こんにちは。水曜日を担当する日経バイオテク編集長の橋本宗明です。

 先週日曜日に、内閣府の医療イノベーション推進室が開催した医療イノベーション推進シンポジウムを取材してきました。

 医療イノベーション会議、国家戦略担当大臣を議長とする閣僚級会議に衣替え
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20120215/159579/

 新しく室長になった松本洋一郎・東京大学教授は、「(工学部の教授である自分が)室長を務めるのが適格かどうかわからないけれど」と前置きして話されていましたが、下手をすると日本では最先端の医療を受けられなくなるかもしれないという国家の危機なのですから、室長になった以上、学部や省庁など関係なく、リーダーシップを発揮してぐいぐいと引っ張って行ってもらいたいものです。民主党政権の先行きは不透明かもしれませんが、医療が国民の重要な関心事であることには変わりがなく、医薬品、医療機器を含む医療関連産業がこれからの日本を支える重要な分野になるのも確実でしょう。誰が政権を取ろうと、医療イノベーションの推進は不可欠なのだし、3月末に期限を迎える「革新的医薬品・医療機器創出のための5か年戦略」に続く中長期戦略の策定など、課題も山積しています。これまでの経緯はいろいろあったにせよ、新室長以下、医療イノベーション推進にリーダーシップを発揮していただくことを期待しています。

 話は変わりますが、先週、全日空に取材に行き、バイオ燃料に対する考えを聞いてきました。詳しくは記事でお読みいただきたいですが、自動車や船舶が仮に電動になったとしても、「ジェット機は一番最後まで内燃機関を使い続ける乗り物」と見られ、化石燃料に代わる燃料を見いださなければ持続可能な輸送手段ではなくなる可能性があるという危機感が、世界中の航空会社を藻類などを利用した代替バイオ燃料の利用に向かわせ、それがバイオベンチャーの研究開発を後押ししているようです。

藻類ベンチャーに出資した全日空、「藻類の利用はいろいろな代替燃料の選択肢の1つ」
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20120213/159517/

 ただ、話を聞いていいると、航空機の燃料の規格は国際機関ではなく、米国材料試験協会(ASTM)という米国内の機関で決めているとのこと。日本でも新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)などで藻類由来のバイオ燃料開発のプロジェクトが進められているようですが、仮にそこで非常にいい技術を開発できても、規格を決定する機関に働きかけることができなければ、日本の技術が有効に使われるかどうか分からなくなってしまいます。もちろん、だからと言って日本独自の規格などを作ってもそれこそガラパゴス化するだけなので意味がありませんが、少なくとも規格策定に関与する仕組みを作っていくなど、政府としても日本での代替燃料の研究開発をより強力にサポートしていいってもいいのかもしれません(そういうと、国土交通省がやるのか、経済産業省がやるのかといった話がまた出てきそうですが)。

 今週月曜、火曜と久留米に取材に行き、バイオベンチャーなどを幾つか取材してきましたが、その話題を紹介する時間が無くなってきました。日経バイオテクONLINEや、次回以降のメールマガジンで紹介させていただきます。

 年初に行った「日経バイオテクONLINEを2週間(50本まで)無料で」お読みいただけるトライアルキャンペーンを、再度、3月末まで実施することにしました。トライアルのご利用はお一人につき一度限りですが、まだご利用いただいていない方はぜひお試しください。

https://bio.nikkeibp.co.jp/article/information/20120201/159312/

 本日はこの辺で失礼します。ご意見、ご批判は以下のフォームよりお願いします。

 https://bio.nikkeibp.co.jp/inquiry/

                    日経バイオテク編集長 橋本宗明