毎月第1金曜日と第3金曜日、第5金曜日のバイオテクノロジージャパン(BTJ)メールで編集部原稿を担当しておりますBTJ編集長の河田孝雄です。
 日経バイオテクの特集記事のため現在、注力している取材対象は、腸内細菌・プロバイオティクスです。
 今日金曜日は「脳腸相関」について九州大学医学研究院臨床医学(心身医学)教授の須藤信行さんにお話しをうかがい、昨日木曜日は九州大学農学研究院生命機能科学部門准教授の中山二郎さんに取材しました。
 この特集取材との関連で、腸内細菌・プロバイオティクスと関連のある記事をこのところ多めに報道しています。ただいま直接担当の報道記事をチェックしたところ、ここ2週間で17本ほど報道したうち、5本くらいが関連深い記事でした。記事リストとコメントをメール後半に記載しますのでご覧ください。
 先週の土日は京都薬科大学で開かれた和漢薬学会を取材しまして、腸内細菌の働きが、漢方薬や生薬などが生体内で作用を発揮するときに重要な役割を果たしていることに関する発表が目立ちました。
 目立ったといえば、和漢薬学会では、北里大学の研究グループの活躍も目立ちました。今週月曜日(8月30日)には、学校法人北里研究所の理事長で、北里大学の学長の柴忠義さんに取材しまして、学校法人北里研究所・北里大学の戦略について記事をとりまとめ中です。和漢薬学会の中核研究者である北里大学教授の山田陽城さんにもお話をうかがってきました。
 腸内細菌・プロバイオティクスの分野は、もともと日本が強みを持っている分野です。75周年を迎えた乳製品乳酸菌飲料「ヤクルト」は現在、1日当たり3000万本が世界で販売されるまで成長してきましたが、このうち3分の2以上は海外です。
ヤクルト、乳製品の世界1日平均販売本数が3000万本を突破、創業75周年の目標を達成
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/2305/
 新世代シーケンサーの普及で、腸内細菌・プロバイオティクス研究にも大きな変革の波が押し寄せています。特集記事では、ホットな話題をお届けします。
 メール原稿の締切時間になりましたので、最後のここ2週間で報道した直接担当の記事のリストを、短いコメントつきで紹介させていただきます。
※BTJ/日経バイオテクオンラインの記事【コメント】
ガラクトオリゴ糖を含むビフィズス菌発酵飲料が肌の乾燥を抑制、ヤクルトが学会発表の成果を記者説明会で紹介
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/3459/
【この夏、乳酸菌学会や腸内細菌学会で成果を発表しました】
ヤクルト、オリゴ糖強化の「ミルミルS」を10月発売、年240億円目指す
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/3457/
【5年ぶりに復活した「ミルミル」ブランドが販売好調につき、このブランドの品揃えを強化しています】
阪大医の前田和久准教授ら、再生医療技術でテーラーメードの現代版食養生
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/3432/
【ボディマッピング、栄養疫学、再生医療技術の融合です】
青汁のキューサイをコカ・コーラウエストが359億円で子会社化
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/3398/
【コカ・コーラグループでは健康志向飲料の事業強化が目立ちます】
高崎健康福祉大と暁酵素、純植物性酵素飲料は生活習慣病の予防と治療に効果、特許2件成立
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/3393/
【食品の場合、効果の実感が先にあって、そのエビデンスは後から検証が進むという
順番になります】
日水製薬と星薬科大、OTC薬「コンクレバン」の抗疲労メカニズムを検証
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/3392/
【長い歴史を持つOTC薬についても、新たな知見が発表されています】
35歳以下が対象の和漢医薬学会ベストポスター賞、3題のうち2題が北里大学大学院感染制御科学府の所属
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/3368/
【2題とも山田陽城さんらの研究グループの発表です】
「和漢薬と生活習慣を科学する」の第27回和漢医薬学会で京都に1000人、シンポジウム1は「エコと生薬資源」
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/3365/
【中国における生薬原料の高騰が続いているため、安定生産を実現するバイオテクノロジーの活躍の場が増えています】
総医研HD梶本修身取締役、9月にイミダペプチド飲料をトクホ申請へ、ヘルスクレームの範囲狭めて再度挑戦
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/3318/
【9月中に申請することを決定したと発表なさってました】
総医研HDの2010年6月期決算、生体評価システム事業が初の赤字転落、化粧品事業も赤字、「サイエンスワン」などフロメド事業は譲渡へ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/3317/
【生体評価システム事業は、生活習慣病対策の医薬品について大幅に売り上げを拡大しています】
大麦若葉の食物繊維で東洋新薬がトクホを実現、同社のトクホ総数はついに200件に
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/3315/
【200件の大台に達しました。新しい素材でもトクホ表示許可取得に成功しています】
東大食の安全研究センターがリスクコミュニケーションの講演会を開催、味の素と花王が共催
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/3298/
【興味深い講演会なので、取材する予定です】
佐賀大と山口大、ソニーなど、毛包のmRNA解析で体内時計を簡便に測定、特許を出願
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/3278/
【暑い夏が続いているだけに、睡眠問題の重要性を改めて実感しています】
キユーピーが嚥下に配慮した調味料の成果2件を学会発表、1週間後に6商品を新発売
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/3277/
【嚥下しやすさは、食品の機能性研究の重要なテーマです】
ヤクルトが小児急性下痢症を予防、ヤクルト本社がインド国立コレラ・腸管感染症研究所と大規模共同研究
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/3250/
【インドでの大規模研究の成果が発表になりました】
ネバネバ食はインフルエンザに効く、家森教授との成果を理研ビタミンとフジッコが相次ぎ学会発表
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/3245/
【ワカメのメカブと、カスピ海ヨーグルトの成果です】
美容業界でR&D活発なナノ技術の特許と商標を米Thomson Reuters社が分析、09年の特許件数世界トップは富士フイルム
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/3223/
【美容業界でも富士フイルムが目立った動きをしています】
 上記の記事は全文を、リンク記事も含め全部ご覧いただくには「日経バイオテク」のご購読が必要です。申し込みはこちらから。
→ http://bio.nikkeibp.co.jp/bio/
 最後に、先週水曜日に発行・公開したBTJジャーナル2010年8月号の紹介です。
BTJジャーナル2010年8月号のダウンロードはこちらから
→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/btjjn/index.html#btjj1008
 巻頭の“緑”コーナーは「アカデミア・トピックス」。東京大学の分子細胞生物学研究所が、応用微生物学研究所の改組で1993年に発足してから初めてとなる大規模な改組を2010年度に進めています。4月にはエピゲノム疾患研究センターが発足し、7月には高難度蛋白質立体構造解析センターが発足しました。
 “青”コーナーは「リポート」。第6回日本疲労学会総会・学術集会が2010年6月25~26日に大阪市で開かれました。会長を務めた関西福祉科学大学の倉恒弘彦教授は、厚生労働省の研究班で慢性疲労症候群(CFS)の指針策定を急いでいます。早ければ10月にも指針を作成し、来年1月にも発表する。オミックス研究など、第6回学術集会で発表された最新の成果も客観的に総合評価した上で、指針の策定を進めていく考えです。
 “赤”コーナーは「キャリア」。文部科学省が「平成21年度 大学等における産学連携等実施状況について」を発表しました。1107大学等のアンケート調査に基づき、共同研究や受託研究、発明状況などを分析しています。ライフサイエンス分野の共同研究や受託研究の件数や、治験等収入の増加が浮き彫りになりました。調査報告書の最後には、産学連携や特許に関する11種類の順位付け一覧表も掲載しました。
 “黄”コーナーは「コミュニティ」。BTJのテーマサイト「BTJアカデミック」では、東京大学の分子細胞生物学研究所の大規模改組の記事がアクセストップとなりました。2位には最先端研究開発支援プログラムに対する総額97億円の追加支給の記事、3位には、東大先端科学技術研究所のスーパーコンピューターの記事が入りました。
 BTJジャーナル2010年8月号(第56号)の目次は以下の通りです。
●CONTENTS
東大分生研の改組
日本疲労学会 CFS指針
産学連携の文科省調査
P.2 アカデミア・トピックス
東大の分子細胞生物学研究所が
初の大規模改組を実施
P.4 リポート
大阪で日本疲労学会
CFS指針の作成にオミックス活用
P.9 キャリア
大学等の産学連携等実施状況
文科省が平成21年版を発表
P.13 BTJアカデミック・ランキング
トップは東大分生研の改組
P.16 技術シーズ・レター
ライフサイエンス分野 Vol.6
P.20 奥付け