毎月第1金曜日と第3金曜日、第5金曜日の日経バイオテクONLINEメールの編集部原稿も担当しております日経バイオテクONLINEアカデミック版編集長の河田孝雄です。今日は、前回の2011年11月18日から2週間ぶりでお目にかかります。

 昨日から師走になりました。12月1日には年末恒例の「ユーキャン新語・流行語大賞」の年間大賞が「なでしこジャパン」と発表されました。トップ10の他の9つは五十音順で、帰宅難民、絆、こだまでしょうか、3.11、スマホ、どじょう内閣、どや顔、風評被害、ラブ注入で、トップ10の半分が東日本大震災関連でした。

 12月1日には、たびたび記事とりまとめをさせていただいている食品の放射性物質についても新たな動きがありました。小中学校の給食の食材では、通常の食品の5分の1に相当する1kg当たり40ベクレル以下とすることが12月1日に文部科学省から発表されました。

 12月1日からハワイ産の遺伝子組み換えパパイアが輸入解禁になりました。昨日うかがった幕張メッセの「アグリビジネス創出フェア」(主催:農林水産省)では、国内産のパパイアの試食を行っていました。

 12月1日は基調講演2「農林水産イノベーションに向けて~次世代のビジネスモデルに関する起点を考える~」でたいへん多くの方が集まっていました。講師は、産学連携推進機構の理事長で一橋大学大学院商学研究科(MBA)客員教授である妹尾堅一郎氏。「技術力で勝る日本が、なぜ事業で負けるのか―画期的な新製品が惨敗する理由」などの著書があります。半日議論を、2010年秋から20数回重ねており、とりまとめの段階にあるとのことです。内閣府の知的財産による競争力強化・国際標準化専門調査会の国際標準化戦略タスクフォースにおける議論のようです。

 「AKB48のメンバーの名前を10人言えないとおじさんといわれる」という話もあり、ちょっとハードルが高いと思いました。大みそかの第62回NHK紅白歌合戦」の出場歌手の決定は11月30日に発表されました。

 12月1日には2011年にカラオケでよく歌われた曲のランキング(第一興商のデータ)が発表になり、2011年にカラオケでよく歌われた曲のベスト3は、AKB「ヘビーローテーション」、KARA「ミスター」、少女時代「Gee」。このトップ3の3グループは皆、紅白に出場するようです。

 妹尾氏は勝ち続けるビジネス展開では、裏側でのデータ解析が重要ということも指摘しましたが、カラオケランキングもよい例ではと思います。農林水産業の6次産業化では、3次産業側から考えることが重要であることを指摘し、日本の農林水産物には大きなビジネスチャンスがあるという見方を強調なさってました。ビールの消費量が世界的に伸びることに対応してカナダでは、これからビールを飲むようになる地域の嗜好を調査して対策をたて、オーストラリアなどに比べて優位となっているという話を農水省で聞いたことも紹介していました。

 今日12月2日は昼過ぎまで横浜開催の日本DNA多型学会第20回学術集会の会場におりますが、ニホンナシ品種識別、食用ギクの系統解析、ウンシュウミカンの多型性評価、イチゴ野生種のゲノム・データ解析など、食用農作物関連の発表が相次いでいます。

 アグリビジネス創出フェアやDNA多型学会などの話題は、時間の関係でまだ記事で報道しておりませんが今後、反映してまいります。

 11月30日に大阪の千里で取材した糖転移ヘスペリジン・ビタミンP研究会の第3回研究発表会や、11月28日に都内で開催された日本薬学会レギュラトリーサイエンス部会の第9回食品安全フォーラムはそれぞれまずは1つ、記事をとりまとめました。記事でご覧いただければと思います。

近くトクホ見込みの糖転移ヘスペリジンの第3回研究発表会に100人、NHK番組で研究会成果も
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20111201/158182/

「ベロ毒素遺伝子は大腸菌血清型180種のうち100種に入り込んでしまった」ユッケ原因アウトブレイクの対策に追われた国立感染症研究所の渡邉所長が講演 https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20111130/158165/

 最後にここ2週間で記事とりまとめを直接担当した記事20本ほどのリストと注目点を以下に記載します。

理研RCAI、核内ユビキチンリガーゼPDLIM2は転写因子STAT3をユビキチン化して分解し、Th17細胞の過剰な分化を抑制
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20111202/158209/
○腸管免疫の研究発展は目覚ましいです。

JSTとスイスETHZ、研究交流の分子医学研究に九大生体防御医学研と阪大薬、順天堂大、応募20件から採択3件
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20111202/158208/
○2011年度は「分子医学研究」が選ばれました。

遺伝子68個のネットワークが血小板の個人差に、理研CGM参加コンソーシアムがNature誌発表
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20111201/158183/
○医療にも直結した個人差の研究です。

近くトクホ見込みの糖転移ヘスペリジンの第3回研究発表会に100人、NHK番組で研究会成果も
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20111201/158182/
○ちょうど研究発表会開催日の夕方にNHK番組で紹介されました。

「ベロ毒素遺伝子は大腸菌血清型180種のうち100種に入り込んでしまった」ユッケ原因アウトブレイクの対策に追われた国立感染症研究所の渡邉所長が講演
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20111130/158165/
○種子のDNA分析では検出が難しいとのことです。

阪大と理研など、甘草の医薬成分を酵母で生産した成果を論文発表、甘草業界2位の常盤植物化学研も連名
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20111126/158114/
○植物のメタボロミクス研究の成果です。NEDOプロジェクトも関連しています。

理研CDBの上田泰己氏が研究総括のJSTさきがけ、採択の競争率は25倍超
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20111126/158113/
○競争率は25倍超でした。

JSTのCRESTエピゲノム、応募80件から9件の研究課題を採択
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20111125/158109/
○競争率は10倍近くでした。

A-STEPのFSステージ探索の第2回公募の採択課題をJSTが決定、アグリ・バイオは114件
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20111125/158102/
○2011年度2回目の採択です。

A-STEPのFSステージ探索の第2回公募の採択課題をJSTが決定、創薬は106件
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20111125/158101/
○創薬とアグリ・バイオで似た系統の課題もあります。

東大医の浦野教授とNIH、がん細胞の切除に役立つ蛍光プローブをJSTで研究加速、Science姉妹誌に論文発表
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20111124/158087/
○記者会見で実演も行いました。

東大医科研の中内啓光教授ら、グリア細胞のTGFβで造血幹細胞が「冬眠」、Cell誌に発表
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20111122/158065/
○神経細胞と血液細胞の新たな関係が分かってきました。

名大発ベンチャーのヘルスケアシステムズ、パラグアイ栽培のキノコ「コプリーノ」が皮膚の光老化を抑制
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20111122/158063/
○機能性素材の事業化は1年ほど前から開始したとのことです。

タキイ種苗、「タネとヤサイのミュージアム」を六本木ヒルズで開催、新品種説明会は滋賀と茨城に各々1500人
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20111122/158062/
○健康日本21では野菜の摂取量を増やすことはできませんでした。

リンチ症候群関連DNA修復酵素MutLの機能制御で理研が新発見、SPring-8のX線小角散乱も活用
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20111122/158042/
○X線小角散乱も活用したとのことです。

カルピス発酵応用研と静岡県立大の横越教授、発酵乳摂取で脳内神経伝達物質が上昇、札幌のISNFF2011で発表
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20111122/158041/
○発酵産物の健康機能には奥深いものがあります。

東京理科大の谷中昭典教授らと村上農園、NSAIDs副作用の小腸傷害をスルフォラファンが改善
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20111122/158040/
○スプラウトやスルフォラファンの研究に注目しています。

小売企業が疾病リスク低減トクホ、CGCジャパンとダイエーのCaソーセージ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20111121/158008/
○流通小売がトクホを取得するのは新しい動きです。

2012年度に名古屋大学大学院に創薬科学研究科、教授陣らは12月26日に発表
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20111118/157967/
○学科長は未定とのことでした。

 なお、先々月(2011年10月)の第1月曜日(10月3日)にバイオポータルサイトの「Biotechnology Japan(BTJ)」を全面刷新しました。Biotechnology Japanは、1981年10月創刊のニューズレター「日経バイオテク」のニュースをオンラインで提供するサイトとして、1996年からサービスを続けてきましたが、2011年10月に日経バイオテクが創刊30周年の節目を迎えるのを契機に、ブランド名も日経バイオテクに統一し、「日経バイオテクONLINE」に生まれ変わりました。

 日経バイオテクONLINEは下のURLになりました。引き続きご活用いただければと思います。

 https://bio.nikkeibp.co.jp/