毎年、年初にはバイオファイナンスギルドのセミナーを開催して、いちよし経済研究所の山崎清一首席研究員らによるベンチャー投資動向に関する講演を聞いて、ディスカッションをする機会があります。今年も、先週金曜日に開催され、2010年のバイオ投資動向に関する意見交換をしました。
 山崎さんの意見は、元旦の新春展望としても投稿いただいているので繰り返すのは避けます。
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/7766/
 いずれにせよ、国内で株式上場しているバイオベンチャーの株価は、リーマンショックの前の08年9月1日をベースにしてみると、日経平均株価に比べても大きな回復を見せているということです。タカラバイオ、オンコセラピー・サイエンス、メディネット、プレシジョン・システム・サイエンスなど、黒字化する企業が増えており、それが投資家の信頼感につながり、バイオベンチャーへの投資を呼び込んでいるというわけです。
 新規上場企業の中でもバイオベンチャーの存在感は高まりつつあります。09年に上場したバイオベンチャーはテラ、キャンバス、デ・ウエスタン・セラピテクス研究所の3社でした。07年の免疫生物研究所、ジーエヌアイ、ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング、08年のナノキャリア、カルナバイオサイエンス、アールテック・ウエノに続き、09年も上場企業数は3社と変わらなかったが、一方でIPOする企業数自体はピークの2000年には204社ありましたが、07年には121社、08年には49社と減少を続け、09年にはわずか19社にとどまりました。従って、バイオベンチャーのIPOは3社のまま横ばいでも、IPO全体に占めるバイオの比重は高まっているわけです。
 ちなみに、今年も3社程度が上場するのでは、というのが関係者の専らの見方です。一時期に比べれば株式時価総額が10億円を割り込むバイオベンチャーも減っており、経営環境は着実に好転しつつあるという見方をしてもいいのだと思います。
 来週月曜に発行する日経バイオテク1月18日号では、2009年の国内バイオ市場に関する特集記事を掲載しました。バイオ製品・サービスすべて含めた市場は2兆4139億円で、残念ながら08年よりも4.1%の現象となってしまいました。もっとも、減少の主因は、遺伝子組み換えトウモロコシや遺伝子組み換えダイズなどの組み換え穀物の輸入額が大きく減少したことにあります。景気後退で輸入量が減少したことに加えて、高騰していた穀物の価格がリーマンショック以降に急落したためです。この影響を除けば、遺伝子組み換え技術を用いた遺伝子工学製品も、遺伝子工学製品以外のバイオ製品・サービスも市場は拡大しています。詳細は、日経バイオテク2010年1月18日号をお読みください。
 日経バイオテク2010年1月18日号のリポート欄には、オンラインに新春展望を寄稿いただいた約30人の識者が挙げた「2010年のキーワード」を掲載しています。識者が挙げたキーワードを俯瞰してみると、つまるところ今年がどんな年になるのかといった、方向性を読み取ることができます。こちらの記事も恒例かつ好評いただいている記事ですので、お楽しみに。
 なお、日経バイオテクの年初恒例の企画である「バイオ企業番付」は2010年2月1日号に掲載を予定しています。この機会に、日経バイオテクの購読を検討いただければ幸いです。
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若手・女性向けの「最先端・次世代研究開発支援プログラム」を特集
BTJジャーナル2009年12月号を昨年暮れに発行・公開
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 バイオ研究者のスキルアップやキャリアアップに役立てていただきたい月刊のPDFマガジン「BTJジャーナル」2009年12月号を先年末に発行・公開しました。
 今号では、若手・女性向けに500億円を配分する「最先端・次世代研究開発支援プログラム」の枠組みが決まった経緯などに関する記事を特集しました。
 巻頭の“緑”コーナー「アカデミア・トピックス」に掲載しています。是非ご一読ください。
 BTJジャーナルの誌面は、次のサイトでPDFファイルをダウンロードすると、全文をご覧いただけます。
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 楽しんでいただければと思います。
                          BTJ編集長 河田孝雄
※09年12月号(第48号)のコンテンツを紹介します。
P.2 アカデミア・トピックス
最先端研究開発支援プロ
新規「次世代」の要項決まる
P.5 リポート
「事業仕分け」にアカデミアが相次ぎ意見・反論を表明
P.10 キャリア
「事業仕分け」ルポ
市ヶ谷の体育館に1万4000人
P.12 BTJアカデミック・ランキング
最先端プロと事業仕分けに注目
P.13 専門情報サイト「FoodScience」
トランス脂肪酸の表示
P.16 広告索引