東京では桜は満開の季節を過ぎました。今年は何かとあわただしく、落ち着いて桜を眺める時間がありませんでした。震災から1カ月が経過しましたが、まだ度々大きな余震が発生しています。早く世の中が落ち着きを取り戻して、桜を見て心を和ませられるようになればいいのですが。
 仙台市の東北大学キャンパスや、つくば市の産業技術総合研究所などの研究施設の被災状況を把握するために、記者で手分けして情報収集に当たっています。先週は河野副編集長が東北大学医学部に取材に行き、幾つかの記事をまとめました。
 当初から懸念されていましたが、バイオリソースを含めて研究資源や研究設備は大きな被害を被りました。まずは生活を立て直すことから取り組まなければなりませんが、研究者が早く研究を再開できるように支援することも欠かせません。全国の大学や公的研究機関からは、研究設備、施設の提供や、共同研究先を募集する声が挙がっています。国の予算措置を待っていては、いつになるのか分からないので、こうした現場でのボランティア的な活動が本当に重要だと思います。
 先週以降に日経バイオテク・オンラインで報じた東日本大震災の関連の記事を以下に紹介します。近いうちに、研究施設の被災に関する状況をリポートとしてまとめる予定です。そちらもぜひお読みください。
東北大医学部、高層階の方が被害大きい、高額・大型研究機器は低層階に設置すべき
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/8292/
大震災による東北大医学部の被害、最も深刻なのはバイオリソース、非常用電源も十分に機能せず
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/8291/
東北大・山本医学部長に聞く、「最先端研究の拠点形成し復興に努めたい」
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/8267/
大地震時の研究機器への被害、最も壊れやすいのは顕微鏡
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/8264/
中外製薬のバイオ医薬品、欠品は避けられる見込み
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/8258/
続報・詳報、原発事故で外国籍の研究者が急いで国外脱出、研究戦力ダウンの長続き懸念高まる
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/8199/
 世の中は震災や原発事故に関連するニュース一色に染まった感がありますが、科学の研究は日々進展しています。先週は、理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(CDB)器官発生研究グループの笹井芳樹先生らの研究グループが、再生医療の進展に結びつく大きな研究成果をNature誌に発表しました。第一三共などの研究グループによる、天然物創薬に関するPLoS誌の論文も興味深いです。
 原発事故では科学に対する不信が生じていますが、人が直面するさまざまな問題を解決できるのも科学の力であると確信しています。日経バイオテクではこれからも科学的な視点に立って、バイオテクノロジーの進展と産業利用の動向を報じていきますので、よろしくお願いします。
理研CDB、ES細胞から人工網膜組織の3次元形成に成功、網膜色素変性症に対する再生医療に道
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/8228/
第一三共、英University of Birminghamの研究者ら、天然物創薬技術で新規抗MRSA活性有する化合物を取得
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/8270/
 先週のこのメールで2011年5月18日に東京・品川で「次世代抗体医薬」をテーマとするセミナーを開催することを告知させていただきました。おかげさまで、既に多数の方にお申込いただいています。
 今回開催するプロフェッショナルセミナーは、中外製薬、協和発酵キリン、アステラス製薬、第一三共といった製薬企業で抗体医薬の研究開発に携わっておられる方に参加いただいたのが特色です。製薬企業の方に、それぞれの戦略を紹介していただくとともに、パネルディスカッションでは技術面、戦略面の課題などについて議論していただけるのではないかと期待しています。東大医科研の津本教授と、試薬や診断薬の立場で抗体の技術開発に取り組んできた医学生物学研究所の方を交えて、次世代抗体医薬の技術開発の方向性に関する議論が出来ればと思っています。
 ご参加いただける方は、下のリンクからお急ぎお申し込みください。ぜひ、皆様の参加をお待ちしています。
http://bio.nikkeibp.co.jp/bio/seminar/110518/
 当編集部でも、ツイッターでゆるゆるとつぶやいています。本当にゆるゆるですが、ご興味がある方はぜひご覧ください。
twitterのアカウント http://twitter.com/nikkeibiotech
 本日はこの辺りで失礼します。
 日経バイオテク・オンラインの記事全文をお読みいただくには、日経バイオテク本誌の読者になっていただく必要があります。日経バイオテク本誌のお申し込みは、以下からお願いします。
http://bio.nikkeibp.co.jp/bio/index.html
                     日経バイオテク編集長 橋本宗明
 ご意見があれば以下のフォームからお願いします。いただいたご意見を次回以降のBTJメールの中で、匿名で紹介させていただく可能性があることをご了解ください(紹介されたくない場合はその旨を明記しておいてください)。
 
https://bpcgi.nikkeibp.co.jp/form-cgi/formhtml.cgi?form=ask_pass4/index.html
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東日本大震災で中止が相次いだ春学会、
BTJジャーナル2011年3月号に掲載しました。
緊急措置により要旨集・予稿集の発行で学会発表は成立しました。
3月24日に京都で開催の農芸化学会大会関連行事の1つ「化学と生物シンポジウム」は盛会でした。
BTJジャーナル」のダウンロードはこちらから
→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/btjjn/
アカデミア向けの有料サービス「BTJアカデミック」はこちらから
→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/senmonn/btj_aca.jsp
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 BTJジャーナル2011年3月号を先月末の3月25日に発行・公開しました。BTJジャーナルは、全文を無料でお読みいただけます。ご一読ください。
 最新号(2011年3月号)のダウンロードはこちらから。
→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/btjjn/index.html#btjj1103
 巻頭の“緑”コーナー「アカデミア・トピックス」は、2011年3月11日の14時46分に起こってしまった大地震による東日本大震災の関連記事を特集しました。バイオテクノロジーと関係が深いアカデミアの活動にも甚大な影響を及ぼしています。
 今号ではまず、2011年春の学会活動への影響を中心に報道記事を特集しました。学会ごとに学会活動を維持するための新たな工夫が相次いでいます。学会は要旨集の発行をもって学会発表は成立しているという判断も相次きました。
 なお、日本農芸化学会の大会関連行事の筆頭である第37回化学と生物シンポジウムは「美味しく健康に生きるヒント―知ってナットク! 日本食の底力」というタイトルで2011年3月24日午後、京都大学百周年時計台記念館ホール(京都市左京区)で開催され、盛会でした。
 震災の影響が大きかった春学会の動向は、ぜひBTJジャーナル2011年3月号のP.2~6の記事をご一読ください。
 BTJジャーナルの誌面は、次のサイトでPDFファイルをダウンロードすると、全文をご覧いただけます。
→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/btjjn/
 ぜひご覧ください。BTJ編集長 河田孝雄
※2011年3月号(第63号)のコンテンツを目次にて紹介します。
BTJジャーナル 2011年3月号(第63号)
●CONTENTS
東日本大震災 論文発表のコツ 日本学術振興会賞
P.2 アカデミア・トピックス
東日本大震災で春学会中止相次ぐ
要旨集発行で学会発表は成立
P.7 リポート
アカデミアの研究業績決定版
国際ジャーナル論文発表のコツ
P.9 キャリア
第7回日本学術振興会賞
第7回日本学士院学術奨励賞
P.11 BTJアカデミック・ランキング
日本学術振興会賞がトップ
P.13 奥付け