オリンピック予選のマレーシア戦、4:0でマレーシアに勝利したことを、まずは喜ばなくてはなりません。1位のシリアがバーレーンに負けるというおまけもついたので、3月14日のバーレーン戦で引き分け以上で、オリンピックに出場が可能となりました。但し、酷暑とはいえ、予選敗退が決まっており、しかも後半、足が完全に止まったマレーシアに4点止まりとは情けない。このチームにはもう一枚、精神的な支柱が必要です。テゥーリオかカズをオーバーエイジで連れて行くべきだと真剣に思っております。

 2日後のフル代表によるワールドカップ3次予選に、ボルトンの宮下選手がさっき中部空港に到着しました。怪我から復帰、現在、絶好調の香川選手の追加招集も決まりました。29日の試合は消化試合ではなく、次のラウンドのシードを決める重要な試合です。我が国のチームの強さを示していただきたいと思います。

 さてバイオです。これから急な会議のため出かけるを得ず、今回は短いですがご了承願います。会議会議では仕事もできないという典型的な日本企業の罠に嵌っております。

 先週の日本臨床試験研究会は大いに勉強になりました。電子化やバイオによる標的医薬や再生医療の登場、さらにはゲノムコホートによる個人情報保護など、今日の医療の技術突破がすべて集約された議論が展開されていました。今や科学的なイノベーションをいち早く患者さんにお返しするためにも、制度的なイノベーションを同時に、あるいはもっと先行して議論する重要性を認識する良い機会でした。来年には学会になることが、理事会で決議されたとも伺いました。今後、医療経済学者、行政担当者、厚生年金など支払者側代表、患者団体など、より広範なステークスホルダーが参画し、社会的イノベーションをけん引するエンジンと成長することを期待しております。

 今回の研究会で私が最も注目したのは、IRBもしくは倫理委員会のあり方でした。現在、パブコメ中の三省庁ゲノム倫理指針の改定版でも、IRB/倫理委員会に取り扱いを任せる方向で改定が進んでいます。しかし、研究会の議論ではIRB/倫理委員会は保守的な傾向が強く、今回の指針改定で容認された将来のゲノム研究を含む幅広い同意をそのまま倫理委員会が認める可能性が低いという懸念があるのです。

 つまり、国や学会が規制を緩和しても、各地のIRB/倫理委員会の保守性が、新薬や新デバイスの臨床開発を大きく阻む壁となっているのです。こうしたIRB/倫理委員会の質を向上させる方策を考えないと足もとで、イノベーションが凍えることにもなりかねません。私は全国的に倫理委員会の決定がどうなされているのか、調査をして、その結果を共有すべきであると考えております。勿論、個人情報保護や企業秘密の保護などの難しさは承知の上ですが、この調査と情報共有はなんとしても実現しなくてはなりません。

 日本の諺に、「皆で渡れば怖くない」という立派な先人の知恵があります。IRB/倫理委員会の委員が自己責任で決定しないことを選ぶばかりなら、日本は動かないことは明白です。是非とも、皆が前向きとなる条件作りが必要なのです。この瞬間にも患者さんの生命が脅かされていることを考えれば、IRB/倫理委員会の質向上は喫緊の課題であると思います。そういえば、厚労省の志ある関係者は臨床研究の関連法規を立法化する構想を持っていました。その中には当然、IRB/倫理委員会の格付けも盛り込まれています。

 今週もどうぞ、御元気で。。

         日経バイオテクONLINE Webmaster 宮田 満

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