こんにちは。第2、第4金曜日を担当する日経バイオテク副編集長の河野修己です。
 今日はまず、セミナー開催のお知らせです。昨年、好評だった本誌主催のセミナー「分子標的薬の創製と開発の最前線」を今年も6月17日に開催します。場所は東京・品川のコクヨホール。現在、分子標的薬の主力はキナーゼ阻害薬ですが、今年のセミナーでは次世代の標的として注目されているmiRNAやたんぱく質間相互作用などのテーマも取り上げます。詳細は以下のサイトからご覧下さい。
http://bio.nikkeibp.co.jp/bio/seminar/110617/
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 さて、日経バイオテクの最新号(5月9日号)では、東日本震災で深刻な被害を受けた東北大学のバイオ関連の研究機関について特集しました。
日経バイオテク5月9日号「特集」、東日本大震災の教訓
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/8786/
 福島第1原発の事故で“想定外”という言葉が繰り返し使われていることからも分かるように、あらかじめ備えていたつもりでも、実際にことが起こってみるとその備えがほとんど機能しないということはよくあります。それだけに、実際に震災を経験した東北大の研究者の方々の証言には、耳を傾ける価値がありました。特集では、地震国日本の研究機関が将来起こるかもしれない災禍にどのような策を取るべきかについて、ポイントをまとめてあります。
 ところで研究者の話を聞くと、震災で被害を受けた研究機関の復興を促進するには、規制緩和、特に競争的資金の柔軟運用が必要だという声が強いことに気が付かされます。正式な予算措置を待っていては研究活動の回復がいつになるか分からないので、研究者達は手持ちの資金でなんとかしようとし始めています。この時、障害となるのが、競争的資金では使用目的が細かく規定されている点。競争的資金を使って、研究機器の修理や共同購入ができるようにしてほしいとの要望が出ています。総合科学技術会議は昨年度から、競争的資金の運用ルールを含めた規制緩和を検討中です。この際、被災した研究者の声も真摯に受け止めるべきでしょう。
 以下は最近掲載した震災関連の記事です。
環境省の疫学調査、東日本大震災の影響を調査対象に
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/8865/
東北大学大学院医工学研究科の西條芳文教授に聞く、「生命科学分野の競争は厳しい。人材流出が懸念される」
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/8821/
東北大生命科学研究科の高橋研究科長に聞く、「被害額は最低でも8億5000万円、なお3億円分が調査中」
http://biotech.nikkeibp.co.jp/bionewsn/detail.jsp?newsid=SPC201104268100
東北大の大島薬学部長らに聞く、「被害額は最低でも5億円から10億円」
http://biotech.nikkeibp.co.jp/bionewsn/detail.jsp?newsid=SPC201104268100