meloidogyne javanica)に中程度の耐性があり、Rio Grande do Sul, Santa Catarina, Parana と Sao Paulo地域に推奨されている。
•BRS246 RRは、茎潰瘍、輪紋病斑点病、落葉病、茎の壊死ウイルスに耐性があり、Parana, Sao Paulo, Santa Catarina と Rio Grande do Sul地域に推奨されている。
•BRS RRは、広い適応、最適な健全性、早熟性を持っている早生に分類され、Rio Grande do Sul, Santa Catarina, Parana, Sao Paulo and southern Mato Grosso do Sul地域に推奨されている。

詳しいニュースはポルトガル語で以下のサイトにある。 http://www.agricultura.gov.br/politica-agricola/noticias/2012/02/embrapa-diversifica-oferta-de-sementes-de-soja-no-mercado

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USDA は、GM作物の承認プロセスを速くする

米国農務省(USDA)次官、Michael Gregoire氏は、遺伝子組換え作物の承認に要する時間を短縮するとインタビューで発表した。遺伝子組換え作物の承認のプロセスは1990年代に半年だったものが、公衆の関心の増加と国の有機食品基準の導入により長くなっている。

アメリカ大豆協会最高経営責任者(CEO)、Steve Censky氏によると、米国の農業生産者は、承認の時間を短縮しているブラジルのような他の国とくらべて不利になることを憂慮している。今月に予定されている連邦官報に掲載された後に変更が開始されるとしている。

「我々は、この早い公衆への情報提供で意思決定の質を向上させることができる。」また、「我々は、これで全く審査の質を犠牲にするものではない。」とMichael Gregoire氏は言っている。議会は2011年の1300万米ドルから、今年は記録的な1800万米ドルにAPHISの予算を増やして審査の高速化を図っているとMichael Gregoire氏が追加発言した。

詳しい情報は、以下のサイトにある。
http://www.bcfoodsecuritygateway.ca/modules.php?name=Content&pa=showpage&pid=7415

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アジア・太平洋

パキスタンの上級指導者とメディア関係者が遺伝子組換え作物の現状と将来性を語り合った

パキスタンはすでに遺伝子組換え作物が導入された上位10カ国に入っているものの、依然として食料の生産性と生活の改善のためのバイオテクノロジーを加速する必要がある。国家災害管理省大臣Javed Malikは、2012年3月1日セレナホテル、イスラマバード、パキスタンで開かれた「世界情勢、遺伝子組換え作物のインパクトと将来展望に関する」ワークショップでこのような見解を述べた。

国立バイオセンター、災害管理省の下でパキスタンの環境保護庁主催のこの行事は、遺伝子組換え作物の世界的導入状況、遺伝子組換え作物のインパクトと将来展望を議論し、農業の生産性を上げ、農村地域の生活の質を改善するためにこれらの技術を基本にした問題解決に向けてこれらをどのように導入するかを議論した。

Dr. Yusuf Zafar(パキスタン原子力委員会、農業大学)、Asif Ali(ファイサラバード理事長)、Dr. Asif Khan(パキスタンの環境保護庁長官)らも政府がすでにしたインフラや技術研修を活用してバイオテクノロジーの取り込みを最大限にすることが大切だと述べた人々であった。

2012年3月2日に、同様の行事がセレナホテルでもメディア向けに開催された。話題提供者は、国際アグリバイオ事業団(ISAAA)のDr. Rhodora Aldemitaで遺伝子組換え作物、世界的なインパクトと今後の展望及び食品や環境安全性に関する虚像と実像について話した。Dr. Mariechel Navarro(ISAAA)は、農業バイオテクノロジーの広報のやり方と遺伝子組換え作物のメディアへの発信方法について話題提供した。両者とも信頼性の高い情報源を用いた科学的根拠に基づく情報を伝えて技術の理解を図ることの必要性を強調した。

この2つの行事に関する更なるニュースについては、 knowledge.center@isaaa.org.にメールして下さい。

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ヒトプロインスリン遺伝子がジャガイモで発現された

Dr. Mokhtar Jalali と Dr. Kimia Kashani (University of Tarbiat Modares)は、遺伝子組換えジャガイモでインスリン生産に成功した。現在、イラン人の0.7%が糖尿病に苦しんでいる。 「薬学的に重要なタンパク質や産業用酵素を遺伝子工学を用いて植物で生産する分子農業は、これまで以上に魅力ある技術であり、有力な生産手段になってきている。植物は、医薬品成分を生産するための優れた、安全かつ経済的潜在力を持っている。ジャガイモは、これらのバイオリアクターの一つである。」と Dr. Kimia Kashaniは言った。

このグループは、ジャガイモ品種Desiree、MarfonaとAgriaについて再現性の高い遺伝子工学手順を最適化できた。最近、ヒトプロインスリン遺伝子がアグロバクテリウム媒介形質転換法を用いてジャガイモに導入された。遺伝子組換え植物のすべての分子生物学的特性解析から遺伝子組換えジャガイモでヒトプロインスリン遺伝子の導入とそのタンパク質の高レベル発現を確認した。

ペルシャ語のニュースは、以下のサイトにある。 http://khabarfarsi.com/ext/2113695

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バイテク情報ネットワーク会合をタイで行った

アジア(バングラデシュ、中国、インド、インドネシア、イラン、日本、マレーシア、パキスタン、フィリピン、韓国、タイ、ベトナム)、アフリカ(エジプト、ケニア、ウガンダ)、中南米(ペルー)から約44名の科学コミュニケーションの担当者がその実践意識と作物バイオテクノロジーの理解を高めるための取り組みでの経験を共有するために、タイのプーケットに集まった。

参加者は、利害関係者がバイオテクノロジーの利用や受容に関する意思決定する際の支援のための革新的なコミュニケーション戦略に議論の焦点を当てた。これらには、アニメーションやカートゥーン、ラジオ番組、子供を対象とする演習、非技術的なニュース誌、およびバイオファームへの相互訪問があった。「ケニアのマンディとファニーの冒険の物語の本:持続可能な農業の未来」がAfriCenterチームによって開始されました。これは、インドのISAAA南アジア事務局が作成した教育漫画本のケニア版である。これは、マンディ(Btコーン)とファニー(Btワタ)の物語でバイオテクノロジーの原理とその利点と誤解を解くためのものである。

ワークショップでは技術の受け入れと導入に影響を与える科学と社会の動的関係に焦点をあて、誤報を低減し、利害関係者間の相互交流を促進し、知識の共有するので必要性を議論した。この会合は、国際アグリバイオ事業団(ISAAA)とタイのバイオテクノロジーとバイオセイフティ情報センターの共催で行われた。

更なる情報は以下のサイトにある。 knowledge.center@isaaa.org

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オーストラリアの組換えワタの研究は3500万米ドル上昇した

連邦科学産業研究機構(CSIRO)とワタの種子販売者(CSD)は、オーストラリアワタ育種シンポジウムでこれから5年間のワタ共同プロジェクトを継続すると発表した。新たなプロジェクトは、3500万米ドル投入するオーストラリアの綿花産業のためのもので、品質の向上、高収率、乾燥及び高温耐性、水利用の効率化と害虫や病気への抵抗性に焦点を当てる。

「CSIROで育種した品種は、現在全オーストラリア市場を占有しており、バイオテクノロジーの我々の専門家や核となる育種技術の成果が圃場で結果を出していること。」を喜んでいるとDr Jeremy Burdon(CSIROの植物産業本部最高経営責任者)が述べた。

Narrabri, NSWで開催されたシンポジウムでは、綿花産業の代表者や栽培者が集まり、新たな技術展開を共有し、今後数年間で直面する課題に対処法を議論した。 CSDは、ほぼ30年にわたりCSIROと協力してオーストラリアのワタ生産者に貴重な技術を提供してきた。

ニュースは以下のサイトにある。http://www.csiro.au/en/Portals/Media/CBA-Cotton-Announcement.aspx

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報告: インドは改革なしでは中国のような成長は望めない

ライス大学のベーカー公共政策研究所が発表した新たな政策報告書によると、インドは、新たな持続的な政府の改革なしに経済成長の目標と可能性を達成することはできない。「 Jugaad成長モデルの限界:インドの優れた統治には回避策はない」と題した報告書が経済学者Russel Green氏によって執筆された。

Russel Green氏は、教育、税金、統治、債権回収、農業などさまざまな側面に多くの改革の必要性を提示した。農業については、Green氏は、インドは、現在の農業マーケティングの法律によって義務付けられて仲買人を止める必要があることを述べた。インドはまた、国家間の貿易に対する障壁を除去する必要がある。このような変化で、マルチブランドの詳細外国からの直接投資よりも大きな違いが出て、小規模農業生産者の窮状を解消し、燃料インフレによる食品加工への圧力を減少させることになると述べている。

詳しい情報は、以下のサイトにある。 http://news.rice.edu/2012/03/15/india-cannot-achieve-china-like-growth-without-reforms/

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パキスタンの政府バイオセイフティ委員会はBTトウモロコシの圃場試験を承認した

国家バイオセーフティ委員会(NBC)のパキスタン政府バイオセイフティ委員会の技術諮問委員会は、モンサントがバチルス•チューリンゲンシス(Bt)のトウモロコシの圃場試験を実施することを承認した。

パキスタンでモンサントが植え最初のGM作物は2010年のワタであった。「農業と環境の研究は常に国内での状況を検証するためにその地域でのテストを必要とするものだ」と、NBC関係者は述べている。

全報告は、以下のサイトにある。http://www.pabic.com.pk/NBC%20Allowed%20BT%20Corn%20Trial.html

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フィリピンの研究: アジアアワノメイガは、まだBT トウモロコシに感受性である

Dr. Edwin Alcantara(フィリピン大学ロスバニョス校の分子生物学及びバイオテクノロジー研究所、BIOTECH-UPLB)によると フィリピンのアジアアワノメイガ(ACB)は、害虫抵抗性Btトウモロコシには、害を及ぼさないと報告した。「フィリピンのBtトウモロコシのアジアコーンボーラーのCry1Ab蛋白感受性のモニタリング」と題するBIOTECHの月例講演会でDr. Alcantaraは、過去ほぼ10年にわたるBtトウモロコシ導入後でも圃場でのACB抵抗性が検出されていないと述べた。

Dr. Alcantaraと共同研究者の研究によるとACB集団のタンパク質Cry1Ab蛋白に対するベースライン感受性変化が想定されいた。しかしベースラインバイオアッセイデータから、彼らはその後、特定のACBのいくつかの集団にある程度の抵抗性を検証した。この濃度は、現在、フィリピンの8つの遺伝子組換えウモロコシ生産州でACB抵抗性の発生を監視するために使用されている。Dr. Alcantaraは、Btコーンに対するACB抵抗性のモニタリングは、遺伝子組換え技術の責任ある管理体制の一部であると述べた。

フイリピンの遺伝子組換えトウモロコシについての更なる情報は以下のサイトにある。 http://www.bic.searca.org または以下にメールして下さい。bic@agri.searca.org

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ヨーロッパ

TEAGASC (アイルランドの農業•食品開発局)は、遺伝子組換えジャガイモの圃場試験を申請

Teagasc、アイルランドの農業•食品開発局は、疫病抵抗性組換えジャガイモ圃場試験を実施するための承認申請を環境保護庁(EPA)に申請した。圃場試験では、生態系へのこの技術の影響を検討することになっている。研究は4年間で完了すると予定されており、カーロー、アイルランドのTeagasc作物研究センターで行われる。プロジェクトは、科学的データーを使用して、欧州の環境でのGM作物の影響を評価することを目指した農業生態系の評価と遺伝子組換え植物の影響モニター(the Assessing and Monitoring the Impacts of Genetically Modified Plants on Agro-ecosystems、AMIGA)コンソーシアム事業の一環である。

Dr. Ewen Mullins (Teagascの研究者)は、「この圃場試験は、単に潜在的なコスト考慮しない有益性のみをみるものではない。我々は、この特定の遺伝子組換え作物が長期間にわたるインパクトがあるかどうか、また疫病にどのように対応できるかを批判的に検討するものである。これは、アイルランドだけで求められている課題ではない。同じ課題が欧州全域で求められている。」

大飢饉を引き起こした病原体(Phytophthora infestans)は、今でもアイルランドのジャガイモ栽培を脅かし続けている。 Teagasc研究では、遺伝子組換えジャガイモは殺菌剤の環境に負荷減少することを確認しており、その結果、農業生産者に経済的な利点を提供することと期待している。

メディアリリースは、以下のサイトにある。http://www.teagasc.ie/news/2012/201202-27.asp

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果樹の遺伝子組換えに関する総説

Giorgio Gambino と Ivana Gribaudo両博士(イタリア学術会議、植物ウイルス研究所)は、最新の果樹遺伝子形質転換に関する進歩についての総説を著した。Transgenic Researchに公表された総説によると、その研究の大部分は、非生物的なストレス耐性の改良、マーカーフリー遺伝子組換え植物を作成して果樹の生育と生育特性を改良して果実の品質を高めるためのものである。ゲノム配列と機能ゲノミクス研究もまた重要になってきている、特に植物体での生合成や代謝物の異化に関連する調節機構解明に関するものがますます重要になっている。

Transgenic Research定期購読者は、全報告を以下のサイトからとれる。 http://www.springerlink.com/content/6070266575h12856/

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研究

作物の病気と気象変動をつなぐ新研究

Dr.Bruce Fitt (University of Hertfordshire、 Jon West、Rothamsted Research )とDr. Rob Carlton(Carlton コンサルタント社)が率いる研究チームは、作物と気象変動の間の連携を検討した。その結果は、European Journal of Plant Pathologyの特別号に2つの論文として掲載されている。研究チームは、作物の病気の流行の重症度に影響を与える環境要因を確認するための病原生物を比較するために新しいアプローチを開発した。

作物の病気や作物の収量に及ぼす気象変動の影響を調査し、チームは良い作物病害防除が農業生産による温室効果ガス排出量を減少させることによって気象変動の緩和に寄与していることが分かった。さらなる研究は、従来の作物生産に減耕起栽培を加えることで高い収量を上げて食料安全保障をするとともに温室効果ガスの排出を最小限に抑えることになる最善の戦略であることを示した。

原報道は、以下のサイトにある。http://www.herts.ac.uk/news-and-events/latest-news/New-research-links-crop-disease-and-climate-change.cfm

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遺伝子組換え作物以外の分野

合成クモ毒は、将来のバイオ殺虫剤になり得る

クモは、昆虫を捕食してきているところから、クモ毒は、将来のバイオ殺虫剤になる可能性がある。クイーンズランド大学分子生命科学研究所の研究者は現在、農作物を脅かす害虫を制御するのにクモの毒化合物に見られる殺虫性ペプチドを研究している。

Paul Meibusch氏(穀物研究開発センター、Grain Research Development Center (GRDC)の商業栽培技術部マネージャー)は、最近行われた穀物研究最新情報公開の講演で、GRDCに支援されている分子生命科学研究所の4年間のプロジェクト研究でクモ毒にある毒性短鎖ペプチドの人工生産の可能性に焦点を当てていることを述べた。

Paul Meibusch氏は、以下のように講演した。「研究者は、これらのクモ毒からペプチドを分離し、それらの複製の可能性と穀物産業への応用の可能性を検討した。この分野は、さまざまの理由でますます拡大すると期待できる。第一に環境に優しい産物である。-そのペプチドは標的昆虫に特異性が高く、他の捕食者には安全性の高いものである。」と述べた。

論文は、以下のサイトにある。 http://news.agropages.com/News/NewsDetail---6483.htm