先週、DIC(旧大日本インキ化学工業)に取材に行ってきました。ちょうどお盆の頃に、バイオ燃料を生産する藻類の研究で有名な筑波大学大学院生命環境科学研究科の渡邉信教授と共同研究を開始したと発表していたので、そこに至る経緯などを取材してきました。詳細は下記の記事にまとめましたので、どうぞお読みください。
DICが筑波大学の渡邉教授と藻類バイオマスエネルギーの共同研究に乗り出した理由
http://biotech.nikkeibp.co.jp/bionewsn/detail.jsp?newsid=SPC2011092084071
 DICが海洋バイオマスに力を入れていることは、かつて日経バイオテク・オンラインでも紹介しています。ただ、健康食品として知られる藻類のスピルリナの生産で、国内トップシェア企業であると言うことは知りませんでした。1970年代後半に、石油から食用のたんぱく質を生産するために酵母発酵の研究に着手し、その際に発生する二酸化炭素のを処理するために藻類の研究に乗り出して、80年頃にはスピルリナの大量培養に成功したということでした。DICと言えば、現在そーせいグループの子会社になったアクティバスファーマがスピンオフした会社であるという認識がありましたが、藻類バイオの研究開発にも本腰を入れて取り組んでいたということです。
海洋バイオマスの特許出願件数、ここ3年のトップスリーは産総研・味の素・富士電機
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/5085/
そーせい、マイルストーン収入を獲得も中間決算は減収に
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/5268/
 それにしても30年前に、将来の食糧不足を克服するために石油からたんぱく質を生産する研究が活発に行われていたというのは、どこかで耳にしたことはあるものの、時間の流れを改めて思い知らされました。地球環境問題から、「脱石油」が叫ばれる現在からは考えられないことです。スピルリナが当時、チャド湖周辺の現地住民の間で食用にされていたことが発見され、その高栄養から注目されていた藻類であるということも存じませんでした。その大量培養の研究に大日本インキという日本の製造業が乗り出し、成功を収めたというストーリーは新鮮でした。そして、日本の製造業の底力を発揮して、バイオ燃料を作り出す藻類の大量培養という夢の再現を、ぜひとも成し遂げてもらいたいと思いました。
 30年前と言えば、このメールマガジンでも何度か紹介したかもしれませんが、ニューズレターの日経バイオテクが創刊されたのが1981年10月で、この10月に日経バイオテクは創刊30周年を迎えます。それを記念して、10月3日に日経バイオテクのウェブサイトを全面刷新して、新しい「日経バイオテクONLINE」をスタートします。新しい日経バイオテクONLINEでは、ウェブニュースの日経バイオテク・オンラインと、バイオのポータルサイトであるBiotechnologyJapanを統合して、見やすく、使いやすいバイオの専門情報サイトとして、皆様にさまざまな情報提供をしていきたいと考えています。
誕生!新・日経バイオテクONLINE、10月3日にリリースします!
http://biotech.nikkeibp.co.jp/bionewsn/detail.jsp?newsid=SPC2011092184124
 ウェブサイトの全面刷新に合わせて、各種のメールマガジンも内容の見直しを進めています。このBTJ/HEADLINE/NEWSメールマガジンも、10月からは名称を「日経バイオテクONLINEメール」と名称変更し、配信元のメールアドレスもbto@nikkeibp.co.jpに変更します。ちなみに、全てのメールマガジンは同様にbto@nikkeibp.co.jpに変更しますので、受信設定などをされている方はお気をつけください。
 なお、大学や公的研究機関の研究者個人の方に無料でご利用いただいてきた、研究室の人材募集や、セミナー・学会の告知については、これまで同様、無料でご利用いただけるようにしました。これまでBioteconologyJapanの「皆のホームページ」に登録していた方も、新しいシステムに再度登録していただく必要があります。新たな投稿コーナーは、「人材募集」「セミナー・学会」のほか、企業などとのアライアンスを目的にご自身の研究内容をご紹介いただく「技術シーズ」なども投稿いただけます。一度登録していただくと、後は手軽に何度でもご利用できます。投稿した内容を公開するのは10月3日になりますが、ご登録、ご投稿は今すぐにでもできます。ぜひこの機会にご登録ください(大学や公的研究機関の事務局や、企業の方は登録や利用はできませんのでご注意ください)。
 http://blog.nikkeibp.co.jp/bio/BTJ/archives/postingmanual.pdf
 先週はバイオベンチャー2社がJASDAQグロース市場に株式上場することが相次いで決まり、日本のバイオにはこの辺りを底に上昇に転じる機運が漂ってきました。この社に続いて年内にも株式を上場しようと検討している企業が、他にもあると聞きます。成功例が幾つか出て、バイオ産業全体が盛り上がって行くことを強く期待しています。
3DマトリックスがJASDAQグロースに上場へ、ペプチド原料の止血剤などを開発
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2008/1663/
シンバイオ製薬、ジャスダックに上場へ、抗がん剤を発売済みの創薬ベンチャー
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2008/1606/
 BioJapan2011も、後2週間で開幕します。例年以上にアライアンス目的の製薬企業などによる参加が多いようですので、ぜひ皆様、10月5日から7日は横浜までお越しください。皆様のご参加をお待ちしています。
http://expo.nikkeibp.co.jp/biojapan/2011/
http://expo.nikkeibp.co.jp/biojapan/2011/matching/
 本日は、この辺りで失礼します。
 日経バイオテク・オンラインの記事全文をお読みいただくには、日経バイオテク本誌の読者になっていただく必要があります。日経バイオテク本誌のお申し込みは、以下からお願いします。
http://bio.nikkeibp.co.jp/bio/index.html
                     日経バイオテク編集長 橋本宗明
 ご意見があれば以下のフォームからお願いします。いただいたご意見を次回以降のBTJメールの中で、匿名で紹介させていただく可能性があることをご了解ください(紹介されたくない場合はその旨を明記しておいてください)。
 
https://bpcgi.nikkeibp.co.jp/form-cgi/formhtml.cgi?form=ask_pass4/index.html
 
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カゴメ、サラヤ、三井化学アグロ、四国総合研究所、ネオ・モルガン、全農など参加、競争率17倍だった農業・食品産業技術総合研究機構(NARO)生研センター(BRAIN)のイノベーション創出基礎的研究推進事業の新規採択課題、「BTJジャーナル」2011年8月号に掲載しました。
BTJジャーナル」のダウンロードはこちらから
→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/btjjn/
アカデミア向けの有料サービス「BTJアカデミック」はこちらから
→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/senmonn/btj_aca.jsp
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 BTJジャーナル2011年8月号を先月末(8月25日)に発行・公開しました。BTJジャーナルは、全文を無料で読むことができます。ぜひご一読いただければと思います。
 最新号(2011年8月号)のダウンロードはこちらから。
→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/btjjn/index.html#btjj1108
 “青”コーナー「リポート」は、農業・食品産業技術総合研究機構(NARO)の生研センター(BRAIN)のイノベーション創出基礎的研究推進事業を取り上げました。2011年度の新規採択課題は15課題で、競争率は17倍を超えました。年55億6500万円という予算規模も魅力です。
 事業仕分けの結果を受けてNARO傘下の研究機関には一切配分されませんでした。新規採択課題で研究分担者が所属する民間企業はカゴメ、サラヤ、三井化学アグロ、四国総合研究所、ネオ・モルガンの5社でした。研究代表者の所属では、全国農業協同組合連合会(全農)が唯一の民間系でした。
 この記事は、以下のBTJ/日経バイオテク・オンラインの記事をもとにとりまとめました。BTJジャーナルの記事はどなたでも全文をご覧いただけます。PDFマガジンですので、採択課題などを一覧表で見やすく掲載しています。
2011年度予算55億円のBRAINイノベーション創出事業、新規課題の分担企業にカゴメ、三井化学アグロ、ネオ・モルガンなど
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2008/0800/
BRAINイノベーション創出事業の新規15件は競争率17倍超、事業仕分けでNARO研究者への配分は無し
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2008/0799/
※2011年8月号(第68号)のコンテンツを目次にて紹介します。
BTJジャーナル 2011年8月号(第68号)
●CONTENTS
JSTのA-STEP「FSステージ」、農水省BRAINのイノベーション創出、
文科省NISTEPの科学技術指標 
P.2 アカデミア・トピックス
大学の成果を実用化へ橋渡し
JSTのA-STEP「FSステージ」
P.9 リポート
BRAINイノベーション創出事業
55億円に17倍、仕分け影響も
P.11 キャリア
NISTEP「科学技術指標2011」
P.12 BTJアカデミック・ランキング
JST・A-STEP探索の創薬がトップ
P.14 広告索引