こんにちは。第2、第4金曜日を担当する日経バイオテク副編集長の河野修己です。

 現在はちょうど、3月期、9月期決算企業の説明会が集中している時期です。日経バイオテクでも、製薬企業、バイオベンチャーの決算説明会関連の記事を順次、掲載ています。

J-TECの中間決算、「ジェイス」の売り上げ増で50%の増収
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20111111/157805/

エーザイの2012年3月期中間決算は2桁の大幅減収減益、アリセプトの米国の売り上げは93%減に
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20111110/157794/

第一三共の2012年3月期中間決算は減収、利益面では2桁の減益、「品質問題については大いに反省」とコメント
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20111108/157725/

大日本住友製薬の2012年3月期中間決算は減収、期待の「ラツーダ」は計画未達
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20111108/157705/

アステラス製薬の2012年3月期中間決算は増収2桁の増益、「ベシケア」は日欧米でシェアNo1
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20111108/157703/

塩野義製薬の2012年3月期中間決算、米子会社の混乱で目標値から大きく乖離
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20111107/157656/

田辺三菱製薬の2012年3月期中間決算は減収減益、中計目標の売上高5000億円に向けて新薬投入は順調
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20111107/157655/

 今回の決算発表で目を引くのは、予想されていたこととはいえ、特許が切れたエーザイのアルツハイマー病治療薬「アリセプト」の売り上げが急減している点でしょう。

 アリセプトの昨年度の売上高は2904億円で、そのうち半分以上の1534億円が米国でのものでした。アリセプトはエーザイ全体の売上高の約4割を占めています。それが今年度上期は前年同期比で53%減の813億円に留まっており、米国だけを見れば93%減の73億円にまで減少しました。1年で10分の1になったわけです。

 エーザイは、もう1つの柱である潰瘍治療薬「パリエット」もジェネリックの脅威にさらされています。しかし、こうした状況にあっても、各アナリストによるエーザイの評価は悪いものではありません。それは、両製品に代わる大型製品の開発がうまくいっていると判断しているからでしょう。

 エーザイは2010年秋以降、抗がん剤「ハラヴェン」の日米欧での承認取得に成功しました。がん領域についてエーザイは、次世代の主要領域として10数年前から強化してきました。ハラヴェンの適応は現在は乳がんだけですが、今後、適応拡大が進めば年間2000億円を超えるブロックバスターになると本誌では予測しています。がん領域のパイプラインでは、買収したMorphotek社の抗体製品なども後期段階に入りつつあります。