こんにちは。水曜日を担当する日経バイオテク編集長の橋本宗明です。
 先週、厚生労働省で開催された高度医療評価会議を取材してきました。途中、長妻昭・厚生労働大臣が出席し、委員からの指摘に対して事務局に制度の見直しを指示しました。
厚労省高度医療評価会議、長妻大臣が出席し、高度医療評価制度の見直しに着手を明言
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/8374/
 高度医療評価制度は、未承認や適応外の医薬品、医療機器を使った医療技術を保険診療と併用で実施できるようにした制度です。通常は保険診療では混合診療を認めていないので、例えば入院中の患者が新しい医療技術を実験的に受けた場合、通常の診察料や入院料、投薬料などすべて保険が使えなくなってしまいます。それでは患者の負担が大きすぎるため、例外的に混合診療を認めた先進医療という制度が設けられていますが、未承認の医薬品、医療機器を使った医療技術は通常の先進医療の対象にはなりません。ただ、新しい医療技術を開発するためには未承認の医薬品、医療機器を臨床で試しに使っていくという過程が必要なわけで、その受け皿として高度医療評価制度が設けられています。
 高度医療評価制度の下では、その有効性や安全性を確認する「評価試験」という形で、未承認の医薬品や医療機器を利用した技術を保険との併用で実施することが認められています。ただ、評価試験は治験のようにGCP(医薬品の臨床試験に関する基準)に則って行われるわけではないので、薬事法の承認を取得するためには評価試験とは別に、改めて治験を行う必要があります。それでは効率的ではないという意見が委員から出され、これに対して制度の見直しを検討するよう大臣が指示したものです。
 民主党は新成長戦略の中で成長分野の1つに健康(医療・介護)を挙げ、ライフイノベーションによる健康大国戦略を進める方針です。そこからは先進的な医療を「産業」として振興していこういう意図が読み取れます。1月29日の高度医療評価会議で長妻大臣は、日本発の再生医療技術が、日本の薬事法の規制が厳しいためにフランスで実用化を目指しているという現実に、問題意識を示していました。安全性一辺倒ではなく、安全性と有効性のバランスの中で新しい技術を育成し、経済成長につなげていけるような国になってもらいたいものです。
 一方で、年明けからこの方、バイオ後続品に関する話題が相次いでいます。低分子の新薬の創出が難しくなり、開発中の候補品の大半が抗体医薬やワクチンをはじめとするバイオ医薬品となりつつある中で、新しいビジネスチャンスとしてバイオ後続品に対する関心が高まっているようです。バイオ後続品は品質を重視する日本企業の強みを生かせそうな分野なので、これからの展開に注目していきたいと考えています。
続報、持田製薬、富士製薬工業と提携してバイオ後続品事業に参入、原薬はバイオベンチャーのジーンテクノサイエンスが共同開発
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/8454/
バイオマトリックス研究所の村上CSO、JCRとGSK社の提携で「我々が作った抗体を医薬品にして世界で売るネットワークができた」
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/8375/
中医協、薬価算定基準等の見直し案を了承、バイオ後続品の薬価の上限を決定
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/8373/
日医工、「バイオ後続品は提携ベースで次世代品を狙う」と、決算説明会で田村社長が説明
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/8027/
横浜バイオリサーチアンドサプライ、木原記念財団からたんぱく質製造施設の運営を受託
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/7901/
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                     日経バイオテク編集長 橋本宗明
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バイオ関連団体の新春賀詞交歓会が
2010年1月の第3週に相次ぎ開催される。
創刊4周年「BTJジャーナル」2010年1月号に掲載
「BTJジャーナル」のダウンロードはこちらから
→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/btjjn/
アカデミア向けのスペシャルサービス「BTJアカデミック」はこちらから
→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/senmonn/btj_aca.jsp
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 バイオ研究者のスキルアップやキャリアアップに役立てていただきたい月刊のPDFマガジン「BTJジャーナル」2010年1月号を先週、発行・公開しました。
BTJジャーナル2010年1月号のダウンロードはこちらから
→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/btjjn/index.html#btjj1001
 創刊4周年を迎えた新年号では、バイオ関連団体の賀詞交歓会の記事を掲載しました。
 以下のBTJ(バイオテクノロジージャパン)/日経バイオテクオンラインの記事をもとに、あいさつや乾杯の発声など、金屏風の前に立つバイオ業界の要人の方々の写真をふんだんに掲載しました。
 BTJジャーナル2010年1月号の14ページからの記事をご覧ください。
※BTJ/日経バイオテクオンラインの賀詞交歓会の記事
バイオ関連団体の合同賀詞交歓会に600人、大学発バイオベンチャー協会と日本バイオテク協議会が加わり主催は10団体に
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/8023/
“年財団”のヒューマンサイエンス財団が賀詞交歓会、竹中新会長があいさつ、谷口審議官が祝辞、北里前会長が乾杯の音頭
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/7977/
■上記のBTJ記事は全文を、リンク記事も含め全部ご覧いただくには「日経バイオテクオンライン」への申し込みが必要です。申し込みはこちらから。
http://bio.nikkeibp.co.jp/bio/
 経済産業省系の合同交歓会は、主催する団体の数が10と、昨年の8に比べて2つ増えました。厚生労働省系のヒューマンサイエンス財団は、丸24周年を迎え、“年男”ならぬ“年財団”といえます。一方、2010年10月に丸20周年を迎える農林水産省系の農林水産先端技術産業振興センター(STAFF)は今年、会場の都合などで、毎年恒例の賀詞交歓会は開催しませんでしたが、2010年5月末に総会と記念講演会、祝賀会を開催する予定です。
 現在のところBTJジャーナル創刊4周年の48号分すべてを、次のサイトからPDFファイルとしてダウンロードできます。全文をご覧いただけますので、お楽しみください。
→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/btjjn/
                          BTJ編集長 河田孝雄
※2010年1月号(第49号)のコンテンツを目次で紹介します。
P.2 アカデミア・トピックス
事業仕分けと政府予算案
文科省の対応と実績
P.6 リポート
ムギネ酸類の研究で
貧血症を予防するコメ
P.8 キャリア
上原賞と安藤百福賞
P.14 コミュニティ
新年賀詞交歓会
P.16 BTJアカデミック・ランキング
年間アクセスTop50を発表
P.18 専門情報サイト「FoodScience」
逆転の発想を生かせ
P.26 広告索引