こんにちは。水曜日を担当する日経バイオテク編集長の橋本宗明です。
 連休明けから始まった3月期決算企業の決算発表ですが、医薬・バイオ企業では、バイオベンチャーはまだ半分ぐらい残っているものの説明会は大方終了しました。東日本大震災によって生産拠点や物流拠点が被災した企業では多額の特別損失の計上を余儀なくされましたが、医薬・バイオ企業においては他産業と比較すると震災の影響は限定的だったといえるのではないでしょうか。製薬企業や診断薬企業ではむしろ震災後に需要が拡大し、その半面、4月以降の需要が停滞気味で、2012年3月期の売上高に影響が出そうだということです。
 医薬・バイオ企業の業績の好調不調は、全体的な景気情勢よりもむしろ海外展開をはじめとする各社の戦略の違いをより強く反映しています。大手製薬企業では第一三共、エーザイ、大塚ホールディングスが好調。準大手・中堅では、田辺三菱製薬とキョーリン製薬ホールディングスの好調振りが目立ちます。バイオベンチャーは投資が先行するため、業績とポテンシャルとが必ずしも一致しませんが、タカラバイオやオンコセラピー・サイエンスのように安定的に黒字化した企業が出てきているほか、その他の企業でも赤字額を縮小させつつあります。今年はバイオで4、5社が新規上場するのではないかとされていますが、既上場企業の業績回復の話題も合わせて、バイオ企業に再び投資家の目が向くことを期待しています。
 今週に入って掲載した各社の決算説明会に関する記事を以下に示しておきます。検索窓に「決算」と入れて検索すると、より以前に掲載した記事までさかのぼってご覧いただけます。決算内容については、特にパイプラインを中心にして日経バイオテク本誌6月6日号に掲載する予定です。ご購読いただいている方は、そちらもぜひお読みください。
キッセイ薬品工業の2011年3月期決算は微増収減益に、EPOのバイオシミラーは目標を大きく下回るも次期は3倍増を計画
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/9229/
参天製薬の決算は増収増益、次期中期経営計画の目標は3年後に売上高1210億円以上
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/9197/
小野薬品工業の通期決算は減収減益、がん領域に経営資源を投下する
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/9193/
キョーリン製薬ホールディングスの決算は増収増益、ついに1000億円企業となる
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/9194/
J-TECの決算説明会、自家培養表皮「ジェイス」が進捗するも期初計画は未達成、希少疾病用医療機器承認に向けた臨床試験を開始へ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/9166/
大塚ホールディングスの上場後初の決算は2けたの増益を確保、トップ製品アリピラゾールの継承品のフェーズIIは成功
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/9165/
タカラバイオ、2012年3月期は医食品バイオを黒字化し、連結では過去最高益を目指す、中国に続きインドにも進出
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/9158/
カイノス、2011年3月期も業績は堅調、肺炎原因菌の遺伝子診断薬は2014年3月期に保険収載目指す
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/9157/
 企業の決算説明会などもそうですが、政府でも震災で一次ストップしていたさまざまな施策が動き始めており、我々の取材活動も徐々に以前の姿に戻りつつあります。ただ、被災した地域と福島第一原子力発電所の周辺地域が復旧・復興するにはまだまだ時間がかかるでしょう。だからこそ、政府は2011年度の2次補正予算の成立を急ぎ、復興を力強くサポートしていくべきなのに、首相の発言は定まらず、国会では足の引っ張り合いばかりが繰り広げられています。本当に復興を急ごうという気があるのでしょうか。いずれにせよ、2次補正では被災地の復興制作に関連してバイオマスなどの話題も出てくると思いますので、しっかりとウォッチしていきます。
 最後に、このメールマガジンでも何度か紹介してきましたが、6月17日午後に、東京・品川のコクヨホールで開催する分子標的薬のBTJプロフェッショナルセミナーのご案内です。この機会に分子標的薬の最前線の情報に是非、触れて下さい。皆様の参加をお待ちしています。
http://bio.nikkeibp.co.jp/bio/seminar/110617/
 本日はこの辺りで失礼します。
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JSTや理研など政府系の国内順位は上昇、
論文被引用数の日本研究機関ランキングが話題に
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 BTJジャーナル2011年4月号を先月末(4月25日)に発行・公開しました。BTJジャーナルは、全文を無料でお読みいただけます。ご一読ください。
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 “青”コーナーのリポートでは、研究業績の客観的評価のゴールデンスタンダードである論文分析の話題を取り上げました。被引用数のデータベースを用いて大学や研究機関、さらには国家を順位付けしたランキングが2011年3~4月に相次ぎ発表されました。日本研究機関のランキングでは、科学技術振興機構(JST)や理化学研究所など政府系研究機関の国内順位が上昇しました。一方、毎年恒例の“Hottest”Researcherでは、今回選ばれた13人の中に日本人はいませんでした。
 以下のBTJ/日経バイオテク・オンラインの記事3本をもとに編集しました。BTJジャーナル2011年4月号のP.6~9にてご覧ください。
論文被引用数の日本研究機関ランキングをThomson Reuters社が発表、JSTや理研など政府系の国内順位は上昇
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/8343/
米Thomson Reuters社が化学論文の引用ランキングを発表、アジア太平洋地域で日本は3位
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/8048/
2009-2010年の“Hottest” Researchersは13人のうち7人が遺伝学、うち3人はアイスランドdeCODE社に所属、日本人の該当は無し
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7860/
 BTJジャーナルは、次のサイトでPDFファイルをダウンロードすると、記事全文をご覧いただけます。
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 ぜひご一読いただければと思います。BTJ編集長 河田孝雄
※2011年4月号(第64号)のコンテンツを目次にて紹介します。
BTJジャーナル 2011年4月号(第64号)
●CONTENTS
東日本大震災(2) 論文分析ランキング、文部科学大臣表彰 日本学士院賞
P.2 アカデミア・トピックス
大震災で第4期基本計画見直し
放射性物質への対応急ぐ
P.6 リポート
論文被引用数でランキング
日本研究機関で政府系上昇
P.10 キャリア
文科大臣表彰で若手はバイオ過半
日本学士院賞はバイオ2人
P.14 BTJアカデミック・ランキング
創薬ベンチャー検証がトップ