こんにちは。日経バイオテク編集長の橋本です。

 来週月曜日に発行する日経バイオテク本誌のWorld Trend欄に掲載した話題ですが、10月18日に欧州司法裁判所は、「ヒト胚を破壊して作った幹細胞の利用は特許として認められない」との判断を示しました。もともとEUは、「ヒト胚の産業あるいは商業目的の利用は特許の対象外」と定めていましたが、「ヒト胚」の定義が不明確だったために裁判となり、欧州司法裁判所は、「ヒト胚の概念は最も広く解釈すべき」として、ヒトの発生を開始する能力を有する場合、つまり、受精した瞬間から、あるいは未受精卵でも核移植技術などで発生過程に導かれた場合も、ヒト胚に含まれるという解釈を示しました。

 受精した瞬間から生命が始まるというのは感覚的にも理解できます。ではいつから人になるのでしょうか。gooleで調べてみると、人の始まりの定義は国や法律によって異なるし、全部露出説とか独立呼吸説とか、さまざまな学説が存在しているようです。交通事故で母親と胎児が死亡した場合に、胎児に対して賠償金が支払われるケースもあるということです。また、先端医療の分野では、胎児に対する治療も行われていますが、その場合の医療事故などはどのように扱われるのでしょうか。ヒト胚の始まりもそうでしたが、人がいつから始まるのかも、恐らく司法に判断をゆだねるべき問題なのかもしれません。

 話が飛躍してしまいましたが、World Trendの記事は、本誌発行後に日経バイオテクONLINEにも掲載しますので、詳細はそちらでお読みください。

 10月3日に日経バイオテクONLINEをスタートさせて、ほぼひと月が経過しました。これまでと大きく変わった点に、日経バイオテク本誌に掲載した記事の図表を掲載できるようになったことがあります。ちょうど、前号の日経バイオテクの特集が政府予算に関するものだったので数ページにわたる表があったのですが、それもきれいに掲載できました。また、主要特許の記事は毎号、表1点の体裁だったので、本誌のみにしか掲載してきませんでしたが、こちらも掲載できました。写真も従来は1点しか掲載できませんでしたが、複数掲載できるようになったので、グラビア特集などをやってみてもいいかもしれません(それには編集部員の写真撮影技術を向上させることがまず必要ですが)。ともあれ、会員の方は下記の記事を一度ご覧ください。

日経バイオテク10月24日号「特集」、2012年度バイオ予算・概算要求
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20111025/157412/

日経バイオテク10月24日号「主要バイオ特許の登録・公開情報」
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20111028/157515/

 それから、日経バイオテクONLINEでは、皆様からご投稿いただくコミュニティのコーナーを設け、人材募集、セミナー・学会、製品・サービス・技術シーズをご投稿いただけるようにしました。旧BiotechnologyJapanにあった皆のホームページを引き継いだものです。投稿いただくために、弊社のCONNECTというシステムに登録して、管理人と名刺交換してもらわなければならないというちょっと煩雑な手間がかかるので、皆様にご利用いただけるかどうか、少し心配していたのですが、幸い、多くの方にご利用いただいています。特に人材募集コーナーはこの不況にもかかわらず、多くの募集告知を掲載できています。

 このコーナーは、大学、公的機関に所属されている研究者の方には無料で投稿できるようにしていますので、どんどんご活用ください。ただし、本人確認などの関係で、研究者ご本人に、所属先の正式メールアドレスで登録していただき、メールアドレスは公開(管理人に対して)としていただくようにお願いしています。どうかご理解ください。

人材募集
https://bio.nikkeibp.co.jp/career/

セミナー・学会
https://bio.nikkeibp.co.jp/seminar/

製品・サービス・技術シーズ
https://bio.nikkeibp.co.jp/product/

 最後に少し宣伝です。日経バイオテク創刊30周年記念セミナー第二弾として、次世代シーケンサーをテーマとするセミナー『1Gシーケンスの挑戦、ゲノム解析の新たな地平へ』を11月30日に品川で開催します。次世代シーケンサーを利用する研究者の裾野が広がり、さまざまな研究領域で応用されはじめた状況をお伝えできるかと思います。恒例のパネルディスカッションも用意していますのでぜひともご参加ください。詳細は以下のサイトからお願いします。

 http://nbt.nikkeibp.co.jp/bio/seminar/111130/index.html

 また、先日よりご案内しています11月28日に秋葉原で開催を予定しています日経バイオテク創刊30周年記念セミナー第一弾!『PGx・バイオマーカーが変える医薬品開発』は、おかげさまで既に多数の方からお申し込みをいただいています。コンパニオン診断薬の同時開発をテーマとするパネルディスカッションの議論は必見です。まだお申し込みいただいていない方は、ぜひともお急ぎお申し込みください。詳細は以下のサイトをご覧ください。

 http://nbt.nikkeibp.co.jp/bio/seminar/111128/index.html

 さらに、日経バイオテクONLINEの誕生を記念して、2週間の無料お試しキャンペーンを行っています。この機会にぜひ、新しい日経バイオテクONLINEを試してみてください。関連記事を推奨する機能を充実させた他、1カ月に読める記事本数も大幅に増量し、デザイン、機能の両面で記事の読みやすさを徹底しました。

 http://nbt.nikkeibp.co.jp/bio/order.html#cam

 本日はこの辺で失礼します。ご意見、ご批判は以下のフォームよりお願いします。

 https://bio.nikkeibp.co.jp/inquiry/

                    日経バイオテク編集長 橋本宗明