こんにちは。第2、第4金曜日を担当する日経バイオテク副編集長の河野修己です。
 今回も6月17日に開催する本誌主催のセミナー「分子標的薬の創製と開発の最前線」のお知らせからです。私は6月初旬に開催される米臨床腫瘍学会(ASCO)年次集会を現地で取材します。このリポートを短時間(15分)ですが、セミナーの冒頭に行います。プレスリリースを読んでいるだけでは分からないASCOの情報をお伝えしますので、ご期待ください。詳細は以下のサイトからご覧下さい。
http://bio.nikkeibp.co.jp/bio/seminar/110617/
 さて、5月25日に医療イノベーション推進室の運営委員会が開催されました。医薬品、医療機器、再生医療、個別化医療など各重点分野において、2012年度予算の概算要求に向けた具体的な支援方針が決定され公表されました。
医療イノベーション推進室が運営委員会を開催、概算要求に向け具体的方針を策定
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/9291/
 新規の施策の中で、目玉の1つは「創薬支援機構」の設立を目指すとしているところです。これまでの中村室長らの発言を思い起こすと、日本の製薬企業に任せていてもいっこうにものが出てこないので、アカデミアにある候補化合物を公的資金で後期段階まで面倒を見て、製品化を協力に支援しようというような構想ではないでしょうか。
 ところで、医療イノベーション推進室と、総合科学技術会議のアクション・プランのライフ・イノベーション分野は、どちらも概算要求前に重点方針をつくり関連省庁の施策に反映させるという点で機能が重複しています。
 この点について25日の記者会見で中村室長に尋ねたところ、「医療イノベーション推進室の策定した方針を、アクション・プランに反映させるよう働きかける」という説明でした。昨日はCSTPの記者会見があったので同じことを聞いてみましたが、かっちりしたルールは決まっていないといった返答でした。
 後期段階の臨床開発を公的資金でやるのかそれとも企業に任せるのかという点では、医療イノベーション推進室とCSTPの基本的な姿勢はかなり異なっています。医療イノベーション推進室の提言が実際の予算にどのように反映されるかをじっくり見ていけば、ライフサイエンス分野における国の施策がどういった意思決定の仕組みで決まるのかも見えてくるはずです。