こんにちは。水曜日のメールを担当する橋本宗明です。いろんなところで大学や企業の方とご挨拶をすると、「ああ、いつもメールマガジンを読んでいます」と言っていただけます。皆さんのお役に立ちうる文章をかけているのかどうか、悩ましいこともありますが、皆様から反響の声をお聞きすると元気も出ますし、「そういう見方もあったのか」と新しい発見ができることもあります。時折、皆様のご意見やご感想もお寄せいただけると幸いです。

 それから、10月に新しいウェブサイトに刷新し、ウェブサイトのデザイン、機能、使い勝手のあらゆることを変更しました。セキュリティ強化の一環で、ログインなどは少し煩雑になってしまったところもあるかもしれません。「どこが良かったよ」とか「どこがいまいち」「ここはこうした方がいいのでは」といったご意見をいただければ、技術面で対応困難な部分もあるかもしれませんが、極力、さらなる見直しにつなげていきたいと思います。

 とりわけ、皆様からご投稿いただいている「人材募集」や「セミナー・告知」の投稿コーナーについて、ご意見をいただければと思います。セキュリティ強化のために、一度弊社のCONNECTというシステムに登録して、日経バイオテク編集部の管理者とメールでやり取りをいただくという手間が少しかかるのですが、手間がかかるのは最初だけで、一度登録すればあとは何度でも同じIDとパスワードで投稿できます。

 人材募集の告知は皆様に積極的にご利用いただいています。ご利用いただき、無事に採用ができたという方は、このメールの最後の投稿フォームでも、CONNECTの管理者宛にメッセージでも結構なので、使い勝手がどうだったかや、希望者の採用がうまくできたかどうか、など、ご感想をお寄せいただければ幸いです。さらに使い勝手のいいサイトを目指して、改修を重ねていくつもりなので、よろしくお願いします。

https://bio.nikkeibp.co.jp/career/

 ところで、10月終わりから始まった2012年3月期決算企業の第2四半期の業績発表が一通り終了しました。そこで、来週の月曜日発行となる日経バイオテク本誌11月21日号では、大手・準大手製薬企業のパイプラインの状況を中心に記事をまとめました。

 しかしながら、2012年3月期中間期の決算からは考えさせられることがありました。日本の大手・準大手の製薬企業は、時期に多少の前後はあるものの、1990年代半ば以降、ほんのここ何年か前までの間に海外、特に米国への進出を図ってきました。米国市場が成長性、収益性の両面で魅力的だったために、ここで成功することがグローバル大手への一歩になり得るとばかりに、海外で通用するシーズを育て、発射台に載せると同時に、幾つかの企業では、米国の中堅製薬企業の買収などを通じて、米国に橋頭堡を築いたという状況ではないでしょうか。

 ではこれで一息つけるかというとそんなことはありません。2012年3月期は夏以降、歴史的な円高水準が定着しつつあり、グローバルに事業を拡大した企業にとっては悩ましい限りでしょう。一方で、これは以前から指摘されてきたことですが、米国では特許が切れるとたちまちジェネリックに市場を奪われるため、米国市場に依存し過ぎることには大きなリスクが付きまといます。そう言われて、頭では何となく理解していましたが、実際に数字として見せ付けられると、改めてそのリスクの大きさを認識せざるを得ません。

 とりわけショックを受けたのが、エーザイのアルツハイマー病治療薬「アリセプト」の落ち込み方です。米国での特許が満了した結果、米国での売上高は2011年3月期中間期の1060億円から、2012年3月期中間期には73億円となり、前年同期よりなんと93%も減少していしまいました。まさにドル箱を失った格好です。この結果、エーザイの中間期の連結売上高は20%減少。営業利益は25%減少し、当期純利益も17%減ってしまいました。

 米国で特許切れしそうな大型品目を抱えている状況は、実は他社もさほど違いはありません。2012年3月期の中間期は、大手・準大手11社のうち、武田薬品工業、第一三共、エーザイ、田辺三菱製薬、大日本住友製薬、塩野義製薬の6社が減収減益となり、増収増益だったのは、大塚ホールディングス、アステラス製薬、小野薬品工業の3社だけです。減収減益企業の中では、エーザイ同様、2010年問題の影響で米国での売上高が減少したためという企業も少なくありません。

 もっとも、米国市場に依存しすぎることのリスクはこれまでも十分に言われてきました。武田薬品が新興国に販路を有するスイスNycomed社を買収したように、投資を米国から新興国にシフトさせる事例も出ています。もちろん、日本の国の将来性をあきらめるわけではありませんが、現時点ではまさに成長しようという新興国(特に中国やアジア各国)に出て行って、そこで彼らの成長に寄与することで自分たちの成長にもつなげるというのが、今の多くの日本企業がなすべきことではないのかと考えています。

 そこで私ども日経バイオテクは、日経メディカルオンライン、CRO企業である北京CROと一緒に医療関連企業の中国進出セミナーというものを企画しました。まずは医療機器とIVD(体外診断薬・機器)企業を対象にして、中国の政策や制度、市場、規制、流通手続きなどの実際的な話を学べる貴重な機会になるのではないかと考えています。

 セミナーの講師としては、中国の規制当局である中国国家食品薬品監督管理局(SFDA)の、医療機器審評センターの元センター長で、現在は審査員などを要請する高級研修学院の副院長を務めておられる劉吉英さんをお招きしました。また、マーケティングの話をご講演いただく崔さんと、体外診断薬の話を後援いただく朱さんは、ともに中国最大手の製薬企業である中国医薬集団のグループである中国医療機器有限公司の一員です。中国進出のパートナーを探す際などにも助言いただけそうです。

 セミナーは、12月9日、白金高輪の弊社会議室で比較的小規模な会として開催します。受講料は3万8000円と通常の日経バイオテクプロフェッショナルセミナーよりも少々高めですが、東京でこれだけの人と人脈ができるというメリットを考えていただければと思います。

http://nbt.nikkeibp.co.jp/bio/seminar/111209/index.html
 応募は上のリンクからできますので、ぜひともに皆様のご参加をお待ちしています。

 また、日経バイオテク創刊30周年記念セミナー第二弾、次世代シーケンサーをテーマとするセミナー『1Gシーケンスの挑戦、ゲノム解析の新たな地平へ』を11月30日に品川で開催します。次世代シーケンサーを利用する研究者の裾野が広がり、さまざまな研究領域で応用されはじめた状況をお伝えできるかと思います。恒例のパネルディスカッションも用意していますのでぜひともご参加ください。詳細は以下のサイトからお願いします。

 http://nbt.nikkeibp.co.jp/bio/seminar/111130/index.html

 先日よりご案内しています11月28日に秋葉原で開催を予定しています日経バイオテク創刊30周年記念セミナー第一弾!『PGx・バイオマーカーが変える医薬品開発』は、おかげさまで既に多数の方からお申し込みをいただいています。コンパニオン診断薬の同時開発をテーマとするパネルディスカッションの議論は必見です。まだお申し込みいただいていない方は、ぜひともお急ぎお申し込みください。詳細は以下のサイトをご覧ください。

 http://nbt.nikkeibp.co.jp/bio/seminar/111128/index.html

 さらに、日経バイオテクONLINEの誕生を記念して、日経バイオテクONLINEでは2週間の無料お試しキャンペーン実施中です。ぜひともこの機会にご利用ください。

 http://nbt.nikkeibp.co.jp/bio/order.html#cam

 本日はこの辺で失礼します。ご意見、ご批判は以下のフォームよりお願いします。マールマガジンのデザイン変更(記事タイトルを前にして、記者の記事は後ろにした)に関するご意見などもぜひお寄せください。。

 https://bio.nikkeibp.co.jp/inquiry/

                    日経バイオテク編集長 橋本宗明