1月27日以来2週間ぶりでお目にかかります。「日経バイオテク/機能性食品メール」も担当しております日経BP社バイオ部編集日経バイオテクONLINEアカデミック版編集長の河田孝雄です。

 まずは1週間前(先週金曜日)の日経バイオテクONLINEメールの続報から。

成果発表でオープンアクセス誌の存在感高まっています【日経バイオテクONLINE Vol.1690】
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20120203/159362/

 その後、PLoSジャーナルの発行元の都合で、予定されていたオンライン公表の日時が2週間ほど遅れてしまった事例がありました。詳細は近く報道できる予定です。きちんとしたデータが整っていれば基本、ジャーナルに掲載するというポリシーなので、情報量が急増している現在、出版の準備が大変になっていることは容易に想像できます。当方も出版社に勤務しておりますので。

 さて今回の話題ですが、今日2月10日には復興庁が発足しました。基幹産業の水産業など1次産業(農林水産省の施策で6次産業)の復旧・復興、それに放射線物質の除染などに、バイオテクノロジーが役立つのを期待しております。

 次は、食品の安全性の話題です。昨年秋にレスベラトロールの話題を紹介したところ、ご指摘などをいただきました。1月末のビタミンE研究会で、この件について少しお話しをうかがうことができましたので、近く記事に反映してまいります。

同志社大と京都府医大、男性側の不妊対策にトコトリエノール、ビタミンE研究会で発表
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20120128/159219/

 そしてこの1週間ほどで印象に残ったTV番組が2月2日放映のNHK「爆問学問」でした。講演をうかがったことがある国立民族学博物館名誉教授の石毛直道さんをゲストに迎え、テーマは「奇食屋台」。番組の最後に出された「究極の奇食」は、生卵かけご飯でした。生卵を食べるのは日本人とヘビぐらいといいます。

 食は文化と深い関わりがあります。安全性評価は再現性を確認できる科学の手法で行うのですが、その科学で食文化などの違いをどう評価していけばいいのか、大きな課題と思います。レギュラトリーサイエンスとかコンシューマーサイエンスとか、サイエンスというのを付けると分かったような気になりますが、サイエンスの中身の吟味が大切です。プロテイングルタミナーゼの安全性評価で1月末に新たな動きがありまして、近く記事とりまとめる予定です。同じ科学の手法を用いても、欧米と日本とで結果が異なることもあります。

 さて昨日から愛媛県の松山市におりまして、昨日は“愛媛大学無細胞生命科学工学研究センターで使用する愛媛県産小麦を加えて造ったビール”である「えみかヴァイツェン・ビール」を味わいました。

 愛媛大学無細胞生命科学工学研究センターの遠藤弥重太センター長/教授に、2012年春から米国の西海岸でどのような研究活動をなさるのか、お話しをうかがいました。遠藤さんらは、小麦の胚芽をたんぱく質の生産に利用していますが、小麦の胚芽以外の部分はビールとか焼酎とかの原料に利用されていることを知りました。さっそく愛媛大学の生協で購入しました。今日は松山で、βクリプトキサンチンなどを研究している「ポンジュース」のえひめ飲料にもうかがいます。

 メール原稿の締め切り時間になりましたので、最後にクイズを。地球上の3大動物性バイオマスとは何でしょう。先週土曜日(2月4日)に東京大学で開かれた「武田シンポジウム2012 自己組織化―シロアリ・量子ドット半導体・人間社会―」で、放送大学教養学部の松本忠夫教授/東京大学名誉教授が講演で紹介なさいました。

 松本教授の講演タイトルは「巨大な巣をつくるシロアリ―そのパワーの源泉―」でした。講演タイトルやシンポジウムのテーマがヒントになるので、3大バイオマスの答えのうちの2つ、シロアリと人間はすぐ分かったかと思います。残る1つは、というと、オキアミとのことです。

 オキアミのリン脂質結合型ω3が、健康素材として注目度を高めていますが、そのバイオマス量というのは大変なものなのですね。

 もう1つ、薬剤師資格取得のために学部の多くが6年制に移行した大学の薬学部で、大学院薬学系研究科の定員数がほぼまとまってきました。薬学部では、機能性食品の研究でも、生薬やハーブ系などで重要な成果を発表なさっています。6年制への移行で、大学の薬学研究力が低下してしまうと、6年前の移行の時点で大きな議論がありました。来週は東京大学の薬学部長/大学院薬学研究科長にお話しをうかがいます。

薬学修士の新設は名大と武蔵野大、総数は文科省が2月中とりまとめ、京大は定員不足で2次試験
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20120208/159445/

2012年春新設の名大大学院創薬科学、27人定員に30人合格発表、競争率は2倍弱
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20120207/159414/

社福協の健康食品フォーラム第25回に300人、東大の佐々木敏教授が「日米欧の健康栄養研究」基調講演
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20120207/159413/

 この2週間で機能性食品関連の記事は20本ほど、日経バイオテクONLINEにて報道しました。メール原稿の締め切り時間になりましたので、この機能性食品関連の記事のリストを以下に掲載し、ポイントを紹介させていただきます。

           日経BP社バイオ部
           日経バイオテクONLINEアカデミック版編集長 河田孝雄

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