あけましておめでとうございます。日経バイオテク編集長の橋本宗明です。

 今年も元旦から、毎年恒例となっている識者に寄稿いただいた「新春展望」の記事を日経バイオテクONLINEに掲載しています。今年は約30人の方に寄稿いただき、元旦から3日にかけて、記事を順次掲載させていただきました。また、本日は編集部に所属する記者などによる「記者の目」の記事を掲載しました。

新春展望、記者の目はこちらをご覧ください
https://bio.nikkeibp.co.jp/shinshun/2012/

 また、新春展望を寄稿いただいた専門家の方には、「2012年に注目している3つのキーワード」を挙げてもらいました。それぞれの方がどのようなキーワードを挙げられたのかは、日経バイオテク本誌1月16日号の「リポート」欄に掲載したいと考えています。専門家の方々が挙げた3つのキーワードを俯瞰して見ると、バイオ産業の2012年のトレンドを浮き彫りにできるかもしれません。本誌発行後に、日経バイオテクONLINEにも掲載する予定ですので、こちらもご期待ください。

 さて、昨年暮れにお会いしたある大学の先生から、し尿として排泄された医薬品が水環境を汚染しているという話を聞かされました。特に難分解性で極性の高い医薬品の中には、従来の下水処理技術ではほとんど除去できないものがあり、河川や湖沼の汚染につながっているということです。実際、2010年にAquatic Toxicologyという学術誌のオンライン版に掲載された論文に、「下水中含まれるのと同程度の抗うつ薬に曝すことによって、エビの行動が変化し、通常は暗い場所を好むエビが、明るい場所に泳いでいく確率が高まった」とするものがあるそうです。残留医薬品による環境汚染は、まだそれほど大きな問題と認識されていませんが、いずれ、医薬品を設計する際には環境への影響を考慮することも求められるようになるかもしれません。

 ちなみに、この話をお教えいただいた京都府立大学の細矢憲教授は、μmサイズの細かい穴の開いたポリマーの研究をしている研究者で、このポリマーを利用して、環境汚染物質の浄化について研究をされているとのことです。また、同様の技術を用いて、μmサイズの細かい穴の開いた高分子の“袋”の中に細胞を入れ、宿主の免疫反応を受けずにドナーの細胞を移植する再生医療用のデバイスの研究も行っているとのことです。再生医療の共同研究先を得たいとのことでしたので、興味がある方はお問い合わせいただくといいかもしれません。

 新年早々、まとまりのない原稿になってしまいました。2012年は本格的な景気回復に向かうことが期待される一方で、海外の政治や経済情勢など、先行き不透明な要素もたくさんあります。2012年が皆様にとっていい1年となることを期待して、年始のご挨拶とさせていただきたいと思います。本年も日経バイオテク、日経バイオテクONLINEをよろしくお願いします。

 本日はこの辺で失礼します。ご意見、ご批判は以下のフォームよりお願いします。

 https://bio.nikkeibp.co.jp/inquiry/

                    日経バイオテク編集長 橋本宗明