毎月第1金曜日と第3金曜日、第5金曜日のバイオテクノロジージャパン(BTJ)メールで編集部原稿を担当しておりますBTJ編集長の河田孝雄です。4週間ぶりでお目にかかります。2週間前の3月18日のBTJメールは、配信を控えさせていただきました。
 3月11日の巨大地震による東日本大震災では、亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げますと共に、負傷された方々、不自由な生活を余儀なくされておられる方々に心よりお見舞い申し上げます。
 この地震が起こってしまった時は、東京大学本郷キャンパスの安田講堂で、文部科学省のターゲットタンパク研究プログラムの公開シンポジウムを取材していました。安田講堂のシャンデリアが大きく揺れて、とても危険に思える状況になりましたので、会場の皆さんとともに一目散に建物の外に出ました。
※BTJ/日経バイオテク・オンラインの関連記事【この記事は全文をご覧いただけます】
【2011-03-11】
東大安田講堂で開催の文科省ターゲットタンパク公開シンポ、東日本巨大地震で途中取り止めに
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7727/
 揺れがずいぶん長く続いたのですが、15時15分頃には再開できるかもしれないという連絡もあり、結局1時間ほど、安田講堂の前の公園から正門寄りのところで、事態を見守っていました。
 大変な規模の地震とは感じましたが、まさかこれほどとは予想だにできず、今となっては随分とのんびりとした話をしていたようにも記憶しています。
 たんぱく質の結晶構造解析で多くの成果を挙げている高エネルギー加速器研究機構物質構造科学研究所の若槻壮市さん(副所長/教授)とも挨拶しました。その後、巨大地震によって、高エネ研のフォトンファクトリーが大きな影響を受けたことを知りました。
 先週金曜日に発行・公開したBTJジャーナル2011年3月号で、この東日本大震災の記事を特集しました。巻頭の緑コーナー“アカデミア・トピックス”で、5ページにわたりオンラインで報道した記事を掲載しています。全文を無料でご覧いただけます。
ご一読いただければと思います。
 この4週間(2011年3月4日から3月31日)で報道してきた記事49本の見出しリストリンク付き)に一言ずつ、■ポイント■をつけたものを紹介します。直近の記事から過去に遡って掲載しています。
※直近4週間のBTJ/日経バイオテクオンラインの直接担当記事
【2011-03-31】 
東大医科研が8月に日本初の「骨再生診療科」を開設へ、TESホールディングスが協力
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/8095/
■コストがどのくらいになるのか興味津々です。■
ビジョンバイオ、DNA鑑定による個人識別検査の無償対応を日本法医学会に打診
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/8092/
■大震災で個人識別検査の需要が増えています。■
【2011-03-30】
厚労省、食品安全委員会の通知を受けて食品衛生法の放射線物質暫定規制値の検討を進める
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/8060/
■厳しくしすぎると野菜の摂取が足りなくなり、全体としては国民に不利益に
なります。■
文科省NISTEP、健康栄養研究が日本の大学で活発でない理由を歴史的変遷から調査研究
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/8059/
■ぜひ報告書をお読みください。■
NDKと北大、水晶振動子センサーNAPiCOSで細胞周期をリアルタイム計測
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/8058/
■水晶振動子の世界では日本が大きな存在感を示しています。■
米Thomson Reuters社が化学論文の引用ランキングを発表、アジア太平洋地域で日本は3位
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/8048/
■1位はシンガポール、2位は豪州でした。■
日本分子生物学会、学会HPのサーバーを移設・復旧、トップページに「復興支援ネットワーク掲示板」を開設
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/8047/
■情報環境の整備も重要と痛感してます。■
結論は放射性ヨウ素年50mSvと放射性セシウム年5mSv、食品安全委員会が「放射性物質に関する緊急とりまとめ」を厚労省に通知
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/8036/
■委員の研究者や事務局の皆様の取り組みは、有難いです。■
【2011-03-24】
京都研究所を昨年末竣工のアークレイ、糖尿病院内即時検査のラインアップ拡充
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7941/
■糖尿病の需要は増大しています。■
大震災で「大人の健康・カルピス」第1弾の発売延期、10万人サンプリングは中止
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7937/
■ちょっと残念なニュースでした。■
クラシエフーズ「歯みがきガム」のテレビCM始まる、小川香料のワサビ素材を新配合
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7936/
■新鮮はテレビCMのように感じました。■
STAFFが食品産業技術ロードマップで「健康の維持・増進」と「生産性向上」を取りまとめ、発表会は東日本大震災で中断
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7919/
■この重要な成果発表にも、大地震の影響が出てしまいました。■
【2011-03-23】
1週間以内に答申へ、「食品衛生法に基づき放射性物質の指標値を定める」食品健康影響評価を食品安全委員会が開始
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7918/
■審議の関わった研究者の皆さんの頑張りを拝見しました。■
NITEバイオテクノロジー本部生物遺伝資源部門(NBRC)が計画停電に伴う注意点を臨時メール配信
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7913/
■計画停電は予想を超える影響を及ぼしています。■
米Thomson Reuters社が学術文献情報Web of Scienceを無償公開、被災地救済活動の一環
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7910/
■被災地救済活動が活発です。■
東京ビッグサイトで3月開催予定だった第1回東京ヘルスコレクション、開催は6月以降に
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7912/
■東京ビッグサイトは、被災者の方々も支援しています。■
農芸化学会大会関連行事の1つ「化学と生物シンポジウム」、3月24日に京都大学で開催
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7893/
■このシンポジウム開催は、明るい話題と感じました。■
【2011-03-22】
JSTと理研・阪大、アルキンタグとラマン顕微鏡で生細胞のDNA複製をリアルタイム観察
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7890/
■異業種からの参入が大きなブレークスルーを生むように思います。■
第28回日本医学会総会、東京国際フォーラムなどで開催予定だった学術講演・展示は一部をDVDおよびオンラインで実施
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7888/
■4年に1回のお祭りにも影響が出ています。■
日本農芸化学会の2011年度技術賞はアサヒビールとパナソニック・池田糖化、受賞は5月6日に延期
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7884/
■5月6日はぜひ取材したいと考えております。■
日本水産学会、初の社員総会開催は延期、春季大会はシンポジウムも中止・延期
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7883/
■大震災は水産業に甚大な影響を及ぼしています。■
【2011-03-18】
2009-2010年の“Hottest” Researchersは13人のうち7人が遺伝学、うち3人はアイスランドdeCODE社に所属、日本人の該当は無し
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7860/
■日本人の該当無しは残念でした。■
【2011-03-16】
日本農芸化学会、2011年度大会の発表は成立、トピックス賞も有効
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7818/
■トピックス賞の内容も報道して参ります。■
国立情報学研究所、輪番停電で休止していた学協会情報発信サービスの一部を再開、東北電力の輪番停電の影響も
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7816/
■2012年3月までという期間限定のサービスも影響を受けています。■
生理学研究所伊佐正教授ら、中脳・上丘は盲視の記憶にも寄与
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7799/
■脳科学の研究進展は目覚しいものがあるように思います。■
日本農芸化学会2011年度大会トピックス集、29演題のうち8演題が京大、企業は太陽化学、キリン、キッコーマン、天野、ユニチカ、Genedata社
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7800/
■トピックス集の成果も紹介して参ります。■
【2011-03-15】
日本化学会第91春季年会、中止が決定、発表は要旨集の発行をもって成立
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7794/
■神奈川県での開催予定でした。■
日本農芸化学会2011年度(京都)大会は中止、3月15日17時30分に発表
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7793/
■京都市での学会開催にも影響が出ています。■
江崎グリコがトクホガム「ポスカ」を3月29日から再発売、「ひょうごSPring-8賞」の成果で「再結晶化」など追加表示
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7790/
■世界最大規模の放射光施設がエビデンスの構築に貢献しました。■
がん幹細胞マーカーCD44は活性酸素を低下させてがん増大や治療抵抗性を引き起こす、慶大などがメカニズムを解明
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7771/
■活性酸素の研究は進展が目覚しいように思います。■
【2011-03-14】
ヤクルト、東日本巨大地震で「ヤクルト元気ヨーグルト(70g)」など当面供給停止
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7764/
■その後の計画停電の影響で、ヨーグルトの品薄が続いています。■
明大とJST「錯覚美術館」の3月14日開所は延期に、「最優秀賞受賞のNature掲載が錯覚美術館に結びついた」と杉原厚吉・明大特任教授
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7762/
■錯覚の研究が脳科学と結びついてきました。美術館は必見です。■
カルピスが「大人の健康・カルピス」を新シリーズ化、第1弾は1本280mLにグルコサミン250mg配合
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7757/
■その後、発売が延期になってしまいました。物流にも巨大地震が影響しています。

日本農芸化学会、3月15日に都内で開催予定だった2011年度大会記者会見を中止
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7758/
■毎年楽しみにしている記者会見なのですが。いたしかたありません。■
3月20日から東北大で開催予定だった第52回日本植物生理学会年会は中止
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7738/
■東北大学への影響は甚大のようです。■
【2011-03-12】
仙台市で3月14日から開催予定だった第5回日本ゲノム微生物学会年会(SGMJ2011)は開催中止
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7729/
■取材を予定していた学会年会でした。■
地震が仙台市開催の学会年会に影響、3月14日からのゲノム微生物学会は中止見込みをHPで告知、3月20日からは植物生理学会
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7728/
■仙台で注目の学会年会が相次いで計画されていました。■
【2011-03-11】
東大安田講堂で開催の文科省ターゲットタンパク公開シンポ、東日本巨大地震で途中取り止めに
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7727/
■安田講堂の立派なシャンデリアが大きく揺れました。■
東京農大NGRC、ゲノム微生物学会や植物生理学会、農芸化学会、畜産学会で計19件学会発表
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7701/
■注目の学会が相次ぎ、中止になりました。■
体脂肪対策の花王「ヘルシアコーヒー」が近くトクホに、体脂肪と血圧の使い分けに注目
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7666/
■コーヒーの健康機能を追究する研究が結実してきました。■
日本コカ・コーラも「W」で伊藤園に続く、血糖と中性脂肪対策の「からだすこやか茶W」が近くトクホ表示許可取得
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7665/
■多様な健康機能を発揮できるところが、機能性食品の魅力です。■
【2011-03-09】
茶カテキンが体脂肪とコレステロールにWで効く、伊藤園が「カテキン緑茶W」のトクホ表示許可を取得
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7662/
■いつ商品化するか注目です。■
味の素がアミノ酸サプリメント「ノ・ミカタ」缶のパッケージをリニューアル、“シジミ600粒相当分”を強調
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7644/
■シジミ競争がさらに激化しています。■
【2011-03-08】
林原グループ3社が会社更生手続きを開始
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7643/
■会社更生手続きを選択しました。■
林原商事が効果まとめた「TREHA BOOK-和菓子編-」を発刊、記念講演会に900人
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7642/
■トレハロースは、和菓子の業界にも普及が進んでいます。■
リアルな初夢「1兆円基金達成」、濱田純一・東大総長が著書「知の森が動く」を紹介
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7641/
■東大の農学部の建物で開催されました。■
東大、日暮れ後の光で転写因子SREBPが活性化して行動量を増やす、マイクロアレイ解析で発見
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7639/
■マイクロアレイ解析は、機構解明に威力を発揮しています。■
キッコーマンがAspergillus sojaeのゲノムを解析、農芸化学会で発表
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7638/
■この農芸化学会は中止になってしまいました。■
続報、3月末に横浜開催の日本化学会春季年会、幹細胞やテロメラーゼなど講演ハイライトは10件ほぼ全てバイオ関連
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/7637/
■日本化学会も取材する予定でしたが。■
 最後に、先月末に発行・公開したBTJジャーナル2011年3月号を紹介します。こちらでは全文を無料で、BTJ/日経バイオテク・オンラインのアカデミア関連記事で読者の皆さんの注目度が高かった記事などをご覧いただけます。ぜひお楽しみください。
BTJジャーナル2011年3月号のダウンロードはこちらから
→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/btjjn/index.html#btjj1103
※2011年3月号(第63号)のコンテンツを目次にて紹介します。
BTJジャーナル 2011年3月号(第63号)
●CONTENTS
東日本大震災 論文発表のコツ 日本学術振興会賞
P.2 アカデミア・トピックス
東日本大震災で春学会中止相次ぐ
要旨集発行で学会発表は成立
P.7 リポート
アカデミアの研究業績決定版
国際ジャーナル論文発表のコツ
P.9 キャリア
第7回日本学術振興会賞
第7回日本学士院学術奨励賞
P.11 BTJアカデミック・ランキング
日本学術振興会賞がトップ