こんにちは。第2、第4金曜日を担当する日経バイオテク副編集長の河野修己です。

 今週、水曜日に、創薬ベンチャーのメビオファームの記者会見に参加してきました。この会見で同社は、スリランカの企業と合弁会社を設立し、同地で医薬品関連事業を開始することを発表しました。
メビオファーム、スリランカ企業と合弁設立へ、フェーズI実施など目指す
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20111207/158398/

 スリランカでICH GCP準拠の環境を整えフェーズIを実施したり、日米欧で販売されている医薬品を輸入して販売する事業などを手掛けるそうです。中国や韓国、インドなどを飛び越していきなりスリランカに進出するという、なかなかインパクトのある発表でした。日本のバイオベンチャーがスリランカで事業を始めるのは、初めてのケースではないでしょうか。スリランカでは設立1年程度で上場できるそうで、メビオファームも合弁会社を上場させる方針です。資金調達の面から見れば、スリランカ進出にメリットがあるのかもしれません。

 ここ数年、日本のバイオベンチャーの海外シフトが目立ちます。オンコセラピー・サイエンスは抗体の臨床試験をフランスで開始しましたし、セルシードも角膜上皮シートの開発をフランスで行いました。また、ジャパン・ティッシュ・エンジニアリングは日本での事業拡大がなかなか計画通りに進まないことから、シンガポールに事務所を開設してアジアでの事業展開の準備を進めています。アンジェスMGも、HGF遺伝子治療薬の国内承認申請を取り下げて以降、開発の優先順位を国内から海外に変更しています。
オンコセラピー・サイエンス、フランスでのフェーズIで患者登録を開始へ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20111121/157999/
セルシードが角膜再生上皮シートを欧州で申請、歯周組織再生シートおよび軟骨再生シートの臨床研究を2011年中に開始
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2008/1029/
日経バイオテク11月7日号「点検、バイオ銘柄」、ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20111109/157737/
アンジェスMGの中間決算説明会、「コラテジェン」のライセンス契約交渉は数社に絞り込み
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2008/1030/

 各社とも、日本市場だけを相手にしていては企業を維持できないとの見通しがあるのではないでしょうか。