こんにちは。水曜日を担当する日経バイオテク編集長の橋本宗明です。
 菅内閣の発足を受けて、昨夜は少し夜更かしして各閣僚の会見を見ました。かつて、菅首相が厚生大臣を務めていたときに、一度インタビューさせていただいたことがあります。薬害エイズ問題への対応で大変だった時期にお会いしたのですが、「パンドラの箱を開けた」と言われていたのを覚えています。「よらしむべし、知らしむべからず」だった当事の厚生行政に、情報開示を旗印に切り込んで、一定の成果を挙げたのは確かでしょう。ただし、情報開示は依然として厚生労働行政の課題でもあります。大きな組織に改革を徹底するのはかくも難しいということでしょうか。
 民主党政権は仕切り直しという感じですが、新成長戦略など、今後の日本社会が向かう方向を指し示すという意味で重要な局面を迎えます。医療・介護など内需中心のサービス産業を盛り立てていく一方で、グローバルな経済成長をどう取り込んでいくか。選挙を意識するばかりではなく、骨太の方針を打ち出していただきたいものです。
 以前、研究用試薬を手掛けるバイオベンチャーの方から、日本では海外に比べて高い価格で販売できるといった趣旨のことを聞いたことがあります。競争相手である海外メーカーの製品には、輸送代などが上乗せされているので、それに価格を合わせれば、利益率の高い商売ができるというわけです。ほんの一時例かもしれませんが、研究用機器・試薬は輸入品が多いので、さまざまな分野で同じことが生じている可能性があります。その結果、日本の研究機関は海外に比べて高い価格で研究用の機器や試薬を購入することになり、企業が研究機関を日本から海外に移す一因になっているとしたら、いやな話です。
 研究用機器・試薬のビジネスは、例えば国立大学などでクレジットカード払いが認められていないなど、国内外で商慣行に違いがあるという話をいろいろなところで聞きます。細かなことかもしれませんが、国の制度が一因となって、製品のコストアップや、参入障壁を招いている部分があるかもしれません。そういう部分を精査して、適切な競争環境を導入していくことも、ライフサイエンス分野の研究開発を活性化させていくためには必要です。一方で、実際にビジネスをやっている側の方が、「この問題を解消して欲しい」と声を挙げていくことも重要です。ぜひともこのメールもご意見をいただければと思います。いずれにせよ、民主党政権が今後、どのような科学技術政策を打ち出し、日本の研究開発環境を改善していくのか。規制改革の話題も含めて注目されるところです。
 科学技術関連施策の行方については日経バイオテク・オンラインの記事でも頻繁に
取り上げています。2011年度の予算関連記事は以下の通り。ぜひとも日経バイオテク・
オンラインでお読みください。
競争的資金の使用ルール見直し、合算使用を拡大の方針
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/1557/
文部科学省、2011年度予算で再生医療実現化ハイウェイ構築へ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/1622/
内閣府、ゲノムコホート研究を科学技術政策の柱に、10万人超える調査を計画
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/1535/
 本日はこの辺りで失礼します。
 日経バイオテク・オンラインの記事全文をお読みいただくには、日経バイオテク本誌の読者になっていただく必要があります。日経バイオテク本誌のお申し込みは、以下からお願いします。
http://bio.nikkeibp.co.jp/bio/index.html
                     日経バイオテク編集長 橋本宗明
 ご意見があれば以下のフォームからお願いします。いただいたご意見を次回以降のBTJメールの中で、匿名で紹介させていただく可能性があることをご了解ください(紹介されたくない場合はその旨を明記しておいてください)。
 
https://bpcgi.nikkeibp.co.jp/form-cgi/formhtml.cgi?form=ask_pass4/index.html
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「日本の論文数は激減している」はどれほどの真実か
41万人会員の26学会の会長声明をリポート
「BTJジャーナル」2010年5月号に掲載
「BTJジャーナル」のダウンロードはこちらから
→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/btjjn/
アカデミア向けの有料サービス「BTJアカデミック」はこちらから
→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/senmonn/btj_aca.jsp
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 BTJジャーナル2010年5月号を先月末(5月25日)に発行・公開しました。
“青”コーナー「リポート」は、日本の26学協会が2010年4月28日に都内で開催した共同シンポジウムの話題を取り上げました。学会長を対象に事前に調査した日本の科学・技術政策の評価結果を発表し、「日本の論文数は激減している、知の連山が必要」とする声明を発表しました。5月11日の分子研所長招聘研究会で講演した野依良治・理研理事長も、この論文数減少に言及しました。
BTJジャーナル2010年5月号のダウンロードはこちらから
→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/btjjn/index.html#btjj1005
 青コーナーに掲載したリポート記事は、日経バイオテク・オンラインに掲載した以下の3本の記事をもとに編集しまいsた。
※BTJ/日経バイオテク・オンラインの関連記事
「存在を示せない国立大学は“吹けば飛んで当然”と心得よ」、野依良治氏
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/0883/
「日本の論文数は激減している、知の連山が必要」、41万人の会員を擁する26学会が声明を発表
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/0653/
41万人会員の26学会が会長声明、学会長アンケート調査で科学・技術政策を「おおいに評価する」は1学会
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/0603/
■上記の記事は全文を、リンク記事も含め全部ご覧いただくには「日経バイオテクオンライン」への申し込みが必要です。申し込みはこちらから。
http://bio.nikkeibp.co.jp/bio/
 BTJジャーナルの誌面は、次のサイトでPDFファイルをダウンロードすると、全文をご覧いただけます。
→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/btjjn/
 ぜひお楽しみください。
                          BTJ編集長 河田孝雄
※2010年5月号(第53号)のコンテンツを目次で紹介します。
●CONTENTS
沖縄大学院大学・OISTの深層
26学会41万人の知の連山
春の紫綬褒章
超ミクロの動画撮影
P.2 アカデミア・トピックス
沖縄科学技術大学院大学・OISTの深層
P.7 リポート
会員数41万人の26学会が会長声明、「知の連山」が必要
P.13 キャリア
春の紫綬褒章はバイオ関連5人
P.14 BTJアカデミック・ランキング
「日本の論文数は激減」がトップ
P.15 メルマガ「GreenInnovation」
超ミクロの動画撮影
P.16 奥付け