毎月第1金曜日と第3金曜日、第5金曜日のバイオテクノロジージャパン(BTJ)メールで編集部原稿を担当しておりますBTJ編集長の河田孝雄です。2011年5月6日以来、2週間ぶりでお目にかかります。
 3月11日におこってしまった東日本巨大地震による東日本大震災で、2011年春の学会の年会・大会や、授賞式・贈呈式などの式典は多くが中止になりました。2カ月ほどを経過し、復興に向けた取り組みが各地で本格化する中で、学会の活動なども実施されるようになってきました。
 授賞式・贈呈式の関係では、先週木曜日(5月12日)にドイツ・イノベーション・アワードの授賞式があり、今週水曜日(5月18日)に東レ科学振興会の贈呈式が開かれました。震災がおこらなければ、ドイツは3月17日、東レは3月16日に開催予定だった式典です
※BTJ/日経バイオテク・オンラインの関連記事
第3回独イノベーション賞で再生医療関連2件、京大iCeMSの上杉教授らが1等賞、東大分生研の竹内准教授らが3等賞
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/8960/
東レ科学技術賞と東レ科学技術研究助成などの贈呈式、当初予定の2カ月後の5月18日に開催
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/9117/
第51回東レ科学技術賞に環境ストレス応答の山本雅之・東北大教授、総額1億3000万円の研究助成10件は半分がバイオ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7362/
 学会関連の取材は、今週は木曜日(5月19日)と金曜日(5月20日)に第5回日本エピジェネティクス研究会を、先週は金曜日(5月13日)から日曜日(5月15日)まで、第65回日本栄養・食糧学会大会を取材しました。
※BTJ/日経バイオテク・オンラインの関連記事
【日本エピジェネティクス研究会】
国立がん研と明治、腸内細菌叢の変化が炎症による大腸上皮のDNAメチル異常の誘発に影響
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/9124/
東大の秋光准教授ら、エピジェネティックな遺伝子発現制御にRNA分解経路が関与、ChIP-seq活用
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/9121/
第5回日本エピジェネティクス研究会年会が熊本で開幕、基調テーマは「アカデミック交差点」、奨励賞を新設
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/9119/
【日本栄養・食糧学会】
日本栄養・食糧学会大会が開幕、「栄養・食糧学と医学の融合」をテーマに特別講演4題
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/8964/
震災復興に学会開催、仙台で機能性食品の大会・年会が相次ぐ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/8969/
コーヒーの健康情報発信を競う、ネスレは日本栄養・食糧学会の市民公開講座に協賛、AGFは「コーヒー大事典」公開
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/8963/
日本栄養・食糧学会大会のトピックス、企業は日清オイリオ、羽ニ重豆腐、日水、カルピス、ファーマフーズ・グリコ・吉本興業、ネスレ・TESホールディングス、東ソー・デンカ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/8680/
災害時における栄養・食糧問題、日本栄養・食糧学会が5月の第65回大会で緊急企画シンポジウム
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/8645/
 日本エピジェネティクス研究会は、07年開催の第1回から毎年できるだけ取材するようにしておりますが、今年は、参加者数が多く、特に若手研究者の活発な議論が目立っていたように思います。
 記事とりまとめ中ですが、日本栄養・食糧学会でも、エピジェネティクス関連の注目発表が相次ぎました。5月14日に開催されたネスレ栄養科学会議サテライトシンポジウム「栄養とエピジェネティクス」では、日本エピジェネティクス研究会の第5回年会の会長を務めた中尾光善・熊本大学発生医学研究所長/教授が講演なさいました。演題名は「エピジェネティクス機構による細胞制御と病態」です。スイスNestle社の関連では、昨年秋にエピジェネティクスをテーマとした会議を欧州で開催したとのことです。
 日本エピジェネティクス研究会では、この4月に明治乳業から商号を変更した明治の研究本部が、国立がん研究センター研究所との共同研究の成果を発表していました。
 震災以降、特に重点取材している放射性物質の生体への影響と関係する研究者も、エピジェネティクス分野で活躍なさっています。いわゆる環境ホルモンも含め、このあたりの研究に引き続き注目していきたいと考えております。
 以下に、最近2週間で直接記事とりまとめを行った記事リストを、取り上げたポイントとともに掲載します。ご参考にしていただければと思います。
※直近2週間のBTJ/日経バイオテクオンラインの直接担当記事
【2011-05-20】
国立がん研と明治、腸内細菌叢の変化が炎症による大腸上皮のDNAメチル異常の誘発に影響
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/9124/
■プロバイオティクスの機能検証も楽しみです。■
【2011-05-19】
東大の秋光准教授ら、エピジェネティックな遺伝子発現制御にRNA分解経路が関与、ChIP-seq活用
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/9121/
■東大浅野キャンパス(住所は文京区弥生)にあるアイソトープ総合センターの研究です。■
【2011-05-19】
第5回日本エピジェネティクス研究会年会が熊本で開幕、基調テーマは「アカデミック交差点」、奨励賞を新設
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/9119/
■会場からは熊本城がよく見えました。■
【2011-05-19】
東レ科学技術賞と東レ科学技術研究助成などの贈呈式、当初予定の2カ月後の5月18日に開催
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/9117/
■東北大学の山本雅之・学部長/教授のお話しが胸にしみました。■
【2011-05-19】
理研と米Helicos社、「HeliScopeCAGE法」を論文発表、100ngのRNAサンプルから遺伝子発現量を定量化
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/9100/
■1分子シーケンサーが威力を発揮している成果が論文発表になりました。■
【2011-05-19】
避難者・被災者を受け入れていた東京ビッグサイト西でifia開幕、林原は書籍「TREHA BOOK─和菓子編─」も展示、日本食品化学学会も同時開催
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/9093/
■避難者や被災者の方々を受け入れていた場所で、展示会などのイベント実施が再開されました。■
【2011-05-18】
乳酸菌シロタ株の発酵乳はノロウイルス胃腸炎の発熱を軽減、順大が論文発表
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/9091/
■多発しているノロウイルス対策に、プロバイオティクスが役立つとの発表です。■
【2011-05-18】
オムロン ヘルスケア、内臓脂肪測定装置「HDS-2000 DUALSCAN」を8月発売、販売目標は初年度100台
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/9065/
■長らく開発が進められてきた内臓脂肪測定装置が夏に実用化します。■
【2011-05-18】
理研とJST、発性軸索誘導分子Sema3Aが成長円錐を退縮する仕組みを発見、神経再生法確立にも貢献へ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/9060/
■神経再生の分野でも発見が相次いでいます。■
【2011-05-18】
東大に相次ぎバイオ寄付講座、医科研に中外製薬「抗体・ワクチン治療」、東大農にイオン1%クラブ「植物医科学」
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/9061/
■東大の寄付講座新設でも、バイオ関連が目立っています。■
【2011-05-17】
東大の社会連携講座、4月新設はリピドミクス(小野、島津)と脂肪細胞機能制御学(ノバルティス)、直近の新設3件はすべてバイオ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/9059/
■リピドミクスは東大医学部です。東大薬学部の産学連携でもリピドミクスの名称があります。■
【2011-05-15】
日本栄養・食糧学会大会が開幕、「栄養・食糧学と医学の融合」をテーマに特別講演4題
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/8964/
■お茶の水女子大学で、医学研究者の講演・参加に重点を置いて開催されました。■
【2011-05-15】
震災復興に学会開催、仙台で機能性食品の大会・年会が相次ぐ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/8969/
■学会開催も、被災地の復興に寄与できそうです。■
【2011-05-13】
コーヒーの健康情報発信を競う、ネスレは日本栄養・食糧学会の市民公開講座に協賛、AGFは「コーヒー大事典」公開
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/8963/
■抗糖尿病などコーヒーの機能性は医学会でも注目されています。■
【2011-05-13】
第3回独イノベーション賞で再生医療関連2件、京大iCeMSの上杉教授らが1等賞、東大分生研の竹内准教授らが3等賞
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/8960/
■広尾のドイツ連邦共和国大使公邸で開催されました。■
【2011-05-12】
理研と筑波大、MRテクノロジーがNMR顕微鏡の構築に前進、セロリやマウス胎児を撮影
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/8870/
■イメジングの技術革新には目を見張ります。■
【2011-05-11】
核種別文献は計449報、食品安全委員会は5月12日に放射線WGでα核種を議論
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/8863/
■事務局の方々の作業量も膨大です。■
【2011-05-11】
世界市場年9000億円でシェア2割弱、FAD-GDH血糖値センサーでパナソニックと池田糖化に農芸化学技術賞、組み換えによる酵素の糖鎖除去で感度向上
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/8816/
■異業種のコラボが大きな成果に結び付きました。■
【2011-05-10】
オムロンの内臓脂肪測定装置が医療機器の承認取得、放射性被ばくのないインピーダンス法
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/8815/
■2011年2月に承認を取得したことが分かりました。■
【2011-05-10】
NEDOが助成金不正受給で和光純薬工業を処分、3月末公表の山口大の措置に続く
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/8814/
■企業コンプライアンスの問題のように思います。■
【2011-05-09】
不二製油が2013年度までの中期経営計画を策定、「大豆ルネサンス」打ち出す
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/8783/
■大豆たんぱく質の事業は増収増益が続くようになってきました。■
【2011-05-09】
日本農芸化学会の副会長に松田譲・協和発酵キリン社長、中四国支部評議員に福田恵温・林原社長
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/8782/
■農芸化学会は民間との連携が活発な学会です。■
【2011-05-09】
日本農芸化学会の次回大会は2012年3月に京都女子大などで開催
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/8778/
■2011年3月開催が中止になった京都での開催が決まりました。仙台開催は2013年春の予定です。■
 最後に、先月末に発行・公開したBTJジャーナル2011年4月号の紹介をさせていただきます。巻頭の緑コーナー“アカデミア・トピックス”では、BTJ/日経バイオテク・オンラインで報道した東日本大震災の関連記事を特集しました。こちらは全文を無料でご覧いただけます。
BTJジャーナル2011年4月号のダウンロードはこちらから
→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/btjjn/index.html#btjj1104
※2011年4月号(第64号)のコンテンツを目次にて紹介します。
BTJジャーナル 2011年4月号(第64号)
●CONTENTS
東日本大震災(2) 論文分析ランキング、文部科学大臣表彰 日本学士院賞
P.2 アカデミア・トピックス
大震災で第4期基本計画見直し
放射性物質への対応急ぐ
P.6 リポート
論文被引用数でランキング
日本研究機関で政府系上昇
P.10 キャリア
文科大臣表彰で若手はバイオ過半
日本学士院賞はバイオ2人
P.14 BTJアカデミック・ランキング
創薬ベンチャー検証がトップ