こんにちは。水曜日を担当する日経バイオテク編集長の橋本宗明です。

 昨日は、東京・日比谷で開催されたバイオ関連団体合同賀詞交歓会で多くの方と新年のご挨拶をさせていただきました。大変多くの方が参加されていたので、遠くで顔はお見かけしたものの、実際にお声掛けすることができなかった方もたくさんおられました。その方々には、また改めてご挨拶させていただきます。

バイオ関連12団体の合同賀詞交歓会に500人、幹細胞組合と再生医療フォーラムが初主催
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20120117/159050/

 先週後半は、大阪で幾つか取材する案件があったので、ついでと言っては恐縮ですが、彩都バイオヒルズクラブが主催して、采都のインキュベーション施設の会議室で開催された賀詞交歓会に参加させていただきました。ざっと見積もって150人くらいの参加があって、北大阪のバイオも頑張っているという印象でした。

 彩都の賀詞交歓会に先立っては医薬基盤研究所でセミナーが開催され、アンジェスMGの森下竜一教授と、民主党の大阪選挙区選出の梅村さとし参議院議員の講演を聞きました。「政策決定プロセスと予算について」と題する梅村議員の講演は非常におもしろく、ためになりました。政治のパワーゲームの話や政策決定の話を聞いていると、「なるほどそうなっているのか」と理解ができ、どうして日本に政治的リーダーが生まれないのかが何となく分かった気がしました。「今後、政界再編が起こるかもしれないけれど、それで世の中がよくなるわけではない」と言われていたのはその通りで、政治の世界にしっかりしたリーダーが誕生し、リーダーシップを発揮できるような世の中になるようにしていくことが重要だと改めて認識させられました。選挙になると政党間の対立の構図につい目を奪われて投票しがちですが、その結果、政党内で出世することしか考えていないような人を選んでも仕方がありません。そんな人が政党内の力関係で要職に就き、「政治主導」といって頑張ってしまうからおかしなことになるわけです。短期間に候補者の“人となり”まで理解するのは簡単ではありませんが、政界再編も起これば、政党間を渡り歩くような人も出てくる世の中です。政党ではなく、政策についてしっかり勉強している人をきっちり選んで投票するのが有権者の取るべき行動の第一歩なのでしょう。今年は衆議院の解散・総選挙もありそうなので、そういう視点で考えていこうと思った次第です(もっとも、議員になった友人から、「政策の勉強をしようとしたら、『そんな暇があったら辻立ちして演説しろ』と先輩に言われた」と聞かされたことがあります。そうやって志を持った人を村社会に取り組んでいく仕組みが政党なのだったらがっかりですが)。

 ところで、話は変わりますが、来年度の経済産業省の予算に「人工遺伝子合成技術開発事業」というものがあります。

経産省の2012年度予算案、人工遺伝子に新規で7億円
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20111231/158838/

 米国ではAmyris Biotech社やBioAmber社など、合成生物工学に関連するベンチャーが相次いで株式を上場し、気勢を上げています。微生物の代謝経路などを改変して合成化学では効率的に作り出せない化合物を生産しようというのがこれらの企業の戦略で、医薬品原料や高機能素材、燃料などを出口にした研究開発を進めています。

BioAmber社、米証券取引委員会にIPOを申請、1億5000万ドルの資金調達を狙う
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20111118/157974/

Total社とAmyris社、再生可能燃料を商業化する合弁事業を設立へ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20111204/158246/

 一方、合成生物学といえばCraig Venter氏が2010年に、酵母を利用してマイコプラズマの全ゲノムを人工的に合成し、自己複製に成功したとして話題になりましたが、日本でも慶応大学の板谷光泰教授が枯草菌を利用して、シアノバクテリアのゲノムをつなぎ合わせることに成功しています。

 微生物を利用したモノづくりは、以前から化学・素材産業で注目されてきましたが、次世代シーケンサーによるゲノム解読や情報技術(IT)が大きく進展する中で、飛躍的な発展が期待されるところでもあります。微生物の代謝やバイオインフォマティクスから、DNAの設計、合成など、さまざまな分野の研究者が参画することで、従来法では作り得ない有用物質の生産が可能になるかもしれません。公募開始は新年度になってからのようですが、ぜひ注目いきたいと考えています。

 ところで、本日の日経バイオテクONLINEのアクセスランキングのところに、「Wmの憂鬱、2012年はベンチャー企業に注目」という記事が出ています。これは、主任編集委員でWeb masterである宮田満が月曜日のメールマガジンに書いた原稿です。

 昨年10月に日経バイオテクONLINEのサイトをリニューアルするまでは、メールマガジンに各記者が書いた原稿を、ブログシステムに登録していました。リニューアル以降はそれを、日経バイオテクONLINEに誰でも全文読める形で掲載するようにしています。メールマガジンのバックナンバーは、全てタイトルに「Vol」という文字が入っていますので、サイトの右上の検索窓に「vol」と入れて検索するとリストアップされます(アルファベットの大文字と小文字は見分けません)。

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 また、リニューアルではニュースを、「医薬・医療」「基礎・研究支援」などのジャンル別に整理して示すようにしましたが、「以前のように時系列の方が探しやすかった」というご意見の方もおられるようです。そういう方はニュースを新着順に掲載したコーナーも設けていますので、ぜひともそちらをブックマークして利用するようにしてください。
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                    日経バイオテク編集長 橋本宗明