こんにちは。水曜日を担当する日経バイオテク編集長の橋本宗明です。
 毎年、当編集部が発行している日経バイオ年鑑の編集作業もほぼ大詰めに差し掛かってきました。8月初めから準備を始め、11月半ばまで掛けて編集していくという、我々にとっては恒例の大行事です。
 日経バイオ年鑑は、医薬品、化成品・環境、食品、農業・畜産・水産、バイオサービス・装置・システムの各分野の重要なテーマ、およびその年に特に注目されたバイオ関連のキーワード(例えば、iPS細胞やバイオシミラー、バイオエタノールなど)、合計100を超える項目について、編集部総力を挙げて各市場の動向や、研究開発のトレンドをまとめたものです。編集をしていて思うのは、世の中の情報量が増えているというか、情報が入手し易くなっているため、調べようと思うとどんどん深い情報が出てきます。それを適度な情報量にまとめて、分かりやすく解説するという、編集能力がますます求められていることを感じます。
 年鑑を編集していると、今年もバイオ産業でさまざまな出来事、変化が多々あったことを再確認できます。最も大きな変化は恐らく政権交代でしょう。政権交代がバイオ産業にどのような影響を及ぼすかは、実のところまだはっきりと見通すことができません。行政刷新会議による事業仕分けの対象が先週末に決まりましたが、その中には文部科学省の科学技術振興調整費や科学研究費補助金、新エネルギー・産業技術総合開発機構運営費交付金をはじめ、ライフサイエンス関連の研究プロジェクトも多数含まれています。もちろん、税金の無駄を排することは重要ですし、事業仕分けの対象に入っても、その妥当性を示せればいいわけですから、そう悲観的になる必要はないのかもしれません。しかし、短時間の議論のみで拙速ではない判断ができるのか、少し心配なところもあります。いずれにせよ、これまでとはやり方が全く違うわけですから、関係者は先が見通せない状況にやきもきしているのではないでしょうか。
 実は昨日、日経バイオ年鑑編集の合間を縫ってタカラバイオの決算説明会の取材に行ってきました。その内容については、後ほど日経バイオテク・オンラインの記事としてアップしますので、お読みいただければと思います。
 その説明会でも、「新政権はバイオ産業に厳しいようだが、政権交代の影響をどのように考えているか」という質問が出ました。これに対して、タカラバイオの仲尾功一社長は、「補正予算の執行停止などで、研究者が様子見になって(研究機器・試薬の発注が)少し減ったが、仕切り直しで使っていく方向になるのだと思う。米国でも政権交代で予算執行が様子見になったが、これから執行されるようになるとみている。シュリンクしたように見えるのは一時的なもので、民主党ではライフサイエンスのプライオリティを高く置いていると見ている」と、むしろ新政権に対する期待感を露わにしていました。
 確かに、政権交代という、これまにあまり経験してこなかったことをやっているわけですから、どのような仕組みに変わっていくのかを、ここはじっくり腰を据えて見守ることも必要なのかもしれません。
 行政刷新会議の事業仕分けはウェブで公開されるということですので、興味がある方はぜひご覧ください。
http://www.cao.go.jp/sasshin/oshirase/live.html
 ところで、タカラバイオの説明会で仲尾社長は、「受託解析はDNAチップからシーケンサーに急速にシフトしてきた。解析対象も細胞レベルに変わって来た」として、分子生物学から細胞生物学へ、製品開発の対象を移して行きたいとの考えを明らかにしていました。
 そのタカラバイオや、iPS細胞作製用ベクターを開発したディナベックなどの協賛を得て、12月21日に「第二段階に入ったiPS細胞」というタイトルでBTJプロフェッショナルセミナーを開催します。iPS細胞の臨床応用、創薬研究への可能性と、課題などを聞くことができそうです。今年最後のBTJプロフェッショナルセミナーです。ぜひ、多数のご来場をお待ちしています。
http://bio.nikkeibp.co.jp/bio/seminar/091221/index.html
                     日経バイオテク編集長 橋本宗明
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http://bio.nikkeibp.co.jp/bio/index.html
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最も権威あるとされる世界の大学ランキング
トップ200大学数の国別順位は日本が3位と前年の6位から躍進
BTJジャーナル09年10月号に掲載
「BTJジャーナル」のダウンロードはこちらから
→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/btjjn/
アカデミア向けのスペシャルサービス「BTJアカデミック」はこちらから
→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/senmonn/btj_aca.jsp
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 バイオ研究者のスキルアップやキャリアアップに役立てていただきたい月刊のPDFマガジン「BTJジャーナル」09年10月号を先月末に発行・公開しました。
 冒頭の“緑”コーナー「アカデミアトピックス」は今回、英THE-QSの世界大学ランキングを5ページにわたり掲載しました。
 THE-QSでは、アジアの大学の躍進が目覚しいと分析しています。特に分野別の「ライフサイエンス・バイオ医薬」では、日本の東京大学と京都大学が大躍進しました。この分野別ランキングでは、研究者の研究業績の客観的評価指標である、論文の非引用データが重要視されています。
 以下のBTJ/日経バイオテク・オンラインの記事を基に編集し、さらに詳しい情報も掲載しています。ぜひご覧ください。
※BTJ/日経バイオテク・オンラインの世界大学ランキング関連記事
Times世界の大学ランキング2009年版、トップ200大学数の国別順位は日本が3位、前年の6位から躍進
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/6177/
Times世界の大学ランキング2009年版、Top600に日本は35校、慶早に続く私学は昭和、立命館、東海
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/6108/
Times世界の大学ランキング2009年版、バイオ分野トップ50に日本は3大学、東大と京大が大躍進
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/5932/
Times世界の大学ランキング2009年版、Top200に日本は11校、慶大や早大、筑波大など躍進
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/5931/
■上記のBTJ記事は全文を、リンク記事も含め全部ご覧いただくには「日経バイオテクオンライン」への申し込みが必要です。申し込みはこちらから。
http://bio.nikkeibp.co.jp/bio/
 BTJジャーナルの誌面は、次のサイトでPDFファイルをダウンロードすると、全文をご覧いただけます。
→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/btjjn/
 ぜひお楽しみください。
                          BTJ編集長 河田孝雄
※09年10月号(第46号)のコンテンツを目次で紹介します。
P.2 アカデミア・トピックス
権威ある世界大学ランキング
35校入った日本の大学が躍進
P.7 リポート
「BioJapan 2009」を開催
2万4000人集まった横浜に熱気
P.10 キャリア
テロメアとリボソームに
09年ノーベル賞、予測的中も
P.13 BTJアカデミック・ランキング
大学ランキングで日本躍進がトップ
P.14 専門情報サイト「FoodScience」
最新のトピックス
P.15 バックナンバー目次